定本研究室に興味を持ってくださりありがとうございます。
当研究室で取り組んでいる研究テーマについてはこちらを参照してください。以下はそれ以外のことについて記載しています。
zoomもしくは対面での研究室見学/相談を随時受け付けています。申し込みはこちらからお願いします。
K過程の学生へ:当研究室での卒業研究を希望する方は配属時に簡単な試験をさせていただきます。輪講のみの場合はこの限りではありません。
修士編入を目的とした研究生の受け入れは行っておりません.そのような問い合わせは一律返信しません.大学院からの編入を希望する場合は,本学大学院の試験および定本との事前面談をパスしてください.事前面談では、制御理論と数学に関する簡単なテストも行います.
We do not accept "research" students whose primary purpose is to enter the Master's program. We will not respond to such inquiries.
Those who wish to enroll in our lab must first be admitted to the Department of Mechanical Engineering and Intelligent Systems at the Graduate School of Informatics and Engineering (Master's or Ph.D. program). Before applying, you must contact Dr. Tomonori and schedule a preliminary interview, during which you will be asked to take a short test on control theory and mathematics.
何をやっているか
制御理論の研究をしています.ここでいう理論研究とは,ザックリいうと,何らかの問題を解決するための方法論を根拠とともに提示することです.例えば,ある問題についてアルゴリズムを提案してシミュレーションで検証したり,アルゴリズムを提案してその妥当性を数学的に検証したり,問題について数学を通じて回答を与えたりします.最近ではデータを使った制御(⊇強化学習)の新しい手法などを研究したり,応用研究としてスマートグリッドなど社会課題解決に向けた国際研究を行っています.これまでの研究テーマはこちらを参照下さい.
どんな研究指導方針なのか
最初は,各自の興味の方向性と上記の方針を合わせて教員から提示したテーマに取り組んで頂きます.
成果主義ですが,週に一度のミーティングを通じて細かく相談しながら進められます.
なお,現状ではほとんどの研究が数学とシミュレーションで完結しており,実験は殆ど行っていません(興味がないのではなく教員に実験指導力がない).ですから,制御を使ってみたい・ロボットを動かしたいという人にはオススメしません.
Q1: コアタイムはありますか?
A1: コアタイムはありません。(一緒に)研究計画をたててコツコツと頑張ってください。
Q2: バイトはできますか?
A2: 可能です。現にバイトをしている学生がほとんどです。
Q3: どのような環境で研究を行うのですか?
A3: 現在はノートPCを一人一台貸与して、対面とオンラインのハイブリッドで活動しています。
Q4: 飲み会はありますか?
A4: あります。年末や就活終了時などの節目に行うことが多いです。いまは基本的に対面で行っています。(なお,定本はほとんど飲めません)。
Q5: 就職活動はできますか?
A5: できます。修士卒の学生さんはM1の期間中に就活をしていますし2019年度と2020年度に1人ずつ学域で就職しています。
Q6: 知識がないので研究ができるか不安です
A6: 気にしないほうがいいです。学域3年生までの勉強に比べて研究活動で必要な勉強は、質も量も全然違います。全員、入ってからとっても沢山勉強することになりますので、それまでの知識をもって不安がる必要はありません。何を勉強するといいかは教えます。入ってからコツコツと勉強に励めることが大事ですし、そのような経験が社会に出てから皆さんの基礎体力になるものと信じて指導しています。
Q7: 配属の基準は何ですか?
A7: 学生さんの興味と研究テーマが合いそうか、理論寄りの研究に楽しんで & 粘り強く取り組めそうか,GPAなどを総合的に判断しています。
配属前
基礎制御工学・現代制御は履修済であることが強く望ましいです。履修していなくても配属は可能ですが、配属決定~4月までの間に勉強をお願いします。
それ以上の知識や英語力は不問ですが、研究をすすめながら勉強することは必須です。
GPAは2.0以上あると望ましいですが、必須ではありません。
プログラミングを趣味でやっていたり得意な人は配属に際して有利です。
粘り強さが一番必要です。研究の成果が出ない・研究の質を高めるなどのあらゆる過程で何度も何度も改善を繰り返しますし、追加の勉強もドンドン発生します。
論文の締め切り前はかなり忙しくなるので、そうならないようコツコツと努力できる人は大歓迎です。
配属後
卒研報告会までに、国内学会で発表済もしくは予定くらいの成果を目指します。
修士進学者は、修了までに論文投稿および国際学会での発表を目指します。
なお、プレゼン指導はこれらの対外発表時に集中して行います。
Dual Control 2.0: 探索と搾取のトレードオフは強化学習においてよく知られた問題です.このトレードオフを最適に選びながら制御をかけるフレームワークの一つとしてDual Controlが古くから提案されてきましたが,求解の難しさからこれまであまり注目されていませんでした.しかし,たとえば電力系統では逆潮流と呼ばれる問題が発生しうることやinter-area oscillationに起因する大規模停電が知られているため,対象をよく理解したうえで適切なアクションをとる必要があるものの,複雑化する現在の電力系を正確に把握することは困難となってきています.データを用いることは一つの解決策となりえますが,質の良いデータを得るためには実験が必要です.しかし,いままさに電気を送っている電力系に対して実験することはかなりリスクが高いでしょう.こうした問題は電力系に限らず多くのシステムで発生し,Dual Controlはその最適解を与えるものです.こうした背景から改めてDual Controlに取り組む価値があると考えており,そのためのアプローチとして近年急速に発展を遂げる機械学習技術を援用することを考えています.異なる幾つかの問題設定(複数テーマ)を考え,それぞれでまずは簡単な問題に取り組みつつ,最終的には電力系への応用を目指します.
Quantitative Tamability of LLM:LLMを操作できるか?という問題があります.大雑把にいうと,悪意あるプロンプトを入れることでLLM内の意味空間を攻撃者にとって望ましいものに変性させる(結果として利敵な出力を出す)ことができるか?という問題です.しかしそこではバイナリな解析(できるかできないか)しか行われておらず,「できる」ものであっても非常に長いプロンプトを入れなければならないかもしれません.この研究では,「どの程度できるのか」を定量的に調べることを目指します.ただ,定本はLLMに明るくないため,LLMに対するシミュレーションに非常に長けた学生さん限定のテーマです.
ペロブスカイト太陽電池の制御に関する後続研究
過去の卒業生が行ったこの研究では,ペロブスカイト太陽電池と呼ばれる薄くて曲げられる太陽電池の制御をおこなっていました(2025年に論文賞受賞).しかしそこでは,日射量や温度が固定であることを前提としており,それら(特に日射量)が変化する状況への拡張は実用上必須です.そうした状況においても,現在利用されている手法と比べて発電効率を向上させるような手法の考案を目指します.ただ,具体的なアプローチは模索中のためチャレンジ精神旺盛かつシミュレーションが得意な学生さん向けのテーマです.
大規模ネットワークシステム制御のための分散強化学習
非線形システムの強化学習
離散時間非線形アフィンシステムに対する出力FB型のワンショット強化学習
電力ベンチマークを対象とした逐次強化学習と一括型の比較検討
ペロブスカイト太陽電池のデータ駆動型制御
データ駆動型最適制御と強化学習の耐ノイズ性の比較検証
階層システムに対する分散制御
入出力情報のみを利用した強化学習
電力システムのベンチマークモデル(AGC30)を用いたリアルタイム最適潮流計算の予備検討
スパース制御器の強化学習
フィードフォワード制御器の性能保証付きデータ駆動型設計
2025年 B4: 目黒会賞,卒業生: 計測自動制御学会論文賞
2024年 M2: 日本機械学会三浦賞
2023年 M2: システム制御情報学会学会賞論文賞,M2: 目黒会賞 & SICE優秀学生賞のダブル受賞,M1: 優秀学生賞
2022年 M2: システム制御情報学会学会賞論文賞,M1: 優秀学生賞
2021年 M1: 優秀学生賞
SUBARU,東芝,富士通,クボタ,デロイトトーマツコンサルティング