当研究室では、運動時の疲労の低減や疲労回復の促進、運動トレーニングの効果の獲得、パフォーマンスの向上を図る方法について、糖を中心としたエネルギー代謝に着目して検証を行います。専門分野は「運動生理生化学」です。運動・トレーニング、栄養摂取などの介入の効果の検証といった基礎研究は、ヒトを対象とした試験の前に、まずモデル動物で実施したいと考えています。
下記の内容は、私のこれまでのテーマとなります。皆さんの研究テーマについては、下記の内容に興味を持ったらそれを、運動生理生化学の範囲内で他に興味を持ったことがあればそれを、発展させていければと思います。
1. 運動後の疲労回復の促進に向けた糖を中心とした代謝の改善方法の探索
試合が連続して続く状況や、合宿など短期間に繰り返し練習を行う際には、疲労回復の促進は競技成績や練習の質を左右します。特に、骨格筋に貯蔵されるグリコーゲンは筋収縮の際に重要な役割を果たすこと、さらにはグリコーゲン貯蔵の低下と疲労の発生・パフォーマンスの低下との関係も示されています。そのため、運動後のグリコーゲンの回復を主眼に置いて、栄養摂取や回復期の過ごし方など介入の影響を検証しています。
2. 骨格筋の代謝適応をもたらす運動トレーニング・介入方法の探索
運動を継続的に行うと、骨格筋では糖や脂質を取り込む能力や利用する能力などの向上、すなわち代謝能力が高まる方向の適応が起こります。この適応は運動能力の向上や代謝性疾患の予防にも繋がります。そこで、代謝能力を維持や向上させるためのトレーニングや栄養素摂取など介入方法を検証しています。
3. 不活動による骨格筋萎縮の予防・改善に向けたトレーニング・介入方法の探索
怪我や入院など身体活動量が極端に減る状況では、骨格筋では筋量の低下やミトコンドリアの変容などの代謝機能の変化が現れます。近年、これら(身体不活動状況での代謝機能の変化と骨格筋萎縮)は関連性があることも示唆されています。そこで、身体不活動状況での骨格筋萎縮及び代謝機能の低下を防ぐための運動や栄養素摂取などの介入方法を検証しています。
研究内容の詳細は「研究業績」に掲載されている論文をご覧ください。