INSTRUMENTATION
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中間赤外線は観測難度が高く観測可能なサイトも限られるため、他波長に比べ装置開発研究の余地が多い分野です。我々のグループでは独自で観測装置の開発を進め、それを用いて新しいサイエンスを創出することを目指しています。
MIMIZUKUはTAOに搭載する中間赤外線観測装置です。2-38ミクロンという広い波長範囲をカバーしており、TAO6.5m望遠鏡のほか、Subaru望遠鏡にも搭載が可能です。20ミクロンで0.6秒角、30ミクロンで1秒角という高い解像度が達成できます。また新規に考案開発した2視野同時観測機構(Field Stackerユニット)を搭載しており、従来に比べて格段に良い精度でのモニタ観測・精密分光が行えます。
MIMIZUKUは2018年にすばる望遠鏡で初観測に成功しました。2020年末現在、装置は日本にて調整中です。2021年にはチリに輸送、現地での調整を経てTAO望遠鏡に第一期観測装置として搭載予定です。
MIMIZUKUについて詳しくはこちら
将来の中間赤外線観測技術・精度の向上を目指して基礎的な技術開発にも取り組んでいます。中間赤外線域は可視赤外線の光学的な技術と、電波領域の波動的な技術の両方を応用することができる波長範囲であり、純粋技術としても発展の余地はまだ大きいと思われます。
現在行っている開発アクティビティとしては以下のものがあります。
・極低温チョッピング鏡(岡山理科大、金沢大学等との共同研究)
・中間赤外線用メタルメッシュフィルター(宇宙科学研究所等との共同研究)
・ 中間赤外線用AGPMコロナグラフ(宇宙科学研究所、国立天文台との共同研究)
共同研究は随時募集中です。これら開発研究に興味がある方はこちらまでご連絡ください。