現職
研究関心
専門は広く言えば政治学で、その中でも政治分析方法論という新しい分野を主として研究しています。簡単に言えば、政治に関するデータを統計分析するためには、どうすればよいかを考える学問分野です。特に焦点を当てているのは、デザイン準拠型分析では因果推論(とりわけ自然実験)で、モデル準拠型分析では存続分析や接合関数を用いた統計モデリングです。
実際に扱っているデータは、選挙や立法が多いですが、司法、地方政治、世論調査、戦争、諸政策(財政、公衆衛生、災害)なども含まれます。対象となる地域は主として日本ですが、米国、各国比較、国際関係なども研究しています。
若い時は日本語でも成果を発信していましたが、ハーバード大学で在外研究をしてしばらくしてからは、基本的に英語で論文を発表して、国際的な学術の世界に加わるようにしています。このウェブサイトも、日本語による研究・教育等は日本語ページに、英語による研究等は英語ページに、それぞれ分けて書いていますので、英語ページもご覧いただけると幸いです。
文理融合や学際的な活動が求められる昨今ですが、気づいてみると、昔からそうした研究をしてきました。そもそも政治分析方法論は、文系的な政治学の知見と理系的な統計学の知見の双方を活かす分野です。また統計学や公衆衛生の学術誌にも成果を出したり、経済学や統計数理の学会でも報告したりするなどしています。
学界活動
計量的・数理的な政治学の研究を海外の学術誌に発表している人はあまり多くなかったこともあって、そうした人達(特に若手)で集まって盛り上げていくために、計量・数理政治学会(The Japanese Society for Quantitative Political Science)を有志で立ち上げました。
また(英語の話ですが)Japanese Journal of Political Scienceの編集者として担当した論文の採否に責任を負っている他、いくつかの海外学術誌で編集委員会の末席を汚しています。