概要・overview

 本研究室では、量子化学・分子シミュレーション、そしてデータ科学(AI)を駆使することで、私たちの生活を支える様々な物質の機能を支配している「分子の物性」と「分子間相互作用」の予測設計に取り組んでいます。具体的には、CO2 吸収液太陽電池/有機 EL 材料機能性色素高エネルギー燃料放射性廃棄物回収材 ・超強酸・重水素薬などの材料から薬にまで亘る広範な化学物質の設計を行ってきましたグループ内、および、国内外の研究者の協力の下、効率的かつより安全な「狙い撃ち実験」を実施することで、未来社会を支える新物質を社会に送り出しています。

予告(2024/2/13 更新)

新着情報(2023/2/22 情報更新)

M0 前田
CO2 分離膜の機能最適化のためのポリマー電子状態インフォマティクスの検討

M1 住吉

局所的電子状態を活用した
電子状態インフォマティクス:
マイナーアクチニド抽出配位子への応用

M2 元木
電子状態インフォマティクスと Beyond Born-Oppenheimer 理論の融合

今年度の出展テーマは「分子の変化を目で見て感じよう!」でした。身の回りにあるお茶や野菜を使った簡易実験と先端計算化学の実演により、我々の生活を暗に支えている分子の姿を見て頂きました。ご来場、誠に有難うございました!

Amol さんを囲んで

次の夢を語ろうの会

集合写真

M2 元木

in silico 重水素創薬を志向した Beyond Born-Oppenheimer 理論と構造活性相関の連携

M1 野上田

量子化学計算によるハイパーゴリック性イオン液体の反応機構解析

M1 小澤

ハロゲン結合創薬を志向した密度汎関数強束縛法の精度改善

M1 住吉

アクチニド/ランタニドの抽出配位子設計を志向したマテリアルズ・インフォマティクス

多くの高校生が来場。

オフィス様の居室に展示された綺麗な色素の変色実験に興味津々。

分子を見ながら変色の理由を解説。理論化学に魅力感じて頂きました。

久々の海外オンサイトでの講演でした。

本研究室で開発した電子状態インフォマティクスによる CO2 物理吸収液の具現化を発表

第一原理有効フラグメントポテンシャル分子動力学法の可能性について語る黒木助教

カンファレンスディナーにて森が学生時代にお世話になった新潟大学 梅林教授 G と

Weber F., Mori H.*,
On donor-acceptor-bridging intramolecular hydrogen bonds in NIR-TADF molecules
RSC Adv.,  13, 3942-3946 (2023)., Open Access

WEBER 研究員は、本研究室で実施している量子化学計算に基づく機能性分子の高精度スクリーニング法「電子状態インフォマティクス」を活用した、太陽電池材料と有機 EL 材料の設計に従事しました。今後は、ベルリン自由大学で、引き続き本研究室との連携研究を展開されます。コロナ禍中の日でしたが、スタッフ・学生共々大変お世話になりました。今後の更なるご活躍を期待しています!

Weber F., Mori H.*,
Machine-learning assisted design principle search for singlet fission: an example study of cibalackrot
npj Comput. Mater., 8, 176 (2022).
https://www.nature.com/articles/s41524-022-00860-1.pdf
(2022/08/20)

図:今回一重項分裂を生じる可能性を見出した分子 cibalackrot
量子化学+AI による「電子状態インフォマティクス」は太陽電池応用に最適な置換基導入法の自動選抜に成功した。cibalackrot は古来より用いられてきた染料インジゴの誘導体。

 大進捗報告会は、M0 以上の全学生が、各自の研究展望とその実現のための戦略を3日間に亘り徹底討論するものです。

本研究室では、各学生が「理論化学」を共通言語として、それぞれに独立したテーマが与えられています。今年も3月配属後から5月までの基礎理論勉強会から始まり、6-7 月の練習計算とそれに基づく研究計画の錬成を行いました。若さあふれる自由な発想が、積極的に取り交わされました。

残念ながら今年もコロナ対応のためオンライン開催となりましたが、M0 主催の斬新で素晴らしい量子化学的ゲームイベントもあり(写真はその時の様子、M0 の皆さん準備お疲れ様でした!)、研究のみならずラボ内の縦横繋がりを強化できました!

後期の研究進展を、スタッフ一同、心より楽しみにしています!

2050年にカーボンニュートラルを実現するシナリオにおいて、CO2回収量は全世界で80億トンに上ると試算されています。低圧・低濃度でCO2を回収するには、分離回収に要するエネルギーの抜本的な削減が必要です。一方、輸送機器の全面的な電化や各種燃料の急激な脱炭素化は、実現困難な社会インフラの変革を要求します。そこで、中期的には、脱炭素化への移行過程として、低炭素化化石燃料LNGの需要が高まる見通しです。中央大学理工学部応用化学科・理論化学研究室(森 寛敏教授グループ)では、これまでに培ってきた「電子状態インフォマティクス技術」を核とし、CO2吸収液の迅速探索および特性評価試験に取り組みます。[中央大学プレスリリース]

 東京ビッグサイト青海展示棟で開催中の、人工知能の専門展 「第5回 AI・人工知能 EXPO【春】アカデミックフォーラム」にて、本研究室が推進している「電子状態インフォマティクス」を紹介しました!

 会期二日目(04/08)と最終日(04/09)に、本研究室スタッフによる 30 分間のトークを実施しました。ご清聴有難うございました!(満員御礼)
 本研究室では、理論計算化学・情報科学の力で、環境・エネルギー問題を解決する新物質を本気で探索→具現化することまで目指しています。今後の展開にご期待下さい。

CO2 吸収液開発を志向したイオン液体電子状態データベースの開発と応用
 黒木 菜保子 13:45-14:15(04/08)

化学工学を志向した混合物熱力学物性のマテリアルズ・インフォマティクス
 森 寛敏 11:00-11:30(04/09)

2020年度(第138回)中央大学理工学部卒業式
執り行われました!

 今年度は、コロナ禍で社会が大きく変動する中、研究活動スタイルに大きな改革を求められた難しい年度でした。卒業生の皆さんの今後のご活躍に、スタッフ一同、期待しています。おめでとう御座います!(2021/03/25)

中央大学 理工学部 応用化学科
理論化学研究室(森 寛敏 教授)
〒112-8551
東京都文京区春日1-13-27
中央大学後楽園キャンパス 5号館 5132 室

Prof. Dr. Hirotoshi Mori
Theoretical Chemistry Laboratory
Department of Applied Chemistry,
Faculty of Science and Engineering,
Chuo University
1-13-27 Kasuga,
Bunkyo-ku, Tokyo 112-8551

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