こちらは図書館広報誌『My CUL No.37』、『MyCUL No.45』にも掲載されています。
よろしければ合わせてご覧下さい。
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画像提供:BOOKデータASP サービス
〇こちらの本は 中央図書館 開架 336.1/F57 国際情報学部 iTL 336.17/A18 にあります。
ぜひご利用下さい。
著:藤井 保文、尾原 和
出版:日経BP社
近年のデジタル化の中、生成AIのChatGPTは普通のものになり、日本もデジタル化していると思う人も多いでしょうが、実は遅れていることを教えてくれたのが『アフターデジタル』です。
アフターデジタルとは、デジタルが完全に浸透した中国などで、日本は依然としてビフォアデジタルです。例えば、中国の自動車オンライン媒体ビットオートは、顧客の免許取得→車購入→使用→売却→購入・・・というカーライフサイクルをデータで明らかにするために、免許、保険、駐車場、洗車、ドライブ歴の記録アプリまでのサービスに投資・提携をして、カーライフのエコシステムを作り、高頻度低価格で情報を提供し、顧客満足を高めています。日本の何周も先に行っています。
スイスの国際経営開発研究所(IMD)の世界デジタル競争力ランキング2024で日本は31位(67か国中)という数字と軌を一にします。皆さんが日本をイノベートすることを期待しています。
〇こちらの本は 中央図書館 開架 391.2/To13 / 理工学部分館 理開 391.2/To13 にあります。
ぜひご利用下さい。
著:戸部 良一 他
出版:ダイヤモンド社
日本の消費者は、品質基準が厳しくて世界一タフな消費者と言われたり、日本の職人は、匠の技を磨き世界に冠たるモノづくり大国を作ったと言われるように、日本の「個人の強さ」はよく知られている。一方、最近、よく感じるのが、日本の「組織の弱さ」であり、それを歴史事例から教えてくれたのが、『失敗の本質-日本軍の組織論的研究-』である。
本書は、第2次世界大戦で日本陸海軍がなぜ失敗(敗戦)したかを、6つの大きな戦いについて、歴史学者、戦史学者、経営学者ら6人が、組織論的に分析した。
ノモンハン事件(1939)では、日本・ソ連間で戦闘が起こり、最終的に、ソ連の充実した機甲部隊に壊滅的打撃を受けた。日本軍を圧倒したソ連司令官ジューコフがモスクワのスターリンに次のように報告した。「日本軍の下士官兵は頑強で勇敢で、(青年将校は狂信的な頑強さで戦うが、)高級将校は無能である。」この言葉に日本の組織の弱さが凝縮されている。詳細な分析は同書に譲るが、忖度に走り、グランドデザインを描けないトップが牛耳る組織の中で、現場のがんばりだけで日本はやってきた。今回のコロナ禍でも、感染に関して、現場(病院など)は必死に対応しているが、政府や厚労省のグランドデザインはなかなか見えない。リモートワーク対応については、現場の社員は必死に対応しているが、社長以下トップ・マネジントがグランドデザインを描けていない。「欧州、在宅勤務が標準に」という見出しが日本経済新聞の一面を半年以上前に飾ったが(2020.6.13)、比較すると歴然である。
皆さんが日本の組織をイノベートすることを期待する。