2023.11.20News
2023.11.20 早田幸政 著「グローバル時代における高等教育質保証の規範構造とその展開」を刊行
今日、世界的な大学改革の焦点は、地球規模での技術革新の進展や社会・経済の目まぐるしい変化に適切に対応し得る人材の確保に向け、大学卒業の証である「学位」の質を保証し多国間でその効果を相互承認する仕組みづくりを如何に形成していくか、ということに収斂されている。「学位」の質保証プロセスでは、学位授与の過程での、当初の教育目標にかなった知識・能力の修得状況に対する「可視的」なアセスメントの有効性評価が中心軸に据えられる。本書は、EU、ASEAN及びアメリカなどにおける大学質保証関連の法制度とその運用実体を、我が国のそれと比較しつつ、こうした学位の質保証システムの現状・課題と当面の改善策について考察する。
■主要目次
第1章 本書の趣旨とその射程
第2章 欧米における「学習成果」をめぐる近年の学説動向
第3章 高等教育のグローバル展開とEU圏の高等教育質保証
システムの統合
第4章 ASEAN地域における高等教育質保証連携の推進
第5章 北東アジアの大学教育連携構想と中国・韓国の高等
教育質保証システムの現段階
第6章 米国大学アクレディテーション機関の認証システム
第7章 米国公共政策大学院の質保証と”Pre-2009 NASPAA
Standards”
第8章 全面改訂「2009年NASPAA評価基準」下の
米国公共政策大学院の質保証
第9章 米国大学アクレディテーションにおける
「学習成果」アセスメントの実践
第10章 我が国大学の内部質保証システムとアウトカム評価
第11章 「学習成果」のアセスメントに見る我が国の
達成度評価の実相
第12章 我が国大学の達成度評価の展望
■著者紹介
早田 幸政(はやた ゆきまさ)
2023年3月中央大学理工学部教授退任。
現在、日本比較法研究所客員研究所員、中央大学教育力研究開発機構客員研究員。
<主な著書>
『[大学基準協会・JUAA選書17]「学習成果」可視化と達成度評価』(編著)東信堂、2023年
『教員養成教育の質保証への提言』(編著)ミネルヴァ書房、2020年
『[新訂版]体系道徳教育の理論と指導法』(編著)エイデル研究所、2019年