2023.06.26 NEWS

ソラアット・ナパット氏の著書『タイ破産法概説:日本法との比較』が「倒産・再生法制研究奨励賞(高木賞)」を受賞

本学の博士号取得者でタマサート大学准教授のソラアット・ナパット氏の著書(大村雅彦名誉教授・理事長監修)『タイ破産法概説:日本法との比較』(2021年12月中央大学出版部刊)が、(公財)民事紛争処理研究基金より、2022年度の「倒産・再生法制研究奨励賞(高木賞)」を受賞しました。

【概要】

外国で事業を展開する場合、その国の倒産法制を知ることは重要である。これは、事業を展開する場合のみならず、その外国内の事業に投資する場合も同様である。事業展開が不調に終わったとき、どのような倒産手続に入ることができるのか、また、取引の相手方や融資先が倒産手続に入ったとき、どのように債権を回収することができるのかは、法的なリスク管理の基本である。今後、東南アジア諸国が経済発展を進める中で、タイ王国の倒産法制もその存在意義を増すものと予想される。しかし、タイ破産法に関する網羅的な邦語文献はこれまでなかった。本書は、上記の需要に応えることを目的のひとつとしている。また研究者にも有益な体系書である。 

<主要目次>

 第1章 はじめに

 第2章 法律用語の定義

第3章 破産原因

第4章 破産訴訟

第5章 包括的処分禁止命令

第6章 債権届出

第7章 債権者集会

第8章 包括的処分禁止命令後、破産宣告前の和解

第9章 破産宣告

第10章 破産宣告後の和解

第11章 配当

第12章 免責

第13章 破産廃止と破産訴訟手続の終結

第14章 特殊な破産

第15章 否認権

第16章 双方未履行の双務契約の履行拒絶

第17章 相殺禁止

第18章 おわりに

                                                                                                                                            

<著者紹介>

ソラアット・ナパット(Soraat,Naphat)

1979年バンコク生まれ、タマサート大学法学部卒、同大学院修士課程修了。同講師。

2007年中央大学大学院法学研究科に留学、2012年中央大学より博士号(法学)を得る。

現在、タマサート大学法学部准教授、学長補佐(タープラチャン・キャンパス管理部門)

<監修者紹介>

大村 雅彦(おおむら まさひこ)

1954年兵庫県生まれ、中央大学法学部法律学科卒、同大学院博士前期課程修了。

1979年中央大学法学部助手、同助教授を経て、1990年同教授。

2004年中央大学法務研究科教授、同科長。2013年博士(法学)。

現在、名誉教授、学校法人中央大学理事長。

Amazonの購入はこちら