2023年2月28日(火)~3月3日(金)
今須良一 教授
課題内容
地球温暖化、大気汚染、森林破壊、砂漠化など、さまざまな地球環境問題の把握や、その解決の基礎となるデータの取得のために人工衛星が利用されています。本実習では、これらのデータを、地図投影機能がある Google Earth を利用してマッピングし、顕著な環境変化を視覚的に捉えることを目指します。連続した画像の組み合わせからそれらをアニメーションにする技術も習得します。解析対象は、大気、海洋、陸面、植生の他、農業関連情報なども解析可能です。
キーワード
人工衛星、地球環境、画像解析、リモートセンシング
伊賀 啓太 准教授
課題内容
大気の中には、低気圧・台風・竜巻など、さまざまな「渦」が見られます。一方、海洋にも大洋全体に渡る大循環や小さな渦潮など、至るところに「渦」があります。大気と海洋は、ともに「自転をする地球の上に乗っている流体」という共通性を持っているのですが、このような回転流体は、日常的な直感からは想像がつかないような不思議な振る舞いをすることがあります。このような不思議な性質の一端を見てもらうために、基礎的な流体力学の理論を学び、実験室の水槽内の回転流体で流れを作り、渦の運動の観察・測定する実験の体験をしていただきます。
キーワード
流体運動, 回転流体, 渦, 水槽実験
研究室URL: https://dpo.aori.u-tokyo.ac.jp/dmmg/people/iga/index-j.html
乙坂 重嘉 准教授
課題内容
人間活動起源の二酸化炭素の排出によって、全球的な温暖化や海洋酸性化が進行し、地球環境が急速に変化しつつあります。人間活動は二酸化炭素以外にも様々な物質を排出し、それらの環境中での分布を変化させています。このような環境擾乱の影響を理解するためには、地球環境を支配する要因についての基礎知識が求められます。
本課題では、海洋の化学的環境を理解するための基礎知識を得るとともに、自らの手で実験し、その結果を自ら解釈することを講義目的とします。
キーワード
海洋環境、化学
研究室URL: http://co.aori.u-tokyo.ac.jp/mic/
参考図書
「海洋地球化学」講談社(2014年7月発行、ISBN 978-4-06-155237-1)
新里 宙也 准教授
課題内容
サンゴ礁は、地球上で最も生物多様性が豊かな環境の一つとして知られています。その礎となっているのが刺胞動物の仲間、造礁サンゴです。造礁サンゴの生態は、未だ多くの謎に包まれています。今回の実習では、サンゴの生態の謎の一つ、初夏に見られる一斉産卵を取り扱います。サンゴの養殖場での一斉産卵、どの種のサンゴが実際に産卵していたのか、DNA情報を用いて調べてみたいと思います。
キーワード
参考図書
黒田 潤一郎(大気海洋研究所 准教授)
課題内容
海底堆積物は過去の地球環境を知るための貴重な記録媒体です。これまで,海底堆積物から太古の時代の様々な環境変動が明らかにされてきました。しかし,海底堆積物には多様な粒子が雑多に含まれており,「何を知りたいか」によって,適切な記録媒体を担う物質を見つけることが必要です。
このコースでは,海底で採取された柱状試料(コア)を用いて観察や分析を行い,この分野の研究のようすを実際に体験してもらいます.光学顕微鏡観察や電子顕微鏡を駆使し,ミクロの堆積物の世界に触れましょう。
キーワード
古環境,海底堆積物
研究室URL: http://ofgs.aori.u-tokyo.ac.jp/kuroda/kuroda_labo_HP/index.html