空間図形(数学)の製図 夏の課題 技術【8年】 R1

7月18日、夏休みの課題を説明しました。この課題は、2学期に3DCADや3Ⅾプリンタを使って、立体的な造形を作る授業実践の下準備です。

関連のページへのリンク(その後の授業展開)

【10月上旬】

作った3Dデータを画面上で動かし確かめたり、3Ⅾプリンタで出力した立体造形を手に取って触って確かめました。

今回の課題は、製図やCAⅮの習熟が最終目的ではありません。

今回の課題で、本当に求めた(育てようとした)能力についての確認を最後のまとめにしました。

【9月】

今回の課題を、3DCADで立体で表現しよう。

・3Dデータを作って、平面の製図では表現しにくい空間図形を死角のない可視化をします。

・3Dデータがあれば、簡単に3Ⅾプリンタで、立体造形を作ることができます。

・立体造形(3Dmolding)があれば、より感覚的に、空間図形を学べ、理解がはかどります。

【9月上旬】

★今回の課題の山場の授業★ 考えてきた図形を、製図(等角図など)を使って相手に伝える授業実践。

タブレットPCのカメラ機能と、大型液晶TVと、製図黒板を使って自由にのびのびと表現できる場としての授業。

※大型TVに表示された図形は、とっても考えさせられる図形で、生徒同士の切磋琢磨の良い場になりました。

図形は、「空間図形(数学)の製図をタブレットPCを活用して発表 技術【8年】」から確認してください。

今回の授業後、2Ⅾの製図(等角図)では、「目の錯覚で表現しずらい図形があります。」という質問も生徒から出てきました。

【9月上旬】

この課題は、空間図形を想像してかくほかに、もう一つの課題があります。

その課題こそ、「どのように学ぶのか」という生きる力を鍛える課題です。

課題のタネあかしを、2学期の最初の授業でしました。

上図は、課題の模範解答例です。3mf形式で作ってあるので、立体をより詳しく画面で確認できます。

生徒は、どのような方法で、課題の図形を考えたのでしょうか?

空間図形(数学)の製図 夏の課題 技術【8年】の内容↓

【7月 夏休み前】

夏の課題(空間図形の製図)

↓令和元年度の今回の授業を終えて、より最適に次年度用に作り直した課題プリント。(課題を一つに絞り、見やすくしました。) 

中学1年生の数学で「空間図形」の単元があります。去年度、ICTの公開授業を見学した際、その単元を見ました。一人1台タブレットを使う授業では、2次元(教科書、ノートの紙媒体)の制約にとらわれず、3次元CAD(パソコン)や3Dプリンタで、立体的な造形を作って、より手軽に立体を学ぶことが可能だと感じました。そこで、技術と数学の横断的な学習として準備してきました。

去年度と同じ内容だと、授業の学びが、過去の作例(写真左奥)を参考にした単純作業になりかねません。今年度は、数学との横断的学習を取り入れ新たな課題を提示しました。創造力を育て、AI(人工知能)に負けない生きる力を育てたいと考えています。

同じ図(平面図と正面図)でも、いろいろな図形が考えられます。わかりやすいように着色しています。

奈良の木看板の寄贈の際、奈良の木ブランド課からいただいた定規を使っています。

〇生きる力

・どのように学ぶの?(主体的、対話的で深い学び)

「何を学ぶか」だけでなく、「どのように学ぶのか」

・理数教育

・他教科との横断的な学習 など

STEAM教育(STEM教育)を意識した課題設定

・STEM教育に、Art(芸術)が融合された呼び名である。

・今回の学習に使った教科の内容

 ◆数学(Mathematics)の空間図形

 ◆技術(Technology)の製図と、課題の最適解を考える力

 ◆芸術(Arts)の美的センス

・さらに、STEAM教育では、「批判的思考」を用い、創造的な問題解決をする。

 「批判的思考」とは、STEAMの各教科の知識を利用して、あらゆる物事の問題を特定して、適切に分析することによって最適解に辿り着くための思考方法である。

3Dプリンタ(3DCAD)の活用は、3年間を通して3段階で設定しています。

①ホップ

製図の授業や、ろうかに展示している3Ⅾパズルで、3Ⅾプリンタの模型を身近に体験。

製図の授業

②ステップ

課題にあった図形を考え、3DCADで製図し立体を作る。

中2の2学期

③ジャンプ

1年の木材加工の実習で、3Ⅾプリンタで作られた冶具の体験する。

中1の3学期

※③ジャンプで使った冶具は一番高度な造形ですが、生徒の利用はゴールを先に見せるために、1年の実習で体験しています。

※③ジャンプで使った治具は、②ステップで学ぶ空間図形の能力が下敷きに作られています。

改良され実習に使った治具(クランプ)Corner clamp made with 3D printer.

初期の試行錯誤していた時の治具(クランプ)。空間図形の認識力が、新しい物を創造するときに役立ちます。

登録日: 2019年7月18日 /  更新日: 2019年7月18日