2月23日 (日)15時開演 14時30分開場 Sunday, February 23rd 2025 15:00 Doors open 14:30
プログラム
モーリス・ラヴェル
古風なメヌエット
水の戯れ
ハイドンの名によるメヌエット
ソナチネ
「鏡」全曲
ヴィンテージ・ピアノ 1920年製ベーゼンドルファー250 ”リスト・フリューゲル” が使用されます。大阪大学所有
Program
Maurice Ravel
Menuet antique
Jeux d'eau
Menuet sur le nom d'Haydn
Sonatine
Miroirs, complete
Bösendorfer 250 “Liszt Flügel”, a very special vintage piano, manufactured in Vienna in1920 will be used. The Property of The University of Osaka.
<視覚とラヴェルの音楽>
荻原哲 ワンコイン市民コンサート事務局代表
ラヴェルはとんでもない作曲家だ。何しろ目に見えるものを音にしてしまうという大胆不敵なことをやってのける。誤解のないように述べるが目に見えるものの印象を描くのではない。目に見るものの形、動き、色彩を音にするのだ。およそ視覚と聴覚は全く別個の感覚であり一方を他方に変換するなど無謀だが、本日今峰由香が演奏する作品はラヴェルがまさにそれをやってのけた作品が並んでいる。中でも『鏡』はラヴェルにとって「音で描く」ことへの探求であり、聴く人にとっては「音を通じて見る」体験そのものである。
「夜の蛾」 → 不規則に舞う蛾の儚さを繊細な音の粒で描く
「悲しき鳥たち」 → 孤独な鳥たちの哀しみを淡く揺れる音で映し出す
「海原の小舟」 → 波間に揺れる小舟と海の無限の広がりを響きで表現する
「道化師の朝の歌」 → 陽気な道化師の滑稽さと隠れた哀愁を音で描く
「鐘の谷」 → 遠くで鳴る鐘の残響が、谷間の静寂を破る瞬間を音で再現する
「水の戯れ」 → 光と水が戯れるきらめきと、永遠に変わり続ける透明な美しさを音で描く
「古風なメヌエット」 → 過ぎ去った優雅な宮廷文化と舞踏会の風景を音で描く
「ソナチネ」→音楽自体が持つ「純粋な形」と「静かで揺るぎない美しさ」を音によって描き出す
それでは「ハイドンの名によるメヌエット」はどのような視覚を音にしたのだろうか?「H-A-Y-D-N」という名前の音をテーマに持つこの曲はラヴェルの「名前そのものが音楽になる」という知的な遊び心を表したものだが、名前そのものが音楽になる、という意味では視覚が音に変換したものと言える。ラヴェルは呆れ果てるほどにやってのけるのだ。
今峰由香 プロフィール
2002年、弱冠32歳の若さで、ミュンヘン国立音楽演劇大学ピアノ科教授に就任。その後、国際講習会の講師として招聘されるなど、後進の指導に力を注ぐ。国内外の国際音楽コンクールの審査員を務めるなど、ヨーロッパを中心に多方面の活動を行っている。
大阪府出身。ヤマハ音楽教室でピアノを始める。ヤマハオリジナルコンサートの国内外の数々のコンサートに出演、10代の間は大阪フィルハーモニー管弦楽団、外山雄三指揮名古屋フィルハーモニー管弦楽団とも共演。アメリカ、メキシコ、イスラエル演奏旅行にも参加。
関西学院大学文学部卒業後、92年ミュンヘン国立音楽大学に入学。最優秀の成績で卒業。その後、ドイツ学術交流会(DAAD)奨学生と して、同大学院マイスタークラスで学び、96年修了。また、ローマのサンタ・チェチェリア音楽院にてさらに研鑽を積む。
93年、初の国際コンクール出場となるドイツ、ドルトムントで行われた、シューベルト国際コンクールで優勝、これを機に、ヨーロッパでの演奏活動が始まる。その後、イタリア、カリアリでのエンノ・ポリーノ国際ピアノコンクール、スペイン、ハエン国際コンクールで入賞、96年には、イタリア、アレッサンドロ・カサグランデ国際コンクールで第1位、97年スイス、チューリッヒにおけるゲザ・アンダ国際コンクール第3位入賞など、数々の国際コンクールで成功を収める。
ミュンヘン交響楽団とヘラクレスザールにて共演、スイストーンハレ交響楽団、ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団、コンスタンツ南西フィルハーモニー管弦楽団、ウエストファレン・フィルハーモニー管弦楽団、飯森範親氏指揮ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団と共演など、ヨーロッパ各地のオーケストラからソリストとして招聘されるほか、各地でのリサイタル、主要フェスティバルに招待されている。
室内楽の分野でも活躍、指揮者のロリン・マゼール氏と彼がヴァイオリンを弾く際に共演、元ベルリンフィル首席クラリネット奏者ウルフ・ローデンホイザー、オーボエのインゴ・ゴリツキ、フランソワ•ルルーなどとも共演。
そのブリリアントなテクニックとインスピレーションに満ちた繊細な演奏で多くの聴衆を魅了し、ヨーロッパ各新聞でも絶賛されている。
今峰由香の演奏会やレコーディングはヨーロッパ各地のテレビ、ラジオ等でも放送されており、シューベルト、ラベルのピアノソロ作品のCDでは高い評価を得ているが、2016年には日本のLIVE NOTES レーベルより『今峰由香 プレイズ ベートーヴェン』をリリース。レコード芸術特選盤に選ばれる。
これまでに、坂弘子、宇野紀子、クラウス・シルデ、ミヒャエル・シェーファー、セルジオ・ペルティカローリの各氏に師事。
Born in Japan, pianist Yuka Imamine was appointed to a Professorship for piano at the University of Music and Performing Arts in Munich in 2002.
Yuka Imamine first studied Western history in her home country and moved to Germany to study piano at the University of Music and Performing Arts in Munich. She continued her studies at the Santa Cecilia Academy in Rome. She studied with professors K. Schilde, M. Schäfer, and S. Perticaroli.
Being highly successful in various international competitions, she won the first prize at the International Schubert Competition in Dortmund and at the international piano competition "Alessandro Casagrande" in Terni. She is also a prize winner at the Concours "Geza Anda" in Zurich, at the international piano competition "E.Porrini" in Cagliari and "Premio Jaen" in Spain.
As a soloist, she performs with renowned orchestras such as the Münchner Symphoniker, the Osaka Philharmonic Orchestra and the Zürich Tonhalle Orchestra and gives numerous piano and chamber music recitals in Europe and Asia. Imamine has been a regular soloist at various festivals such as the "Festival dei Due Mondi" in Spoleto or the "Stresa International Festival".
She collaborated a.o. with Lorin Maazel in the field of chamber music.
Many of Yuka Imamine´s concerts and recordings have been broadcast on radio and TV by Swiss Radio, Luxembourg Radio and German Radio. Her solo CD with works by Schubert and Ravel achieved special attention and her latest CD "Yuka Imamine plays Beethoven" received highest awards in the Japanese music press.
Yuka Imamine gives masterclasses in many countries and serves on the juries of renowned national and international music competitions.