活 動 支 援 助 成 金 事 業

2023年1月16日 つくりんピック20222022年度活動支援助成金事業)

 つくりんピック2022は、「障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしてスポーツを楽しもう」という趣旨のもと、2022年12月11日(日)に筑波大学中央体育館にて開催されました。新型コロナウイルス対策の一環として参加者の人数制限を設けながらも、総勢約130名のご参加とご協力をいただき、昨年度よりも規模を拡大して実施することができました。今年度は「宇宙旅行」をテーマに、障害のある方でも楽しめる運動課題を考え、教材を作成からブース運営までを学生主体で行いました。  

 会場全体を宇宙に見立て、参加者には、宇宙飛行士が地球に帰るために必要なエネルギーボールをブース回って集めてもらいました。活動としては、さまざまな道具を使用して的に当てる「ストラクアウト」、対戦形式を選べる「ボッチャ」、滑り台をするなどGボールを使ったいろいろな遊びをするの「Gボール」、たくさんジャンプして宇宙にかかったモヤを取り除き星座を発掘する「星座発掘」、宇宙人になりきってさまざまな障害物をバランスをとりながら超えていく「銀河に潜入」、宇宙に散らばるゴミをブラックホールの中に蹴りいれたり、星に見立てたバドミントンの羽をキャッチしたりして宇宙を作る「宇宙メーカー」の計6つのブースを設けていました。参加者はボランティアの学生スタッフと一緒に好きなブースの活動を思う存分楽しみ、タンクが満タンになるまで何度もブースの活動にチャレンジしてエネルギーボールを集めていました。エンディングでは、参加者が集めたエネルギーボールでロケットを飛ばして宇宙飛行士が地球に帰ろうとしますが、宇宙人がエネルギーボールを奪いにきました。宇宙人からエネルギーボールを取り戻すため、参加者全員で力を合わせ宇宙人と綱引きで勝負し、見事エネルギーボールを取り戻すことができました。最後に宇宙飛行士がロケットで地球に帰るところを見届け、つくりんピック2022は幕を閉じました。

2022年12月26日 デフJrテニス教室&デフテニスジャパンカップ&デフテニス体験(2022年度活動支援助成金事業)

1.活動名

デフJrテニス教室&デフテニスジャパンカップ&デフテニス体験

2.活動目的・背景

 私たちは低学年から中学生までの聴覚障がい児の為にデフJrテニス教室を開き、その中で健常児も参加され、手話や口話や声を同時に使って子どもたちにテニスの楽しさを伝えています。さらに聴覚障がい者に少しでも理解を知ってもらう為にデフテニス体験(イヤーマフと耳栓を装着し聴こえない状態でのテニスを体験)する場を作って聴覚障がい者と健常者の区別のない社会を目指しています。

3.参加者

デフJrテニス教室に参加された聴覚障がい児:20名  健常児:8名

デフジャパンカップ 聴覚障がい児:5名  健常児:2名

デフテニス体験:8名

4. 活動内容

13:00   ①コマ  デフJrテニス教室(テニス初めて・低学年向け)

14:10   ②コマ                       〃

15:15   ③コマ                       〃

17:00   ④コマ   デフJrテニス教室(実践・高学年向け)             

18:05   ⑤コマ                       〃 

19:10   ⑥コマ                       〃

20:20   終了

10:00 デフテニスジャパンカップ(試合)

11:00    低学年向けのゲーム

13:00    デフテニス体験

14:30    終了 

5.成果

 1日目のデフJrテニス教室は、テニスが初めての子も大変多く、①コマのみの申し込みだったが追加し③コマまで参加された子供たちも。最後は疲れたと言うより楽しかったと言っていました。④コマからの実践向けの方は、中学生が多く、特別支援学校のテニス部員であり、私たちの所は徹底的にわかりやすいように指導しました。2日目のデフテニスジャパンカップに初めて試合に出る子供たちや手話が全く出来ない健常者も参加され、サポートしながら自然に馴染めることが出来た。手話が出来なくても、ボールを打ち合ってテニスを楽しんでいました。最後に手話で「ありがとう」と表してくれました。

 デフテニス体験は耳栓とイヤーマフを装着しテニスをする方を対象としていましたが、聴覚障がい児を持つお父様とお母様も参加し、聴こえないという体験し子供の気持ちが凄くわかったと言ってくれました。

6.所感

・初心者が多い。

・聴覚障がいに理解を持った指導者が少ない。

・特別支援学校(聴覚)にテニスコートがあまりない。

・全国では100校のうち4〜5校ある。

・テニススクールに通いたくてもコミュニケーションが難しい。

・コーチ側としても聴こえる子供たちと聴こえない子供たちと同時に進行しなければならない。

・話が通じないと止まってしまう。過去に入会を断られた例がある。

 デフテニスジャパンは、初めてでも試合に出られるように、ルールやサポートをする事で自分でカウントを取れるように指導しています。また健常者が参加して、聴覚障がい者に声を出してカウントを示すのではなく、手で難しくないような形でカウントを示す方法で進めていました。しかし、聴覚障がいのある子供たちが、健常者の試合に出るのは、まだ少ない状況です。

 デフテニス体験は、今まで健常者の方に体験していただきましたが、聴覚障がい児を持つ親御さんも体験した方が良いとアドバイスを頂きました。

7.最後に

 ご参加いただいた子供達や保護者の皆様、ご支援いただき感謝の気持ちでいっぱいです。

 これからも障がいの区別なく、皆様と共に地域で楽しめるテニス活動を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。

 また、この度は、アダプテッド・スポーツ科学専門領域より、多大なるご支援を賜りまして、皆様にご満足いただける充実したイベントを開催することができました。貴学会の皆様にも、心より感謝申し上げます。

2021年12月11日 イベント名:車いすダンス動画コンテスト&アジア車いすダンス・グローバル・フェスティバル(オンライン開催) (2021年度活動支援助成金事業)

 認定NPO法人アジア車いす交流センター(略称WAFCA/ワフカ)は、おもに東南アジアのタイ、インドネシアの障がいのある子どもたちに車いすや奨学金、バリアフリー設備などを提供し、彼らが質の高い教育を受け、将来社会の中で自立できる環境づくりをサポートしている国際協力団体です。私たちの車いすを受け取る各国の子どもたちの中には、脳性まひや筋ジストロフィー症など重度、重複障がいのために介助が必要で、自力では車いすを操作することができない子どもも多く含まれており、体に合った車いすがあっても活動範囲が限られたままという課題がありました。

 そこで、このような介助を必要とする子どもたちが家族や先生とペアやグループで一緒に楽しめ、さらに運動効果もある車いすダンスの海外普及活動に取り組み始めて今年で5年目になりました。昨年、コロナ禍により海外への渡航が制限されてしまったため、何とかオンラインで活動を続けようと初心者向けに車いすダンス講習ビデオをタイ語、インドネシア語、英語字幕付きで制作しました。そして、その映像を見ながら各国で車いすダンスを練習し、撮影した動画をSNSに投稿してみんなで一緒に楽しめる国際交流プログラムを企画しました。

今年8月から11月にかけて、日本、タイ、インドネシアから車いすダンス動画を募集し、日本から3チーム、タイから6チーム、インドネシアから35チームの応募があり、SNSで公開、一部限定公開しました。また、全43チームの中から、3か国合同審査委員会により金賞、銀賞、銅賞、ベストスマイル賞、ベスト衣装賞、天道清貴特別賞を選出し、12月11日のオンライン配信イベントの中で発表、表彰式を行いました。表彰式に続き、講習ビデオに楽曲を提供していただいたシンガーソングライター天道清貴さんと車いすダンス名古屋ビバーチェ共演によるスペシャルライブを配信し、3か国合わせて約100名のオンライン参加者が一緒に車いすダンスを楽しみながら交流することができました。

動画へのリンクはこちら!

2021年11月15日 イベント名:視覚障がい者テニス(ブラインドテニス)体験・情報交換会(「第4回まいどおおきにフレンドリーカップ(ブラインドテニス大会)」のイベントを通して) (2021年度活動支援助成金事業)

 本大会は、ブラインドテニスを通じて体力の維持、増強と能力の向上を図るとともに、健常者と障がい者が一緒にプレーすることで交流を深めることにより相互理解の促進を図ることを目的に開催しました。

 イベントは、2021年10月9日(土)シングルス・10(日)ダブルスの2日間にわたり、兵庫県立障害者スポーツ交流館(兵庫県神戸市)で実施しました。参加選手は、36名(視覚障がい者・晴眼者)で、2日間全体では、総勢約120名(家族・介助者・関係者・ボランティア含め)が来場されました。

 コロナ禍にあり、昨年より障がい者の各スポーツイベントが全国的に多数中止となっていましたが、今回、2年ぶりにイベントを開催することができました。

 試合では、皆さん、日頃の練習の成果を大いに発揮され、大変白熱したゲームが繰り広げられました。大会中は、選手同士、関係者との交流も活発に行われ、皆さん、スポーツと交流を心から楽しんでおられました。また、今回ボランティアで参加してくれた阪神間の大学生(29名)も、初めての体験に非常に刺激を受けているようでした。視覚障がい者への関わり方、ブラインドテニスでの選手サポート(ボーラーや誘導を通じて)の方法について、主体的に学んでくださり、今回のイベントがパラスポーツに興味を持ってくださるきっかけになったようで、大変嬉しく思っています。

 今回のイベントでは、地元関西の選手だけでなく、関東・東海・中国・四国地方からも大勢の方が参加してくださいました。コロナ禍で、大会の開催自体が危ぶまれ、いろいろな不安も感じておられる中、遠方からもたくさんの選手・関係者の方々にご参加いただきまして、大変有り難く思っております。

 今回、ご参加いただいた選手・関係者の皆様、学会員の皆様に、心より感謝申し上げます。皆様のご協力・ご支援のおかげで、大会は大盛況のうちに終えることができました。

 この度は、本当にありがとうございました。

(報告者:近畿ブラインドテニス協会会長 芳本宏)

試合開始前の説明

開会式

試合の様子

全体風景

視覚障がい体験用眼鏡

ボランティアのみなさん

2021/01/21 つくりんピック2020(2020年度活動支援助成金事業)

 昨年より引き継いだ『障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしスポーツを楽しもう』のコンセプトのもと、つくりんピック2020が開催されました。今年は新型コロナウイルスの影響で、人々の繋がりが希薄になってしまった年でもあり、テーマは「つなぐ」に設定しました。初のオンラインでの開催となり、実際に同じ場で楽しむことは叶いませんでしたが、アキュラシーとダンスを教材とした内容を考案し、編集した動画とフライングディスクを子ども達の自宅に郵送しました。フライングディスクでは、さまざまな投げ方で投げてみよう!遠くに飛ばそう!カーブをかけよう!など、盛りだくさんの内容になりました。ダンスは2020年大流行した「鬼滅の刃」のテーマソング「紅蓮華」に合わせた振り付けになっており、とても格好いいダンスです。子どもの保護者にも協力していただき、自宅での様子を動画で送っていただきました。そこには目を輝かせながらダンスやディスク投げを楽しむ子どもたちの様子が映っており、前例のないつくりんピック2020は成功で幕を閉じることができました。

2020/02/25 「こみゅスポスポーツレクリエーション教室」「こみゅスポカフェ」(2019年度活動支援助成金事業)

 一般社団法人こみゅスポ研究所は、誰もが生涯に渡って体を動かす事に親しめる環境作りを行うことを目的として行っています。活動の主な対象としては、重度障害児・者や医療的ケアの必要な児・者に対して障害者スポーツ教室の開催や障害者スポーツ指導者の育成事業などを行っています。

 今年度の「こみゅスポスポーツ・レクリエーション教室」では、2019年8月12日に日頃自然に触れ合う機会も少ない重度障害者や医療的ケアが必要な児童に海を楽しんで欲しいという思いもあり、プロボディボーダーの協力の下、バリアフリービーチとなっている大洗サンビーチでマリンスポーツを楽しむイベントを開催しました。大洗サンビーチでは海開き中は、障害者向けの専用の区間や施設が設置されており、参加者のみなさんも安心して海を楽しんで頂けました。車椅子ユーザーの参加者でも、水陸両用の車椅子でビーチから車椅子のまま入り海に浮くこともできるので、参加者は波に揺られる非日常な感覚に最初は驚きつつも、波が来る度にニコニコな笑顔や、ボディボードに乗って波に乗る喜びを味わったりと、楽しい時間はあっという間に過ぎました。

 障害者スポーツ指導者育成セミナーでは、弊団体の理事である吉沢が講師となり、2020年2月16日に「当たり前のことが提供できるスポーツイベントの運営-障害者アスリートが指導者となった立場から-」のテーマで実施をしました。自身がなぜサッカーを始めたのか、サッカーを通してどう自分に向き合ってきたのかというアスリートの立場と、現在指導者として関わる上での課題と今後の展望について講演が行われました。参加をした障害児保育や特別支援学校の教員を目指す学生からは、「成長期の同級生とは対照的に、吉沢さんは病気により機能が低下し車椅子生活となり、体育は見学での参加しかできずに体育の成績はいつも2だったというお話がありました。本人の頑張りや努力をしても出来ないことを要求する体育の指導のあり方や成績のつけ方がよいのか疑問に思いました。自分に合ったスポーツとの出会いがその人の人生までも変えることもあるというスポーツの重要性をとても認識しました」と感想を頂くなど、参加した皆さんにとって指導者や今後、指導者になるにあたり良い気づきの機会になったと感じました。(報告者:塩田琴美)

2020/01/25 つくりんピック2019(2019年度活動支援助成金事業)

 「障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしてスポーツを楽しもう」のコンセプトのもと、『つくりんピック2019』が開催されました。2019年12月8日、歳から70歳代の参加者の皆さん、ご家族、学生スタッフやボランティア、教員、視察に来られた方等、総勢207名の参加をいただき、たくさんのご協力のもと、盛大に当日を迎えることができました。今年のテーマは「ファンタジー」。学生の手作り教材による様々な世界観を表現しました。大きく6つのブースを用意しました。(ドッジビーやボールを投げて蹴って的を当てる「ストラックアウト」、パラリンピック種目でもある「ボッチャ」、毎年大人気の「ボールプール」、ガリバー国で船を引き寄せ、お菓子の国でお菓子を積み上げ旅をする「ぼくの旅行記」、ロケットを組み立て宇宙へ行き、障害物をジャンプしたり乗り越えたりしながら宇宙人から地球を救う「地球を救え!―TASA出動―」、森をくぐり、船を引きながら川を渡り、ボールを投げてドラゴンから宝物をゲットする「つくりんクエスト」)厳しい寒さを忘れるくらい、体育館の中は熱気と歓声で溢れていました。エンディングでは、各ブースをゴールする度に色紙を貼り付けたモザイクアートが完成。つくりんピックイメージキャラクター「つくりんりん」がアートの裏から実際に登場しました。全員で遊ぼうとしたところに、悪魔が登場。つくりんりんを捕らえ、元気を奪ってしまいます。元気を取り戻すために、参加者全員で体育館一帯に広がった元気玉を集めたり、パラバルーンで元気を届けたりして、無事復活させることができました。最後はつくりんりんと仲良くなった悪魔を加え、全員で楽しくダンス。参加者、学生スタッフ、教員の全員が手を繋ぎ、1つの大きな輪になってフィナーレを飾りました。たくさんの笑顔があふれる中『つくりんピック2019』は無事幕を閉じました。


2020/01/25 第12回三大学連携・障がい者のためのスポーツイベント‐障がいのある人、スポーツ・遊びに参加しよう‐(2019年度活動支援助成金事業)

 2019年11月30日(土)に「第12回三大学連携・障がい者のためのスポーツイベント‐障がいのある人、スポーツ・遊びに参加しよう‐」が開催されました。種目は、昨年同様、ボルダリング、ボッチャ、ビームライフル、卓球バレー、自由遊び、スナッグゴルフ、体力測定と、障がいのある方も障がいのない方も一緒に楽しんでいただくことができました。当日は124名の参加があり、非常に賑やかなイベントとなりました。