アダプテッド・スポーツ科学専門領域では現在、若手が中心となり、「関連領域の若手研究者の交流機会を創出したい」「アダプテッド体育・スポーツに関わる人々の交流をもっと活発にしたい」という思いのもと、『AdS次世代フォーラム』を企画し、様々な活動を行っています。
第4回次世代フォーラムの報告
2026年3月15日(日)13時~16時半、筑波大学東京キャンパスにて第4回AdS次世代フォーラムが開催された。本企画は、アダプテッド・スポーツ領域の若手研究者や実践者の交流機会の創出を目的として、2023年から毎年開催している。今回は「障害の重度・重複化、多様化とアダプテッドの行方」というテーマで村上祐介氏(順天堂大学)より話題提供があり、その後、佐々木高一氏(筑波大学附属桐が丘特別支援学校)より指定討論が行われた。アダプテッドの視点に立つ実践では、「自分に合った“運動”との出会いと試行錯誤」が重要であるという提案に対し、重度・重複障害のある子どもにとってそれは具体的にどういう姿なのか。その実現にあたり、体育授業を担当する教師に求められる専門性とは何か。重度・重複障害のある子どもに対する周囲のまなざしや地域連携等の幅広い視点から様々な議論が行われた。
後半には、参加者を4つのグループに分けて情報交換を目的としたグループワークが行われた。今回は特別支援学校の先生の参加も多く、普段の取り組みや各自の研究テーマ等について活発な議論や情報交換が行われた。参加者は30名であった。
報告者 村上祐介
第3回次世代フォーラムの報告
2025年2月27日(木)13時~16時半、帝京科学大学千住キャンパスにて第3回AdS次世代フォーラムが開催された。本企画は、アダプテッド・スポーツ領域の若手研究者や実践者の交流機会の創出を目的として、2023年から毎年開催している。今回の参加者は20名であった。
今回は「ユニファイドスポーツによるインクルージョンの可能性を考える」というテーマで、岩沼聡一朗氏(帝京科学大学)より話題提供が行われ、その後、参加者との議論が実施された。ユニファイドスポーツの理念や実践を通して、単に同じ場に参加することにとどまらず、互いに関わり合いながらそれぞれが役割を果たし、活躍することの重要性が示された。また、チーム編成・活動設計の工夫を通してインクルージョンを実現するための具体的な視点が提示された。議論では、ユニファイドスポーツの普及に向けた課題や、インクルーシブ体育への応用可能性についても活発な議論が展開された。
後半には、グループごとで参加者同士の自己紹介および交流を目的とした懇談の時間が設けられた。全国から集まった参加者が、それぞれの実践や研究の取り組みを共有し、活発な情報交換が行われた。本フォーラムは、アダプテッド体育・スポーツに関わる研究と実践をつなぐ貴重な機会となった。
報告者 岩沼聡一朗
第2回次世代フォーラムの報告
本企画は、アダプテッド体育・スポーツ領域の若手研究者・実践者の交流機会創出を目的として、岩沼聡一朗氏(帝京科学大学)、村上祐介氏(順天堂大学)、加藤彩乃氏(信州大学)、報告者の4名を世話人として2022年度から実施しており、今回は第2回として2024年3月11日に同志社大学東京キャンパスで開催された。
体育・スポーツ哲学を専門とされる田中愛氏(東京学芸大学)を講師に迎え、「スポーツ哲学とアダプテッドスポーツの接点を考える:シッティングバレーボールを具体例として」をテーマとして講演が行われた。田中氏自身のシッティングバレーボール経験をもとに、同競技における健常者参加の是非や障害者・健常者両者の認識、自身が感じる「よそ者感」の存在や健常者参加の意義、スポーツ哲学とアダプテッド体育・スポーツとの関係性等に関する話題提供ののち、活発に質疑応答がなされた。なお、今回の参加者は16名であった。
報告者 河西正博