2025年3月15日(土)に「下馬・野沢 × 日大 防災体験 & スポーツフェス」を実施いたしました。当日は、日本大学三軒茶屋キャンパスの位置する東京都世田谷区下馬野沢地域の住民を中心とした40名(定員)の方々にご参加いただきました。
このイベントは、下馬・野沢地区の10町会と世田谷区下馬まちづくりセンター、日本大学危機管理学部の宮脇ゼミ、日本大学スポーツ科学部の近藤ゼミが協働して半年以上かけて創り上げていきました。特徴的なことは、イベントの前半では防災ツアー(地域を歩き危険物などや防災に役立つ設置物を探したり、クイズ形式で考えてみたりする)を行い、後半では誰でもできるスポーツを行うことによって地域住民のコミュニケーションを高めることを目指すというように、一見すること異なる領域のように考えられる内容を一つにして実施するというコンセプトでした。
当日は肌寒い天候でしたが、40名の定員があっという間に埋まってしまったほど、参加者の皆様はやる気満々でした。防災ツアーでは、最初に参加者を6・7人のグループに分け、学生の引率によりそれぞれに町内を廻りました。下記は参加者の方から頂いた文章です。
「ただ廻るのではなく、道ばたによくある赤いケースに入った消火器はどこに置かれているか、道幅4mに満たない道路(通常緊急車両が通れないと言われている)がどこにあるか、倒れそうなブロック塀はないか、落ちてきそうな看板がないかなど、チェックしながら町中を見て回るのです。このマンション付近も、環七側の道路は問題ありませんが、目黒区側の道は結構細く、いざという時に緊急車両が入れないおそれがあり、消火活動等に支障をきたす可能性があるかも知れないということでした。改めて町中を見回すと、いろいろな危険個所が多いのに驚かされました。一方消火器は意外なほどたくさん設置されていましたが、いざという時に取り出して使えるのか一抹の不安を覚えます。」
このような防災ツアーを、日本大学三軒茶屋キャンパスを中心としたエリアにて実施しました。歩くだけでも大変ですが、各ポイントで参加者の皆様の興味関心も高かったことから、あっという間に1時間半が過ぎていきました。その後、キャンパスに各グループが戻ってきて、アリーナにて「紙風船シッティングバレーボール」を実施しました。
参加者の皆様には、紙風船を折っていただくことから、開始していきました。紙風船バレーボールについても、参加者の方から下記の文章をいただきました。
「ルートを一巡するだけで優に一時間半が過ぎ、結構歩いたので疲れ気味。そんな参加者を尻目に、次は大学内のアリーナでシッティングバレーボールを行いました。その名の通り、座って行うバレーボールです。ゲームの前に新聞紙1ページ分を正方形に切って紙風船を折り、それを膨らましてボールとし、座ったままバレーボールを行います。散々歩いたのに今度はバレーボールなんてできるのかなと思ったのですが、これが意外と楽しい。紙風船を折るなんて小学校卒業以来やったことがなく、隣の人に話しかけて教えてもらわないとなかなか作れない方も多かったようです。ここでまず小さなコミュニケーションの輪ができ上がります。ゲームが始まりますが、紙風船ボールはバシッと打ってもゆるゆると相手のコートに飛んで行き、小さな子どもや高齢者でも紙風船ボールを受け止め打ち返すことができるのです。しかも皆さん本当に楽しそうで、1時間半歩いた疲れも感じさせず、ついさっきまで知らない者同士だったのに、得点するとハイタッチしたり、失敗してもドンマイの励ましが飛んだりと、大変良い雰囲気でした。シッティングバレーボールを行ったことで、知らない者同士が簡単に仲良くなったり、笑顔を交わせることに驚かされました。避難所などで初めて出会う人々のコミュニケーションを助けるのに大いに役立ちそうです。」
スポーツを行うことによって普段、地域で顔を合わせない人同士でもコミュニケーションを取れる機会になり、お互いのことを少しでも意識できるようになるかもしれません。また災害時に、限られたスペースや備品を工夫してスポーツを行うことによって、運動不足等を解消できるかもしれません。スポーツの役割を改めて考える1日となりました。
今回のイベント実施を踏まえて、改めて住民の防災意識を高めるための取り組みの必要性や、スポーツの利活用について、考えることとなりました。大学が地域に果たす役割を考える際に、行政や住民、大学などがお互いに協力し合いながら、地域のコミュニティ力を高めていくことが大切だと感じました。今後は、無関心層の方々も大勢いらっしゃることも想定で切ることから、どのようにすれば、多くの人に当事者意識を与えることができるのか、検討していきたいと考えています。
この度は、日本体育・スポーツ・健康学会 アダプテッド・スポーツ科学専門領域における2024年度 アダプテッド・スポーツ科学専門領域活動支援助成金事業のご支援を賜りましたことに、この場をお借りして深く感謝申し上げます。
※ 作成した「防災パンフレット」は参加の修了証を含めて参加者にお渡ししました。
11月9日(土)に「第17回三大学連携・障がい者のためのスポーツイベント‐障がいのある人、スポーツ・遊びに参加しよう‐」が開催されました。当日は、43名の方にご参加いただきました。今年度は昨年度に引き続き、ボッチャ、卓球バレー、モルック、ボルダリング、フライングディスク、自由遊び(ラダーゲッター、ハンドアーチェリー)等を実施しました。参加者からは、「色々なスポーツができてとても楽しかった」や「パラリンピックで見ていた競技を体験できて楽しかった」という嬉しいお声をいただき、笑顔あふれるイベントとなりました。
また、本学(筑波技術大学)で「障害者スポーツ」の授業を受講している聴覚障害学生も、ボランティアスタッフとして運営に参加しました。手話を使った「手話クイズラリー」では、参加者が手話を読み取ったり手話を覚えたりしました。「デフスポーツ模擬体験」では、陸上のスタートランプの体験をしてもらったりしました。参加者に手話やデフスポーツ等を知ってもらう良い機会となりました。
初めて参加された人が多かったのですが、アンケートではほとんどの方が「とても面白かった」、「また参加したい」と回答してくれました。「いろんな障害がある方と交流出来るのも良かった」という回答からも、障がいの有無を超えてスポーツの魅力に触れ、地域の皆さんとの交流の場となったことを実感しました。
つくりんピック2024は「障害のある人もない人も集まり、みんなで身体を動かしてスポーツを楽しむこと、地域の子ども達が運動を通して、地域や他者とのつながりを実感すること」を目標に据え、学生が主体となって運営と活動を行いました。今年度のつくりんピックは「タイムトラベル」をテーマに、2024年12月8日(日)に筑波大学中央体育館にて開催されました。総勢約160名のご参加とご協力をいただき、参加者一人一人に合わせた運動の工夫によって賑やかで楽しいつくりんピックを作り上げることができました。
開会とともに現れたタイムマシーンから2人の未来人が出てきます。どうやら燃料タンクとパーツが壊れてしまい、つくりんピック2024に不時着したようです。そこで、参加者には様々な時代に散らばってしまった燃料とパーツのかけらを各ブースで集めてもらいました。ブースの活動としては対戦形式やターゲット式で行なった「ボッチャ」と年齢制限なく楽しめる「ボールプール」、Gボールに乗ったり跳ねたり、ロープの上を渡ったりと色々な動きを楽しめる「忍者ブース」、ボールを蹴って敵恐竜を倒し、障害物コースを進んでタマゴをお母さん恐竜に届ける「恐竜ブース」、島に見立てたコースを跳んだり、ボールを打ったりしてロボットを助ける「未来ブース」、ボールを投げて悪さをする鬼を退治する「江戸時代ブース」の計5つのブースを設けました。参加者からは「次はこのブースに行きたい!」「また恐竜に会いに行きたい!」という声が聞こえるなど、ペアになった学生スタッフと一緒にブースを楽しむ様子が見られました。エンディングでは無事にエネルギーが溜まり、タイムマシーンも修復したものの、笑顔パワーが足りず出発できないというアクシデントが起こります。そこでみんなで「Bling-Bang-Bang-Born」のダンスをして笑顔パワーをチャージすることで、未来人の2人は無事に旅立つことができました。参加者39名がそれぞれのペースで運動を楽しむことができ、つくりんピック2024は大成功で幕を閉じました。
2024年4月13日(土)、5回目となる障がい者ダイビング学術及び指導者研究会をオンラインで開催しました。本研究会は、2019年より、障がい者ダイビングの普及・発展・安全性向上のために指導者や障がい者等をはじめとする関係者が交流する機会を提供し、現場の実状と学術的知見とを共有することによって業界のサービスの質向上に努めることを目的にスタートしました。
これまで、第1回「持続可能な取り組みとするために」、第2回「より安全な状態で障がい者の方にダイビングを楽しんでいただくために」、第3回「ダイビングに係る法的責任を知る」、第4回「多様性社会におけるスポーツ&レクリエーションの重要性」というテーマで、各分野の実践家や専門家を講師に、研究会を積み重ねてまいりました。今回は、障害を持ちながらダイビングをされる当事者であり、医師でもあるお二人の方を講師に迎え、「障害当事者かつ大会帯同医から見た障害者ダイビングの課題と展望」と題し、ご講演いただきました。根本玲先生(和歌山県立医科大学みらい医療推進センター助教)は「聴覚障害の基礎知識」、古賀信太朗先生(新横浜リハビリテーション病院)は「片麻痺者の基礎知識」について、それぞれの実体験を踏まえながらの示唆に富む内容の濃いお話を提供いただきました。
開会あいさつを行う三浦孝仁研究会代表
近年は、COVID-19パンデミックによってダイビング業界も苦境に立たされましたが、私たち関係者は、障害者のより豊かな人生を支援するために、将来的には障がい者ダイビング・インストラクターが国家資格となり、公共の温水プールでいつでも障がい者が体験ダイビングや講習を受講できる環境になることを願い、専門知識と高度なスキルを適宜アップデートしながら、次世代に継承していくことを共通の意識として持ちながら、今後もこの取り組みを継続していくことを確認しました。
令和6年1月27日(土)に、筑波技術大学春日キャンパス講堂での対面およびオンラインのハイブリッド方式にて、令和5年度 筑波技術大学アスリート講演会を開催しました。講師に河合純一氏(公益財団法人日本パラスポーツ協会常務理事・日本パラリンピック委員会委員長)をお招きし、「パラリンピックを通して考える共生社会~見えないからこそ見えてきた道~」と題した講演をしていただきました。河合氏はパラリンピックに1992年バルセロナ大会から2012年ロンドン大会までの6大会に連続出場し多数のメダルを獲得されたパラリンピックのレジェンドです。2016年にはパラリンピック殿堂入りされています。また、アスリートとしての素晴らしい経歴だけでなく、様々なキャリアを経験され、現在は日本のパラスポーツを牽引する立場でご活躍です。
講演では、障がいの社会モデルに基づく捉え方の紹介に始まり、パラリンピックの歴史と現状、パラリンピックの意義・価値とパラリンピックムーブメントによるインクルーシブな社会の推進について解説していただきました。また、今年開催されるパリパラリンピックの概要についてもお話いただき、参加者一同でパリパラリンピックの機運を高めました。後半では、参加者に本学の視覚障害学生がいることもあり、若手に対して、夢をもつこと、夢の実現に向けて努力することの重要性や、逆境との向き合い方についてもお話をしていただき、若者へのエールもいただくことができました。
講演後のアンケートでは、ご自身の経験に基づく貴重な話を伺うことができた、共生社会のあるべき姿についてわかりやすく話していただき勉強になった、等のご意見が多数寄せられ、大変有意義な講演会となりました。
本講演会は2023年度、日本体育・スポーツ・健康学会 アダプテッド・スポーツ科学専門領域活動の支援を受けて実施しました。
耳が聞こえない選手のための国際総合スポーツ競技大会「デフリンピック」が2025年に東京で開催されます。日本には聴覚障害者のハンドボールチームが存在せず、これまで出場したことがありません。しかしながら、筑波技術大学で2022年にデフハンドボールサークルが立ち上げられたのをきっかけに、日本ハンドボール協会にデフハンドボール専門委員会が設立し、ハンドボール競技では日本初のデフリンピック出場を目指して活動しています。
本体験会は、Deaf Handball Clubの小林優太選手が「聞こえない/聞こえにくい」ことについての講演を行った後、健聴者は耳栓を使用して聞こえないことの疑似体験をしながらデフ選手と一緒にハンドボールを行いました。
なお、本企画は日本ハンドボールリーグと日本車椅子ハンドボール連盟と共同で企画し、一般社団法人社会応援ネットワークの主催により開催しました。
【開催期日】 2024年2月10日(土)
【開催場所】 霞ヶ浦文化体育会館
【参加者】 受講者:20名(11歳~64歳、難聴者1名を含む)、デフ選手:17名
【サポート】 健聴スタッフ:9名、手話通訳者:2名
体験会参加者に加え、車椅子ハンドボール関係者や日本リーグ観戦者など多くの方が見学してくださり、以下のような感想をいただきました。
「とりわけデフハンドボールでの特有の静寂が、耳が聞こえない人の世界の一端を見たような、不思議な感覚で、これらは見学しなければ得られないことでした。」
「ミニゲームなどをしている間、とても静かでした。耳がきこえない方達の世界はこんな感じなのかなと知ることができた気がします。2025年に東京でデフリンピックが開催されます。可能であれば、ボランティアとして参加してみたいと考えています。」
「A代表もデフハンドも車椅子ハンドも普通のハンドボーラーも全員がチームジャパン。みんなで盛り上がりたいですね。」
アダプテッド・スポーツ科学専門領域の活動支援に加え、ご協力いただきました多くの皆様に心から感謝申し上げます。
つくりんピック2023は「障害のある子もない子もみんなで運動を楽しむこと」を目標に据え、学生が主体となって運営と活動を行いました。今年度のつくりんピックは「深海の大冒険」をテーマに、2023年12月10日(日)に筑波大学中央体育館にて開催されました。新型コロナウイルス対策の制限がなくなり、例年大人気となっていたボールプールを設置することもできました。総勢約105名のご参加とご協力をいただき、参加者一人一人に合わせた運動の工夫によって楽しいつくりんピックを作り上げることができました。
開会とともに深海に探検に出かけた隊員たちですが、おっちょこちょいの隊員によって地図がビリビリになり、海に散らばってしまいます。そこで、参加者には海に散らばってしまった地図のかけらを各ブースで集めてもらいました。ブースの活動としては対戦形式で行なった「ボッチャ」、年齢制限なく楽しめる「ボールプール」、乗ったり跳ねたりと色々な遊びで楽しめる「Gボール」、障害物を乗り越えてダイオウイカのいるすみかまで進む「海底サバイバル」、叩いたり蹴ったりして海の生き物を助けてあげる「海底火山ダンジョン」、海にいる悪者を倒しながら竜宮城までたどり着く「竜宮城へ行こう」の計5つのブースを設けました。参加者からは「青のかけらがまだ足りていないよ!」「次はこのブースに行こう!」という声が聞こえるなど、ペアになった学生スタッフの手を引き、ブースを楽しむ様子が見られました。エンディングでは無事に地図は完成したものの、エネルギーが足りず出発できないというアクシデントが起こります。そこでエネルギーリングを持ち、みんなでダンスをしてエネルギーをチャージすることで、宝箱まで無事にたどり着くことができました。ペアでダンスをするという新しい取り組みもあったつくりんピック2023は大成功で幕を閉じました。
つくりんピック2022は、「障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしてスポーツを楽しもう」という趣旨のもと、2022年12月11日(日)に筑波大学中央体育館にて開催されました。新型コロナウイルス対策の一環として参加者の人数制限を設けながらも、総勢約130名のご参加とご協力をいただき、昨年度よりも規模を拡大して実施することができました。今年度は「宇宙旅行」をテーマに、障害のある方でも楽しめる運動課題を考え、教材を作成からブース運営までを学生主体で行いました。
会場全体を宇宙に見立て、参加者には、宇宙飛行士が地球に帰るために必要なエネルギーボールをブース回って集めてもらいました。活動としては、さまざまな道具を使用して的に当てる「ストラクアウト」、対戦形式を選べる「ボッチャ」、滑り台をするなどGボールを使ったいろいろな遊びをするの「Gボール」、たくさんジャンプして宇宙にかかったモヤを取り除き星座を発掘する「星座発掘」、宇宙人になりきってさまざまな障害物をバランスをとりながら超えていく「銀河に潜入」、宇宙に散らばるゴミをブラックホールの中に蹴りいれたり、星に見立てたバドミントンの羽をキャッチしたりして宇宙を作る「宇宙メーカー」の計6つのブースを設けていました。参加者はボランティアの学生スタッフと一緒に好きなブースの活動を思う存分楽しみ、タンクが満タンになるまで何度もブースの活動にチャレンジしてエネルギーボールを集めていました。エンディングでは、参加者が集めたエネルギーボールでロケットを飛ばして宇宙飛行士が地球に帰ろうとしますが、宇宙人がエネルギーボールを奪いにきました。宇宙人からエネルギーボールを取り戻すため、参加者全員で力を合わせ宇宙人と綱引きで勝負し、見事エネルギーボールを取り戻すことができました。最後に宇宙飛行士がロケットで地球に帰るところを見届け、つくりんピック2022は幕を閉じました。
1.活動名
デフJrテニス教室&デフテニスジャパンカップ&デフテニス体験
2.活動目的・背景
私たちは低学年から中学生までの聴覚障がい児の為にデフJrテニス教室を開き、その中で健常児も参加され、手話や口話や声を同時に使って子どもたちにテニスの楽しさを伝えています。さらに聴覚障がい者に少しでも理解を知ってもらう為にデフテニス体験(イヤーマフと耳栓を装着し聴こえない状態でのテニスを体験)する場を作って聴覚障がい者と健常者の区別のない社会を目指しています。
3.参加者
デフJrテニス教室に参加された聴覚障がい児:20名 健常児:8名
デフジャパンカップ 聴覚障がい児:5名 健常児:2名
デフテニス体験:8名
4. 活動内容
2022年10月1日(土)
13:00 ①コマ デフJrテニス教室(テニス初めて・低学年向け)
14:10 ②コマ 〃
15:15 ③コマ 〃
17:00 ④コマ デフJrテニス教室(実践・高学年向け)
18:05 ⑤コマ 〃
19:10 ⑥コマ 〃
20:20 終了
2022年10月2日(日)
10:00 デフテニスジャパンカップ(試合)
11:00 低学年向けのゲーム
13:00 デフテニス体験
14:30 終了
5.成果
1日目のデフJrテニス教室は、テニスが初めての子も大変多く、①コマのみの申し込みだったが追加し③コマまで参加された子供たちも。最後は疲れたと言うより楽しかったと言っていました。④コマからの実践向けの方は、中学生が多く、特別支援学校のテニス部員であり、私たちの所は徹底的にわかりやすいように指導しました。2日目のデフテニスジャパンカップに初めて試合に出る子供たちや手話が全く出来ない健常者も参加され、サポートしながら自然に馴染めることが出来た。手話が出来なくても、ボールを打ち合ってテニスを楽しんでいました。最後に手話で「ありがとう」と表してくれました。
デフテニス体験は耳栓とイヤーマフを装着しテニスをする方を対象としていましたが、聴覚障がい児を持つお父様とお母様も参加し、聴こえないという体験し子供の気持ちが凄くわかったと言ってくれました。
6.所感
・初心者が多い。
・聴覚障がいに理解を持った指導者が少ない。
・特別支援学校(聴覚)にテニスコートがあまりない。
・全国では100校のうち4〜5校ある。
・テニススクールに通いたくてもコミュニケーションが難しい。
・コーチ側としても聴こえる子供たちと聴こえない子供たちと同時に進行しなければならない。
・話が通じないと止まってしまう。過去に入会を断られた例がある。
デフテニスジャパンは、初めてでも試合に出られるように、ルールやサポートをする事で自分でカウントを取れるように指導しています。また健常者が参加して、聴覚障がい者に声を出してカウントを示すのではなく、手で難しくないような形でカウントを示す方法で進めていました。しかし、聴覚障がいのある子供たちが、健常者の試合に出るのは、まだ少ない状況です。
デフテニス体験は、今まで健常者の方に体験していただきましたが、聴覚障がい児を持つ親御さんも体験した方が良いとアドバイスを頂きました。
7.最後に
ご参加いただいた子供達や保護者の皆様、ご支援いただき感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも障がいの区別なく、皆様と共に地域で楽しめるテニス活動を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。
また、この度は、アダプテッド・スポーツ科学専門領域より、多大なるご支援を賜りまして、皆様にご満足いただける充実したイベントを開催することができました。貴学会の皆様にも、心より感謝申し上げます。
認定NPO法人アジア車いす交流センター(略称WAFCA/ワフカ)は、おもに東南アジアのタイ、インドネシアの障がいのある子どもたちに車いすや奨学金、バリアフリー設備などを提供し、彼らが質の高い教育を受け、将来社会の中で自立できる環境づくりをサポートしている国際協力団体です。私たちの車いすを受け取る各国の子どもたちの中には、脳性まひや筋ジストロフィー症など重度、重複障がいのために介助が必要で、自力では車いすを操作することができない子どもも多く含まれており、体に合った車いすがあっても活動範囲が限られたままという課題がありました。
そこで、このような介助を必要とする子どもたちが家族や先生とペアやグループで一緒に楽しめ、さらに運動効果もある車いすダンスの海外普及活動に取り組み始めて今年で5年目になりました。昨年、コロナ禍により海外への渡航が制限されてしまったため、何とかオンラインで活動を続けようと初心者向けに車いすダンス講習ビデオをタイ語、インドネシア語、英語字幕付きで制作しました。そして、その映像を見ながら各国で車いすダンスを練習し、撮影した動画をSNSに投稿してみんなで一緒に楽しめる国際交流プログラムを企画しました。
今年8月から11月にかけて、日本、タイ、インドネシアから車いすダンス動画を募集し、日本から3チーム、タイから6チーム、インドネシアから35チームの応募があり、SNSで公開、一部限定公開しました。また、全43チームの中から、3か国合同審査委員会により金賞、銀賞、銅賞、ベストスマイル賞、ベスト衣装賞、天道清貴特別賞を選出し、12月11日のオンライン配信イベントの中で発表、表彰式を行いました。表彰式に続き、講習ビデオに楽曲を提供していただいたシンガーソングライター天道清貴さんと車いすダンス名古屋ビバーチェ共演によるスペシャルライブを配信し、3か国合わせて約100名のオンライン参加者が一緒に車いすダンスを楽しみながら交流することができました。
本大会は、ブラインドテニスを通じて体力の維持、増強と能力の向上を図るとともに、健常者と障がい者が一緒にプレーすることで交流を深めることにより相互理解の促進を図ることを目的に開催しました。
イベントは、2021年10月9日(土)シングルス・10(日)ダブルスの2日間にわたり、兵庫県立障害者スポーツ交流館(兵庫県神戸市)で実施しました。参加選手は、36名(視覚障がい者・晴眼者)で、2日間全体では、総勢約120名(家族・介助者・関係者・ボランティア含め)が来場されました。
コロナ禍にあり、昨年より障がい者の各スポーツイベントが全国的に多数中止となっていましたが、今回、2年ぶりにイベントを開催することができました。
試合では、皆さん、日頃の練習の成果を大いに発揮され、大変白熱したゲームが繰り広げられました。大会中は、選手同士、関係者との交流も活発に行われ、皆さん、スポーツと交流を心から楽しんでおられました。また、今回ボランティアで参加してくれた阪神間の大学生(29名)も、初めての体験に非常に刺激を受けているようでした。視覚障がい者への関わり方、ブラインドテニスでの選手サポート(ボーラーや誘導を通じて)の方法について、主体的に学んでくださり、今回のイベントがパラスポーツに興味を持ってくださるきっかけになったようで、大変嬉しく思っています。
今回のイベントでは、地元関西の選手だけでなく、関東・東海・中国・四国地方からも大勢の方が参加してくださいました。コロナ禍で、大会の開催自体が危ぶまれ、いろいろな不安も感じておられる中、遠方からもたくさんの選手・関係者の方々にご参加いただきまして、大変有り難く思っております。
今回、ご参加いただいた選手・関係者の皆様、学会員の皆様に、心より感謝申し上げます。皆様のご協力・ご支援のおかげで、大会は大盛況のうちに終えることができました。
この度は、本当にありがとうございました。
(報告者:近畿ブラインドテニス協会会長 芳本宏)
試合開始前の説明
開会式
試合の様子
全体風景
視覚障がい体験用眼鏡
ボランティアのみなさん
昨年より引き継いだ『障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしスポーツを楽しもう』のコンセプトのもと、つくりんピック2020が開催されました。今年は新型コロナウイルスの影響で、人々の繋がりが希薄になってしまった年でもあり、テーマは「つなぐ」に設定しました。初のオンラインでの開催となり、実際に同じ場で楽しむことは叶いませんでしたが、アキュラシーとダンスを教材とした内容を考案し、編集した動画とフライングディスクを子ども達の自宅に郵送しました。フライングディスクでは、さまざまな投げ方で投げてみよう!遠くに飛ばそう!カーブをかけよう!など、盛りだくさんの内容になりました。ダンスは2020年大流行した「鬼滅の刃」のテーマソング「紅蓮華」に合わせた振り付けになっており、とても格好いいダンスです。子どもの保護者にも協力していただき、自宅での様子を動画で送っていただきました。そこには目を輝かせながらダンスやディスク投げを楽しむ子どもたちの様子が映っており、前例のないつくりんピック2020は成功で幕を閉じることができました。
一般社団法人こみゅスポ研究所は、誰もが生涯に渡って体を動かす事に親しめる環境作りを行うことを目的として行っています。活動の主な対象としては、重度障害児・者や医療的ケアの必要な児・者に対して障害者スポーツ教室の開催や障害者スポーツ指導者の育成事業などを行っています。
今年度の「こみゅスポスポーツ・レクリエーション教室」では、2019年8月12日に日頃自然に触れ合う機会も少ない重度障害者や医療的ケアが必要な児童に海を楽しんで欲しいという思いもあり、プロボディボーダーの協力の下、バリアフリービーチとなっている大洗サンビーチでマリンスポーツを楽しむイベントを開催しました。大洗サンビーチでは海開き中は、障害者向けの専用の区間や施設が設置されており、参加者のみなさんも安心して海を楽しんで頂けました。車椅子ユーザーの参加者でも、水陸両用の車椅子でビーチから車椅子のまま入り海に浮くこともできるので、参加者は波に揺られる非日常な感覚に最初は驚きつつも、波が来る度にニコニコな笑顔や、ボディボードに乗って波に乗る喜びを味わったりと、楽しい時間はあっという間に過ぎました。
障害者スポーツ指導者育成セミナーでは、弊団体の理事である吉沢が講師となり、2020年2月16日に「当たり前のことが提供できるスポーツイベントの運営-障害者アスリートが指導者となった立場から-」のテーマで実施をしました。自身がなぜサッカーを始めたのか、サッカーを通してどう自分に向き合ってきたのかというアスリートの立場と、現在指導者として関わる上での課題と今後の展望について講演が行われました。参加をした障害児保育や特別支援学校の教員を目指す学生からは、「成長期の同級生とは対照的に、吉沢さんは病気により機能が低下し車椅子生活となり、体育は見学での参加しかできずに体育の成績はいつも2だったというお話がありました。本人の頑張りや努力をしても出来ないことを要求する体育の指導のあり方や成績のつけ方がよいのか疑問に思いました。自分に合ったスポーツとの出会いがその人の人生までも変えることもあるというスポーツの重要性をとても認識しました」と感想を頂くなど、参加した皆さんにとって指導者や今後、指導者になるにあたり良い気づきの機会になったと感じました。(報告者:塩田琴美)
「障害のある人もない人も集まって、みんなで身体を動かしてスポーツを楽しもう」のコンセプトのもと、『つくりんピック2019』が開催されました。2019年12月8日、歳から70歳代の参加者の皆さん、ご家族、学生スタッフやボランティア、教員、視察に来られた方等、総勢207名の参加をいただき、たくさんのご協力のもと、盛大に当日を迎えることができました。今年のテーマは「ファンタジー」。学生の手作り教材による様々な世界観を表現しました。大きく6つのブースを用意しました。(ドッジビーやボールを投げて蹴って的を当てる「ストラックアウト」、パラリンピック種目でもある「ボッチャ」、毎年大人気の「ボールプール」、ガリバー国で船を引き寄せ、お菓子の国でお菓子を積み上げ旅をする「ぼくの旅行記」、ロケットを組み立て宇宙へ行き、障害物をジャンプしたり乗り越えたりしながら宇宙人から地球を救う「地球を救え!―TASA出動―」、森をくぐり、船を引きながら川を渡り、ボールを投げてドラゴンから宝物をゲットする「つくりんクエスト」)厳しい寒さを忘れるくらい、体育館の中は熱気と歓声で溢れていました。エンディングでは、各ブースをゴールする度に色紙を貼り付けたモザイクアートが完成。つくりんピックイメージキャラクター「つくりんりん」がアートの裏から実際に登場しました。全員で遊ぼうとしたところに、悪魔が登場。つくりんりんを捕らえ、元気を奪ってしまいます。元気を取り戻すために、参加者全員で体育館一帯に広がった元気玉を集めたり、パラバルーンで元気を届けたりして、無事復活させることができました。最後はつくりんりんと仲良くなった悪魔を加え、全員で楽しくダンス。参加者、学生スタッフ、教員の全員が手を繋ぎ、1つの大きな輪になってフィナーレを飾りました。たくさんの笑顔があふれる中『つくりんピック2019』は無事幕を閉じました。
第12回三大学連携・障がい者のためのスポーツイベント‐障がいのある人、スポーツ・遊びに参加しよう‐(2019年度活動支援助成金事業)
2019年11月30日(土)に「第12回三大学連携・障がい者のためのスポーツイベント‐障がいのある人、スポーツ・遊びに参加しよう‐」が開催されました。種目は、昨年同様、ボルダリング、ボッチャ、ビームライフル、卓球バレー、自由遊び、スナッグゴルフ、体力測定と、障がいのある方も障がいのない方も一緒に楽しんでいただくことができました。当日は124名の参加があり、非常に賑やかなイベントとなりました。