2社間ファクタリングの現況
一般社団法人 財務会計支援機構で2社間ファクタリングをスタートさせていただきまして5年が経ちました。
想定以上の多くのお客様にご利用いただいて参りました。
ただ最近悪質なファクタリングの大量参入で、
現状のファクタリングのイメージは決してよろしくなく、中にはファクタリング≒ヤミ金と断じる声が少なくない状況になっています。
本来真っ当な資金調達なのになぜこのようなよろしくないイメージがついてしまったのでしょうか?
日本の場合、大手の売掛先ほど譲渡禁止を契約書に入れたり、ファクタリングへの理解がないことから、
ファクタリングにおいて最も根幹となる、
第三債務者(売掛先)から直接売掛金を譲渡したファクタリング会社に送金するスキームが成立せず、
下手にファクタリングを売掛先に相談すると取引に悪影響が出ると言う後進性が,
ファクタリングの正常な利用を阻害している残念な現実があります。
そのような環境下、2社間ファクタリングという、売掛先には内緒で行うファクタリングが、
中小企業の銀行など金融環境の悪化にともない、ファクタリングが主流になったのです。
2社間ファクタリングは、売掛先に内緒行うため、ファクタリング会社にとってみれば、買い取り対象の売掛金が、
本当にお客様が言われる通りの内容のものか、あるいは架空なのかどうかも分かりません。
また、ファクタリング会社は、直接売掛先から入金があるわけではなく、
既に買い取った売掛金の入金なのに、一旦お客様の口座に入金されますから、
お客様がファクタリング会社に送金する意思がない場合は、回収できない事故が起きる大きなリスクがあるのです。
大きなリスクだからコストが高くなるのは当然なのですが、
この部分を拡大解釈して、ファクタリングのような体裁を取れば問題ないと考えるヤミ金がファクタリングに大量に参入したり、
リスクが高いことを理由に、顧客の会社がたち行かなくなっても関係ないような高い、
例えば20%とか30%と言った高過ぎる手数料を取ることで、結果として顧客の会社に大きな損失を与えることが増えているのです。
中には売掛先からの入金がない場合、本来ならファクタリング精算は売掛先からの入金を待たないといけないのに、
売掛先に譲渡通知を送付するようなとんでもないことで、経営破綻に至った会社も出てきています。
要は顧客の会社よりも、ファクタリング会社の利益しか頭にないファクタリング会社が増えたことで、
本来ファクタリングを利用できない状況なのに実行したり、
中には売掛債権が存在しない。
あるいは既にファクタリングしている売掛金を承知で実行するファクタリング会社が増えたことで、
ファクタリング精算の額が増大して精算できず、
にっちもさっちもいかなくなった中小企業起業の数が激増している由々しき事態となっているのです。
また、一方利用者側にも、何でもありのようなファクタリング会社が増えたことで、
架空債権や多重譲渡などをしてまでもファクタリング会社を利用する、
極端なケースでは銀行の通帳の捏造までして利用する利用者も稀にあるように、
ファクタリング業界が乱れたことで、問題がある利用者も増えているのが現状です。
このようなことで、現在、ファクタリング利用でにっちもさっちもいかなくなった利用者が増えています。
悪質なファクタリング会社を利用して困窮されている善意の利用者から、
架空債権などでファクタリング会社を騙したものの精算ができず困窮している善意ではない利用者も混在して、
ファクタリング被害者が増えていることは現実です。
このような中、金融庁や弁護士事務所などへの相談が非常に多くなっています。
でも本来、ファクタリングは、
来、国の政策でも経産省を中心として中小企業の資金調達の選択肢を増やすために促進している、
悪徳金融とは真逆の全く問題がない資金調達の手法で、世界的に利用されている普通の資金調達です。
特に中小企業融資が難しくなっている銀行の状況を考慮すれば、
企業が売上を伸ばしていくのに必要不可欠な増加運転資金の調達の、
銀行融資の代替補完する資金調達として最も適した資金調達と言えます。