週2回2年間学ぶことになる必修外国語は、大学での学び全体を考えて慎重に選びたいものです。専攻の先生や先輩にあらかじめ相談できれば理想的ですが、入学前ですと難しい場合もあるかもしれません。そんな皆さんに参考になれば、とドイツ語を履修した先輩たちがメッセージを寄せてくれました。
Y. F. さん(声楽) これからドイツ語を学ぼうかなと考えている皆さん、ドイツ語またはドイツ語圏にどんなイメージを持っていますか? 語感がかっこいい、文法が難しそう、将来はドイツ語圏に留学を考えている、、、あるいは、まだあまりイメージが湧かないという人もいることでしょう。まずは、ドイツ語をいっぱい聞いてみましょう。ドイツ語の歌、ドイツ語のテレビ番組、ドイツで活躍する日本人サッカー選手のドイツ語インタビューなんかも良いですね。きっと、あなたもこんな風にドイツ語を話せたら…!と、想像が膨らむことでしょう。
さぁ、くにおんでドイツ語の第一歩を踏み出しませんか?くにおんには、頑張るあなたをサポートしてくださる先生や先輩が沢山いますよ。応援しています。Viel Erfolg!
H. K. さん(声楽) 私は必修外国語でドイツ語を選択しました。その理由の一つとして、過去にドイツ語の合唱曲を歌った経験があげられます。ドイツ語の子音の多さやいくつかの特殊な発音に苦戦しましたが、逆にそこがドイツ語の魅力のように感じるようになりました。必修外国語を終える頃には旅行にいくのに困らない程度のドイツ語力が身につきました。選択科目では、2年次にドイツ語会話初級、3年次にはドイツ語文法中級、ドイツ語講読上級、4年次にはドイツ語会話中級、上級、ドイツ語文法上級を受講しました。
ドイツ語にはウムラウトという記号があります。初めは発音に戸惑いを感じますが、顔みたいに見えてかわいいです。そしてドイツ語はときどき子音がオノマトペのような役割になっているように感じます。そしてそれは詩の響きを美しくしている理由の一つだと思います。A、O、Uにウムラウトを付けて顔文字にしてみたい人、文学や詩が好きな人にドイツ語はおすすめです。
S. K. さん(声楽)
私がドイツ語を選択した大きな理由は二つあります。一つは自分の師事する先生がドイツ歌曲を専門としている方だった事です。4年という限られた期間でその先生から多くの事を学ぶためにはドイツ語が不可欠だと感じました。もう一つは単純に私の好きな作曲家の多くがドイツ人もしくはドイツ語圏で、理解を深めたいと思っていたからです。私はドイツ語の授業を通して様々な事に参加させてもらい、勉強しました。大変な時もありましたが、そのおかげで今はドイツに留学しています。ドイツ語をしっかりやっていなければ、ドイツに出る勇気も湧かなかったかもしれません。
私の場合はドイツ語でしたが、ドイツ語に限らずどの言語が自分の未来に必要なのかが重要です。フランス語、イタリア語、英語どれでも良いので自分に一番必要で頑張れる言語を選びましょう。
けれど決めきれずにいて、その選択肢にドイツ語があるならばドイツ語はおすすめです。先生はいつでも熱心に指導してくださいます。たくさん学びたいというあなたには多くの特別な機会を与えてくれるでしょう。
M. N. さん(声楽)
私はドイツ・リートが大好きなので、必修外国語としてドイツ語を選択しました。その後3・4年次には自分の都合に合わせて、会話、文法、講読の授業を選択履修し、さらにドイツ語を勉強しました。1・2年次には大学生のためのドイツ語スピーチコンテストに出場し、どちらも3位入賞となりました。さらに3年次にはDAADの語学研修奨学金をいただいてドイツ・ハンブルクにて2か月間語学学校に通い、B1を取得しました。
ドイツ語を勉強することで、歌の言葉をただ読むだけでなく、自分の言葉として歌えるようになりました。また、ドイツ語を学習することを通して自分の世界も広がり、いろいろな国の友達もできました。
多くの著名な音楽家はドイツ語を使って生活していました。その言葉を学ぶことは、音楽を学ぶ上でもとても大切なことです。また外国語を学ぶことは自分の世界を広げる手段として有効です。国音(くにおん)のドイツ語の授業は手厚く、いつでも熱心に指導してくださる良い先生ばかりです。新入生の皆さん、ぜひドイツ語を必修外国語として選択してみて下さい。
H. G. さん(ピアノ)
「くにおん」に入学する皆さんには様々な目標があると思いますが、例えば留学したい、海外の先生に師事したいと思った時に、外国語のスキルがあることは強みと自信になります。
勉強は楽しいことばかりではなく、単語を覚えるのは大変だし、自分の意見を話すのにも勇気がいります。でも、努力を続ければ着実に進歩しますし、終わりがないことが語学の魅力でもあると思います。
ドイツ語クラスには頑張りを支えてくれる先生方や仲間もいて、カリキュラムも充実しているので、ドイツ語の響きにピンときた、ドイツ語圏に行ってみたい!という方はぜひ履修してみてください。応援しています。
S. Y. さん(ピアノ)
ドイツ語だけでなく言語を学ぶ際は、その国の文化も学ぶことになります。もしドイツ語圏の音楽、作曲家が好きでしたら是非ドイツ語の履修をお勧めします。作曲家の生まれ育った文化を知るのと知らないのとでは大きな差があるのではないでしょうか。また、言葉と音楽はとても深く関わり合っていると思います。言葉を学ぶことで音楽への理解も必ず深まるはずです。
私は初めに外国語を選択する際に、知っている作曲家にドイツ語圏の出身が多いなと思い何となくドイツ語を選びました。2年間の必修の外国語を履修した後、3年生から選択の授業を取りよりドイツ語の理解を深めることができた気がします。読み物の授業では様々な文章や詩を読み、ドイツ歌曲が好きな私には歌曲伴奏やその他の場面でもとても役立ちました。会話の授業では、ネイティブの先生との会話で少しずつですがネイティブの発音に慣れることができます。とにかくたくさん聞くことが大事だと思っているので、初め先生のおっしゃることが分からなくても根気強く受けてください。
ドイツ語は文法や発音が難しそうと思う方もいるかもしれませんが、やる気さえあれば先生方が丁寧に教えてくださいます。そしてドイツ語の響きや奥深さを知れば知るほど学ぶことが楽しくなると思います。自分にはドイツ語が必要だと思う方はここ国立音大で大いに学んで存分に楽しんでください。
A. S. さん(フルート)
私は、1~2年次から必修ドイツ語を選択していました。尊敬する先生がドイツに留学されていたことから、自分もいつか留学したいという夢と憧れを持っていたためです。その後、3年、4年と選択で長文読解や文法、会話と分野ごとに授業を履修していきました。選択授業選びの最大のポイントは、必要な力を補える科目であることと、先生との相性でした。大学4年で、国内外研修奨学金を得てウィーンの音楽講習会に参加しました。その際は簡単な会話をすることで精一杯でしたが、勉強を続け、その3年後の語学研修留学(2ヵ月)ではB1を取得することができました。さらに翌年には大学の交換留学制度で念願の長期留学も叶い、ドイツで多くのことを学び、素晴らしい経験ができました。この留学で得たものが、私の今の演奏を支えています。ドイツ音楽やドイツ語、あるいはドイツという国そのものに興味を持ち、留学を少しでも夢見ている人は、ぜひ1年次から丁寧に基礎を学ぶことをおすすめします。