Scala ひと巡り : パッケージ (Packages)

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パッケージはメンバークラス、オブジェクトとパッケージの集合を定義する特別なオブジェクトです。他のオブジェクトと異なり、パッケージは定義では導入できません。

パッケージング package p { ds } は、ds 中のすべての定義をその限定修飾名が p であるパッケージに、メンバーとして注入します。パッケージのメンバーはトップレベル定義と呼ばれます。もし ds 中の定義が private と印されていれば、そのパッケージ中の他のメンバーに対してのみ可視となります。

    • protected 修飾子をパッケージ識別子 p で限定できます(たとえば protected[p])。そのような修飾子を印されたメンバーは、パッケージ p 内のすべてのコードから同様にアクセス可能です。

p からの選択 p.m は、p からのインポートと同様、オブジェクトに関して機能します。しかし、他のオブジェクトと異なり、パッケージは値としては使用できません。モジュールあるいはクラス名と、同じ完全修飾名のパッケージは不正です。

パッケージング外でのトップレベル定義は、特別な空パッケージに注入されるとみなされます。このパッケージは、名前を付けることはできず、したがってインポートできません。しかし、空パッケージのメンバーは互いに限定修飾なしで可視です。

パッケージ節ではじまるコンパイル単位 package p ; stats は、ただ 1 つのパッケージング package p { stats } からなるコンパイル単位と同じです。

同じ Scala ソースファイル中で、複数のパッケージを宣言できます。

package p1 { object test extends Application { println("p1.test") } } package p2 { object test extends Application { println("p2.test") } }

インポート節

インポート節は、import p.I の形をしています。ここで、インポート式 I は、限定修飾なしでアクセスできる、p のインポート可能なメンバー名の集合を決定します。たとえば:

節 限定修飾なしで利用可能 import p._ p の全てのメンバー (Javaにおける import p.* と類似) import p.x p のメンバー x import p.{x => a} p のメンバー x を a にリネーム import p.{x, y} p のメンバー x と y import p1.p2.z p2 のメンバー z 。p2 自身は p1 のメンバー

また、節 import p1._ , p2._ は、import p1._; import p2._ の略記表現です。

次は、すべてのコンパイル単位中に暗黙のうちに、この順番でインポートされます。

    • パッケージ java.lang、

    • パッケージ Scala と

    • オブジェクト scala.Predef

この順番において、後でインポートしたメンバーは、前にインポートしたメンバーを隠します。