五十肩になって考えたこと - スワコラム

Post date: 2017/02/07 4:54:13

ほとんどのJ'sメンバーには縁のない話題だと思いますがとうとう五十肩になってしまいました。ここ数ヶ月、右肩から二の腕あたりの痛みが取れず、夜寝ていてもしびれを感じる日々が続いたので先日病院でレントゲンを撮って診断してもらった結果、五十肩と認定されたのです。実は10年ほど前にも同じような症状が出て、その時は年齢的にも四十肩だった可能性が高く、加齢からくる肩の痛みはその時で卒業したと思いきや、お医者さん曰く「おたふく風邪とか水ぼうそうとは違って五十肩に免疫はありません。これから先も頻繁に痛くなりますよ」とキッパリ。五十肩にはこれといった特効薬があるわけではなく、ストレッチを入念に行って関節をほぐすしか完治の道はないそうで、先生から「五十肩体操」という挿絵入りの小冊子をもらい意気消沈しながら病院を後にしたのでした。

日常生活において五十肩は不便極まりないです。通勤時に右手でカバンを持つのに躊躇してしまうし、地下鉄で手すりやつり革をつかもうとしても手が上がらない(左手で掴まろうとすると右手でカバンを持たねばならない)。左肩近辺がかゆいときに目標地点まで右手が届かない(単に身体が硬いだけかもしれない)。アイロンをかけるときに力が入らない(多分、アイロン上級者は力を入れなくてもうまくシワを伸ばせるのだろう)。いちばん困るのは、生ビールのジョッキ(中ナマ以上)を右手で持つのにひと苦労することです(左手で持つようにしたので飲む量は変わりませんが)。バスケをやるときはさらに深刻です。ただでさえ距離のあるシュートはリングに届かないのに、いまの状態ではフリースローライン近辺でも怪しい。むしろシュートよりもパスの方が痛々しいです。特にワンハンドでパスを出す場合、投げる体勢に入っただけで肩に激痛が走るのです。

ところで、いまだ痛みの癒えない左膝は完治に至らず、そうこうしているうちに今度は右膝も痛くなってきました。左側をかばって下半身全体のバランスが悪くなった結果なのでしょう。右手小指を脱臼した際も、ボールハンドリングがおぼつかず左指を突き指してしまいました。こうした怪我の「二次災害」はつきもので、今回の五十肩は怪我ではないものの、このままバスケを続けていったら体中左右対称で故障だらけになってしまいそうです。

ここはネガティブな面ばかりにとらわれないで、右肩の不調を前向きに受け止めて左手を使ったプレイを考えてみたいと思います。利き手と逆の動作はディフェンスにとってその動きが予測しにくいためフェイントと同じ効果があるのではないか。テニスの一流プレイヤーがバックハンドでもフォアハンドと遜色なく打ち返すことができるように、また、野球のスイッチヒッターも相手にとってはイヤな存在でしょう。従ってバスケも利き手と逆でも同じような動きができればディフェンスの脅威になるはずです。往年のスーパースター、ラリー・バード(右利き)は左手からのシュートやパスを難なくこなし「両利き」のプレイにディフェンスは翻弄されました。

とは言うものの、利き手と逆でのプレイは相当の訓練が必要と思います。シュートの確率は下がるでしょうし、パスの正確性もしかりです。中途半端に左手を使うよりは徹底的に利き手にこだわることがバスケ上達の王道だと思われますが、ディフェンスの裏をかく、プレイの選択肢を広げるという意味でチャレンジしてみる価値はあると思います。 痛みの解消はいつぞや知れず、当面は左手を意識したプレイを心がけてみることにしましょう。

諏訪