ご挨拶

 現代社会は人生100年時代を迎えています。

 これからの時代において、人生を支える土台となるのは「心」です。雀百まで踊り忘れずと言われるように、心を鍛え、経験を積み重ねることは、生涯を通じて最大の財産となります。

 かつての価値観では、人生の大河を流れに任せ、穏やかに下流へとたどり着くことが理想とされていました。しかし、これからの時代は、自ら翼を持ち、大空を自由に飛び回るような生き方が求められます。科学技術の進化により、人生の選択肢は格段に広がり、自分の意志で未来を切り拓く力が必要となっているのです。

 どのような道を歩むにせよ、自らの手で未来をつかみ取る覚悟が不可欠です。そして、自分自身でつかみ取ったものにこそ、本当の生きる意味が宿ります。困難に直面したときも、恐れずに立ち向かい、心を込めて突破する力が大切です。本気で挑む姿勢は、信頼を築き上げ、周囲の共感を得る源となります。積極的に挑戦し、ときには大胆に、ときには柔軟に対応する力を養っていきたいと考えています。今、世の中では書物だけに頼った座学ではなく、行動を通して主体的に学ぶ「生きた学び」が重視されています。かつて明代の学者・王陽明は「知」と「行」は一体不可分であると説きました。人は行動を通じて学び、成長する力を本来備えています。その力を抑え込み、上から押し付けるような教育や指導は本末転倒です。

 現代は、技術革新によって日々環境が変化し、過去の延長線上に未来を描くことが難しい時代です。単なる知識の蓄積だけでは意味を持たず、新しい時代を生き抜くためには、ゼロからイチを生み出す「イノベーション」の力が必要です。無から有を生み出し、見たことのない次元を切り拓くためには、自らの内面から湧き出る「心の知性」を信じることが、突破口となります。

 日本の長い歴史において、今まさに未来が最も輝きを増す時です。そしてその輝きが、混沌とした世界を照らし、新たな道標となるよう願っています。そのためにも、心を明鏡止水に保ち、時代に応じた新しい学びを追求し、共に未来を築いていきましょう。