フォルトゥーナの恋人

触れた場所から
ほろほろと崩れていく
そういうものだと思っていた

舌の先で爆ぜたライム
酸いばかりで
少しも酔えない酒だ

体の芯まで空っぽなのが
悔しくて泣いたよ
久しぶりの涙なのに
なんの味もなかった

手に届くすべてを投げうち
届かないものを求める
そういう癖がついている

僕らは交わることなく
すっかり傷だらけで
弱さをごまかしながら
夢をかじり尽くした