院長より、ひとこと
「小回りの効く診療所で、大学病院レベルの治療を」
もちろん大学病院並みの大掛かりな検査機器を、小さな診療所で数多く購入することは不可能ですし、無駄なことでもあります。
しかし、大学病院の経験より、診断のために高度な検査用器材を必要とした患者さんは、さほど多くはなかったと記憶します。
大切なことは、そのような高度な検査を必要とするかどうかを、判断できる「知識」が重要だと考えております。
例えば腰椎の「椎間板ヘルニア」において、大学病院時代、「医学解剖学的知識と詳細な診察で、90%診断可能であり、それを蔑ろにして高価な検査を行うなど、もってのほか」と、医学生を教育してきました。
そのことは今でもかわらず、患者さんをていねいに診察することで多くの情報を得、多くの知識があれば、的確な診断が可能となります。
関節リウマチ(以前は慢性関節リウマチと称す)の治療でも、臨床的に関節炎があってもリウマチ因子が陰性の場合は、困り果てる医師が多い様です。 逆に、リウマチ因子が陽性なだけで、リウマチの治療を始める医師もいます。 大切なことは、他の疾患でも関節炎を発症することがあり、多くの疾患を知っていることが大切で、治療の危険性も十分知った上で診察すべきです。
ここでも多くの経験と知識が必要となります。
有り難いことに、長年、大学病院に勤務させて頂いたおかげで、多くの貴重な疾患を経験することができ、今、この経験を一人でも多くの患者様に還元することが、私の勤めと考えて診察しております。