今日、私にとって今年では言い過ぎかもしれないけど、間違いなく今月で一番大事な日だった。
①第一志望である国公立大学の合格発表の日
②書籍『わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書*』の発売日
③国際女性デー International Women's Day
*書籍『わたし×IT=最強説 女子&ジェンダーマイノリティがITで活躍するための手引書』は、IT分野のジェンダーギャップ解消を目指す特定非営利活動法人Waffleがリトルモアより出版しているプログラミング必修の時代に欠かせない、女子&ジェンダーマイノリティのための新しい進路応援ガイドに関する書籍。
今日は①について書くためには筆を執っていない。書くほどの考えもないし、書けるほど整理も出来ていない。今日は②と③について書きたくて、19時までベッドから出られなかった体を動かして書いている。
毎年国際女性デーのテーマというものを国連が決めているようだが今年は「DigitALL: Innovation and technology for gender equality」(訳:ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー)だった。『わたし×IT=最強説』は、このテーマにぴったりの書籍だろう。情報科学技術を愛してそれを作る側の人間になろうとする人間として、様々なものを様々な人に開いてきたデジタルというのもに魅了されている人間として、DigitALLという標語は素敵だなと思う。
去年からこの日に毎回同じ言葉を自分に投げかける。
「私は、国際女性デーに語れるのだろうか。」という疑問(+反語)だ。
私は多くの時間、社会的に女性として生きていて、「女性として」社会の抑圧に遭うこともある。学校や家庭で、理系や情報系に進路を進めようとしていることに苦言を呈されたことは、多くはないが実際ある。エンジニアのコミュニティにいれないなと思うことは、それ以上にある(これに関してはノンバイナリーであることも強く関係しているが)。
しかし、私は「女性」ではないのだ。私の語りは「女性」の語りにはなりえない。フェミニズム及び家父長制に抵抗する運動に対して賛同と連帯をする気持ちがある(近頃沸騰しているトランスジェンダー排除に関する言説を含む運動には絶望を感じている)が、「国際女性デー」に私が言えることはないと思う。
『わたし×IT=最強説』を私のことを知らずに読んだ人間は、私(ゆう猫)を「女性」とみなすかもしれない。そう思うだけで毎日二元論の中で潰されていて何も変わらないかもしれないが、いつも以上に悲しい気もする。ゆう猫として話しているときは、ノンバイナリーとして話すことが多いのでそう感じるのかもしれない。
傲慢にも、私は自分がこの世界に何かを残せると信じている。その時に、ノンバイナリーであることに言葉を尽くさなければ、私の言葉は「女性」の言葉になってしまう。女性としてみなされる人間として生きていて、女性として言葉を求められたとき、私はどうこたえられるのだろうかと思う。
何もわからないまま終わる文章。せめてもの気持ちを残したかった。また来年も生きていたら同じ文章を書いているかもしれない。何年重なるかそれのために生きてもいいかもしれない。
DigitALLのALLにQueerが含まれる未来を願って、私はエンジニアを目指して手を動かす。
投稿 2023/03/10
修正 2023/06/01 内容を変更しない文章の整形+ページレイアウトの変更
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