ここは,さんぽ中のヒトリゴトの置き場です.
書かなければいけない論文がいくつかたまっておりまして,毎日ひぃひぃしております.
さて,この書かなきゃいけない論文がたまっているという状態ですが,贅沢な話だなぁと思う反面,自分の怠惰を証明するようでなかなか恥ずかしいことでもあります.
というわけで,その恥を払拭すべく何とか1報書き上げました.まぁ,論文はここからが長いので,気長に待ちつつ,順番待ちをしている論文に取り掛かりたいと思います.
さて,このような仕事をするときに重要なのがやはり心理的安全性ですね.
正直ここしばらくは,心理的安全性ががたがた(まだオフレコが多くあんまり詳しくは書けんのですが)で,論文を書くなどの+αに取り掛かれませんでした.
このあたりのポリシーはいろいろあると思うのですが,私は”日常業務”は自分の調子が最悪でもこなすのがプロというのを信条にしているので,日々の仕事はきちんとやっていました(えらい自分!).論文も日常業務だろうが!というお叱りはごもっともです、すみません.
なんだかんだあって,すこし心理的安全性が確保できそうな感じになってきたので,最近+αに目が向くようになってまいりました.
区切りのタイミングで,家族でリフレッシュ旅行にも行き,今年度で最も調子が良い感じです.
いろいろなことができそうな気分になるそんなタイミングです.
視点を変えていろいろな角度から,今後の未来を見据えた行動をしていきたいと思います(写真のように).
推薦推薦システム系のトップカンファレンス(採択率は20%以下)であるRecSys2025に参加するために,チェコはプラハに行ってきました.
町そのものがまるっと世界遺産なプラハの美麗さに感動しました.
ビールが安く飯もうまい,花と団子を兼ね備える,酒飲みにとっても最高の町でした.
さて,会議ですが,今を時めく,システムのトップカンファレンスということで,規模もすさまじく,熱気にあふれていました.口頭発表はシングルセッションで行われ,1000人近く入りそうなキャパの会場で行われました(写真参照発表者が僕です).
この規模の会議で,発表をシングルセッションで行うあたりに,矜持を感じました.
シングルセッションにはメリットデメリットがありますが,採択されればかなり幅広い参加者に対して自分の研究内容をアピールすることができます.今回は口頭発表に選出いただき大変ありがたかったです.
今回,自分史上最大規模の国際会議での発表だったので,とても良い経験になりました.
一方で,RecSys2025のメインは,推薦アルゴリズムの開発研究ですので,人間の認知過程中心の発表はかなり”異端”だったように思います.
アルゴリズムを開発する中で,人間がどのようにそのシステムを利用するのかという側面が非常に重視されていることを感じました.一方で,心理学・認知科学的知識は表層にとどまり,深堀した議論が十分に行われていないと感じました.
そういった背景もあって,アルゴリズム利用時の人間行動に直接アプローチする本研究が,口頭発表として認められた側面もあるのだと思います.
引き続き,環境との相互作用によって偶然性を調整しようとする人の戦略的行動の機序について解明をすすめ,その応用可能性に迫れたらと思います.
さて,第二子が生まれて2か月と半月が過ぎようとしています.
備忘録として,この二か月のふりかえりをば
第二子は第一子の時の経験を活かし,奥さんが里帰りしている一ヶ月は,お休みを頂かず,その翌月に在宅勤務という形をとりました.
”育休”を取らなかった理由はいくつかあります.
第一に,奥さんが専業主婦であることで,しばらく子どもの世話を主担当できる見込みがあったためです.あと満額支給じゃないので,普通に生活がしんどい.
第二に,育休は仕事が減ることを意味しないということです.
研究者にとって仕事とは,積み重ねですから,休みが一ヶ月あったときにその間の仕事を誰かが肩代わりするわけではありません.
単純に,仕事が後ろ倒しになるだけです.もっと悪く言えば成果が出ないので,その後の就職等に影響が出ます.うちは現状,稼ぎ手は私一人ですので,その判断は致命的だと考えました.その意味で,研究者という仕事と育休はかなり相性の悪い仕組みだと思っています.
当然,在宅勤務をしながら,新生児(+二歳児)の世話をする期間は非常に壮絶で,体重も4kg落ちました(ダイエット成功?).
ただし,私が仕事をする時間をキチンと取れたのは,その間,2人の子どもを見てくれていた奥さんや,里帰り中を支えてくれた義理の両親,サポートしてくれる両親,理解ある職場の皆さんのおかげです.
特に奥さんは,産後の体でありながら,私の仕事の時間を確保してくれるように尊重してくれました.本来であれば,私が全力サポートすべき期間なわけですが,いつも支えられてばかりですね.
明日からは,在宅勤務も明けることになります.
周囲に支えられて初めて働けることに感謝しつつ,成果を出せるように頑張りたいと思います.
HCII2025で,スウェーデンに来ました.
初めての北欧ですが,この季節は非常に過ごしやすい気候で,とても良いところです(冬は寒いんだろうなぁ).
さて,私はGöteborgという都市に来ています.
街中は美麗な建物と,広大な公園が共存しており,とても素敵な都市です.
町中にはトラムやバスが張り巡らされており,どこへ行くにも非常に便利に利用できます.
体調がゴミカス状態からのスタートで,現在もまだ全開とは言えない状態です.
ちょうどよく(悪く?),明日が発表なので,今日はホテルに引きこもって発表の練習をしとります.
何度やっても,英語での発表は厳しいですね.
そもそも根本の問題として,英語力が足かせになっています.
情けないものです.
これから,これまで以上に忙しくなる中で,こういった課題を解決しなければいけないと思うと,本当に半端な覚悟では進めませんね.この仕事は.
本日,第二子が誕生しました.
元気な男の子で,名前は遥か遠くまで思慮深く見通せる賢さをイメージして付けました.出産に関しては,本当に妻と子どもががんばってくれました.感謝しかありません.
長男も男の子なので,男の子2人の兄弟です.にぎやかな家族になりそうで,この先の人生がとっても楽しみです.
赤ちゃんとの出会いは究極のセレンディピティといえそうです.
産まれてきた我が子の立場に立って考えると,セレンディピティから始まった人生といっても過言ではありません.
セレンディピティとは,偶然による価値ある出会いです.
セレンディピティの重要な特徴の1つは,偶然の出会いを後から振り返ることで意味づけし,セレンディピティが認識されるという点です.
我が子が,人生を振り返ったときに,親との出会い(誕生)が価値のある出会いだったと感じられるような,そんなかかわりができたらよいと思います.
二児の親になった僕の決意表明でした.
さて,誰も見ていなくてもやはり月に一度くらいは更新しなければということで更新しています.
最近は,子育て→仕事→子育て→仕事の日々です.
今年もいろんなことにチャレンジしようということで,これまで参加してこなかった日心に参加してみたり,年3本投稿目標を立ててみたり,研究費を応募してみたりしています.我ながら良く働いていると思っています(自分比).
こんなことをしていると,よく言われるのが「自分の時間」を持てているか?という質問.
本当にありがたいことに,子育ても仕事も”自分の時間”だと思える環境なので,実はその点について不満を持ったことはないのです.
なので,この手の質問を受けると,今のところ毎日が自分の時間です,と答えます.
この先,自分の時間だと思えない仕事とか出てくるんだと思いつつ,なんだかんだでその時には,自分の持ち前の楽観主義でなんだかんだで自分の時間にしてしまえるんだと思っています(楽観).
さて,もうひと頑張り,”自分の時間”してきます.
長男は多くのことを気づかせてくれます.
道路に落ちている石ころが気になって拾う様子を見てみると,人間にとっての価値は有用性に縛られないんだなと,思います.
(写真の日は,菜の花横目に道に落ちてる小石に夢中でした…)
大人になると,今やっていることは価値があるのか,意味があるのかということばかり考えてしまいます.コスパ・タイパという言葉は嫌いなのですが,私もこれらにとらわれている現代人の1人です.
一方,長男は,まさにタブラ・ラサに自由に書き込むように,価値基準にとらわれず,いろいろなものに価値を見出しているように見えます.
これに対して,大人がこれは価値があるよ,これには価値がないよとレールを敷くのは出来るだけしたくないと思います.
子どもの拾ってきた石ころに一緒に価値を見出してあげるような親になりたいです.
このあと生まれてくる第二子のためにも…
(最近,こどもの成長日記になっている)
最近,長男が歩くようになりました.
彼は運動発達が少々遅れ気味だったので,少し心配していたのですが歩き始めると実に上手に歩きます.
子供の成長(発達と言い換えてもよいのかもしれません)には目に見えて「○○ができるようになる」という変化が存在します.
今回の場合は「歩行」ですね.
このとき見逃しがちなのが「歩行」の達成のために必要な見えにくい変化です.
例えば,歩行の達成には,筋力の向上が必要ですが,筋肉が変化している様子は,観察しにくいものです.
長男は歩行までがゆっくりだったからこそ,細かいできた!をたくさん私に見せてくれました.
これは,一足飛びにいろいろなことができたときには見えない変化だと思います.こいつはできた!をこの父にいっぱい見せたかったんだななんて親バカなことを思っています.
さて,研究もこれと似たところがあります.目に見える変化(たとえば論文)が起こることで,急に業績が増えたように見えますが,その実現のためには多くの見えにくい変化(勉強,仲間との交流,文献調査,データ収集,解析,執筆,えとせとらえとせとら)が必要です.
一足飛びに何でもできない凡人には,1つ1つを積むしかありません.息子にもできたんです.父ができないでどうするって話です.
先日は友人の結婚式がありました.
今年30歳になる年ということで,同級生はみな人生のステージを進めているのを感じました.
研究者はライフステージを設計するのが難しいなとつくづく感じます.
雇用が安定するのを待っていては結婚が遅れます.さらにクリティカルなのは出産で,子育ての体力の問題や,そもそも子宝に恵まれるかどうかという問題が付きまといます.
私の場合は,結婚と第一子の出産を博士号取得までの期間で行いました.
これは,私の力だけでは決して達成できなかったことだと思います.職場,家庭,社会のサポートがあってこそでした.
普通に就職していたらしなかっただろう苦労もしたものです.
昨年,この話を認知科学若手の会でさせてもらって,研究者のキャリアを考えたときに,これらの視点が抜け落ちているなと感じました.
もちろん,20代のうちに結婚出産を決めなければいけないというわけではないですが,その選択肢がとりやすい環境を整えることは重要だと思います.
すごい人たちは,この現状を変えるために何か動くんでしょうか?
30歳,自分に何ができるのかを少しくらいは考えなければならない年齢になってきたと思います.
2024年はいろいろな新しいプロジェクトが始動する年でした.
今年の成果(共著含む)は以下の通り.
国際査読論文 2件
国際会議 3件
国内会議 2件
国内研究会・講演 4件
国際査読論文リジェクト 2件
国際会議リジェクト 2件
そういえば,博士論文も2024年の成果です.
こう見ると,そこそこしっかり負けていますが共同研究者の皆様のおかげで何とか頑張れています.本当に感謝です.
最近は,リジェクトされたものを出し続ける胆力みたいなものがついて,リジェクトの経験を大衆の前でしゃべるということもしました(アレはしんどかった)
2025年は,特任助教として2年目の年です.その意味で,助教としての成果を出していかなければいけない年だと考えています.
そんなわけで,ことしもがんばるぞー!えいえいおー!
一息付けるはずだった11月からいままで。
まさかの,1年で一番ハードな1ヶ月となりました。
月月火水木金金×4セットといった感じで,休まるタイミングは皆無でした.むしろ,仕事するタイミングを何とか見つけるために休憩時間を使っているという感じです.
こういう働き方をすると,ちゃんと体調を崩すので,人間ってよくできているなぁと思います.
まぁ,そんな大変な事態の中でも吉報がちらほら
HCII2025に出していた原稿がアクセプトになりました.
https://2025.hci.international/
Sweden,初めての北欧ということでわくわくしています.
あと,1件国際会議に出しているので,そちらも通ってほしいです.
CogSciの原稿もぼちぼち書き始めないとなと思いつつ,この嵐のような事態が収まらないことには何ともいえません.
(何があったのか気になる方は,オフラインかDMで聞いてください.苦労自慢たっぷりにお話します)
とはいいつつ,CogSciに出すは絶対目標なので,死ぬ気で頑張りたいと思います.
えいえいおー!
11月は,いろいろな進行にめどがつき少し一息つけるタイミングとなるはずでした.
仕事上は,投稿〆切を終え,新しい実験実施の準備をする期間で比較的ゆっくしとしていたのですが,私生活面でちょっとしたイレギュラーがあり,1週間ほど仕事の進捗ペースが低下することになりました.
具体的なことは,ご心配をおかけすることになるので省きますが,予想外の出来事ってやつです.
人は予測精度を高めることを動機づけられているというのが,自由エネルギー原理しかり,定説になっています.一方で,生体個人にとっては,予測不可能な出来事の方が多いのが人生でしょう.今回はそんなことを痛感しました.
この予測不可能性に対して,人のとるべき戦略は2つあると思っています.
1つは,予測できていることにするというものです.ヒューリスティックと呼ばれるようなものは,正確には予測することが難しい問題を,判断しやすい基準に置き換えて適用されるものです.これは極論ですが,予測できていないことを無視するための手段といえるかもしれません.
もう1つは,予測できないこと,すなわち偶発性を楽しむというものです.ヒトは不確実性を低減したい生き物だとか,予測誤差を最小化するように行動するという知見は,多くあります.一方で,予測できない部分をどのように受容するか,もっと言えば活用するか,というところに関してはあまり議論がないように思います.
今回のイレギュラーは,ネガティブな出来事でしたが,その結果起こった小さな良いこともいくつかありました.予測不可能な出来事によって生じる小さな幸運を生かせるように生きていきたいと感じる週末でした.
*今回の写真のタイトルは「敗北」です.これも1つの予想外.
先日,第12回の若手の会がありました.
「博士課程のリアル」という仰々しいタイトルで,お話させてもらいました.
博士課程の5年間を振り返り,やっぱり周囲の人たちみんなすげーなぁとそんな気分になりました.
普段はモチベーションを保つために自分すごい!と虚勢を張ってセルフコンパッションしている(使い方違うかな?)のですが,それをはがさないとできない発表だったなと思います.
なにはともあれ,できないやつががんばって取る博士号ってのもあるんだということを示せたのかなと思っています.
話は変わって,共著で出していた論文がアクセプトになりました.
この論文は,新しく始めようとしている研究の,第一歩になる論文だったので無事通ってとてもうれしいです.
この論文は,優秀な後輩の力がなければ完成しなかったものでした.
感謝とともに,”協同”の重要さを改めてかみしめています.
写真は羽が折れても前に進むアゲハ蝶です.
可愛そうですが,不屈の精神を見習いたいなと感じさせる光景でした.
最近,気温が急激に下がり,肌寒さを感じる季節になってきました.
鍋がおいしい季節ですね,そろそろおでんをしたくなってきました.
元気だけがとりえの私も,季節の変化と最近のオーバーワーク(公私ともにいろいろあるのですが,私の方はもう少し話せるようになったら話します.)がたたったのか一週間ほどおなかの調子が悪い日が続いております.
同時に,なんだか,将来のこととか,自分の現在の評価とかいろいろなことが気になって,不安を感じるようになりました.
うーん,ストレスからくる腹痛かなーなんて思っていたのですが,むしろ逆であると考えることにしました.
おなかのゴロゴロは,不安なときに感じる内受容感覚と似ています.なので,普段ならスッと消えて行ってしまう不安も,いつまでもおながかゴロゴロいっているので,残っている気がしてしまうという論調です.
乳酸菌がストレスを解消するというのも,こういうことなんじゃないかと思っています(内受容感覚についてはトーシローなので真に受けないでください).
この考え方の良いところは,体を元気にすれば不安も解消されるはず!と思いこめることです.
体が資本,バリバリガリガリやりつつ,体をいたわって生きていきます.
10月も終わりになろうとしております.
月に1回くらいは更新しなければ…と思って急遽更新しています.
タイトルの通り,前回の更新からは結構忙しくしておりました.投稿できるネタが尽きていないってのは幸せなことですね.
さて,投稿が立て続いておりましたので,次は実験フェイズです.
3つほど実験予定があるので,順繰りに進めていきたいです.
結果が出たらCogSciに出したいなーという実験もあるのだけど,どうなることやら.
左の写真は,名古屋大学の近くにできたおむすび屋さんです.
結構前からあったんですが,最近初めていきました.
結構おいしいので通ってしまいそうです.
とりあえずのお気に入りはエビマヨです.
早いもので9月も中旬となりました.
5月に出したペーパーの査読が返ってこずわなわなしているところです.
博士号を取る前は,この査読が返ってこないストレスは進路が決定しないストレスに直結していましたから,このくらいの”わなわな”は可愛いものです.上手に付き合っていきたいと思います.
さて,11/9に開催される第12回 認知科学若手の会ワークショップ ~博士号取得のリアル~において,博士号を取得するまでの体験談を話すことになってしまった.
2か月先のイベントではあるものの,なかなか考えさせれるテーマで,いまから頭を悩ませています.というのも,自分の博士号取得までの道のりは,私の幸運な周囲の環境に支えられており,再現性のあるアドバイスを提供できるとは思えないからです.というわけで,(まだ予定は未定だが),WSのタイトル通り,どんな経験をしたのかというリアルを伝えることに注力したいと思います.誰しも博士号取得とはこうあるべきだという像があると思います.このような像に基づきキャリアを決めてしまうことは,私の博士論文のテーマであるEinstellung effectに陥りかねません.DCを取れず,博士号取得まで5年かかり,その中で結婚や新生児の子育ても経験したというリアルなエピソードが1つ加わることで,博士号取得のイメージを柔らかくできたらよいなと思っています.
もし気になったら,ぜひ,以下からアクセスして参加してくれると嬉しいです.https://www.jcss.gr.jp/cogsciwakate/entry-452.html
(写真は,大きなネットにキョトンとする我が子)
サイトを更新していなさ過ぎて驚きました.
欠かさず続けるというのも大変ですね(この継続力みたいなのが強い人は本当に憧れます.)
さて,タイトルにある通り,この更新をしていない期間に,レビュー論文の査読が返ってきて,それを再投稿しました.
初めてのレビューなので,なかなか勝手がつかめない部分もありましたが,協同研究者のおかげもありかなり良い論文になりました.
査読もかなりしっかり読んでくれたので,とても良い論文になったと自負しています.
アクセプトされましたらここで宣伝したいと思います.
さて,現在投稿中の原稿が共著もふくめて複数ある状態です.
研究者としては非常に良い状態だと思います.この状態を維持すべく,次の原稿を意識した仕事をしていきたいと思います.
次の原稿も少しチャレンジングなものになると思います.これまでの研究領域から足を延ばすことになります.ドキドキですね.
写真は,2024mw研夏合宿の1人ランチ.クルマエビのフライが絶品でした.
息子が1歳になりました.
早いもので,あの人生で一番感動した日から,1年がたったわけです.
息子が生まれてからの1年間は,博士号を取ったり,特任助教になって新しいプロジェクトに関与し始めたりと,怒涛の一年でした.
写真は,息子が1歳の誕生日に作成したファーストアートというものです.
白いキャンバスにランダムに絵具を配置し,ジップロックの中にそっと入れ,息子が好きなようにめちゃくちゃにすることで完成したものです.
水色が息子の誕生日の色,青色が奥さんの誕生日の色,紫色が僕の誕生日の色です.
中心は息子の色でその周りでうっすら,母と父の色が影響している.
そんな解釈ができる素敵な絵になったなと思います.
ランダムなものにさえ,価値を意味づけることができるこれが創造性評価の本質なのではないでしょうか?新しい研究では,この価値を見出すプロセスを問題解決の視点から明らかにしたいと思っています.
俄然やる気が出てきました.
最近,息子がつかまり立ちをできるようになった.ついこの間までは,ハイハイがなかなかできないことで悩んでいたとは思えないほどの進歩だ.
息子をみていると,人間の問題解決能力のすごさには驚かされる.
生まれたばかりの頃は,ほとんど何もできない状態であるにもかかわらず,二足歩行を達成するという目標を達成するためのステップを着実に踏んでいる.
彼らはどうやって,そんな何もできないような初期状態から,目標状態や中間状態を設定するのだろうか?
生得的に,組み込まれた目標状態なのだろうか?では,生得的ではない問題解決との違いは何か?
認知科学者としては疑問に尽きないが,親としては単純に成長がうれしい.
この先もより複雑な問題を解決できるようになると思うと非常に楽しみである.
今日はゼミということもあり,帰るともうすでに寝てしまっていた.これには何度経験しても,何とも言えないさみしさを感じる.小さな確実な寂しさ,小確寂である.
本日,2024年6月1日づけで,名古屋大学情報学研究科特任助教に着任いたしました.
ここまでの道のりが非常に長かったです.ほぼ約10年をかけた目標でした.
ここからが新たな長い道のりのスタートだと思いますので,心機一転がんばっていきたいものです.
長い道のりといえば,我が息子(11か月)は,1年という長い道のりをへて,日々立つ練習をしております(まだ立てない,かわいい).そう思うと,人間というのは生得的に長い時間をかけて目標を達成することを目指す生物なのかもしれません.
目先の利益にとらわれず,長期的な目標の達成を目指すこともできる.これも一つの人間の知の形ですね.
目先の利益をとりそうになる強烈な直感にあらがってようやく,長期的な目標を達成”できるかもしれない”というのがにんげんらしくて僕は好きです.
(長期的な目標達成も,目先の利益の積み重ねなのかもしれませんが)
長期的な目標といえば,目標通り,5月中に筆頭論文1本,共著論文1本を投稿することができました.
”投稿する”はcontrollableですが,”採録される”はuncontrollableなので,僕は投稿できたことをほめるようにしてます.つまり,自分をめっちゃ褒めたいと思います.
やったね、自分!
*写真は立ち上がる未来を渇望しているようにも見える我が息子
今年度から始めた,新しい研究プロジェクトの第一歩として,原稿を投稿しました.
粗削りなので,どういう結果になるかわからないですが,とにかくこの短い期間で投稿までたどり着いたのは,共同研究者やご意見をくれるみなさんのおかげです.
ありがとうございました.
もう一本並行して書いていた交通系の論文(CogSciのリベンジ!)も,もうほぼ投稿できる状態になったので,数週間以内にまた投稿報告ができると思います.
次に投稿を目指したい原稿としては,
HCI系の論文執筆
意思決定系の共同執筆
問題解決系のレビュー
などがあります.
このようにテーマも多岐にわたってきており,自分の研究者としてのキャリアの広がりを感じます.
今年度は,30になる年ですが,この年で,新しい挑戦をビシバシさせてもらえるというとても幸せな環境におります.引き続き,がんばりたいです.
CogSciのリベンジ再投稿ですが,会議挟まずに直接ペーパーとして投稿することにしました.
5月中には投稿してしまいたいと思います.
4月から新しいプロジェクトが複数立ち上がり,てんやわんやの中,執筆もコンスタントにしなければならない.
凡人のぼくは,すこしキャパオーバー気味です.
すごい人たちがすごいことをやる中で,自分のできることは何だろうか?
最近はそんなことをよく考えています.
とはいえ,GWはしっかり休ませてもらおう(子どもの予定がたくさんあります)と思っているので,そこで英気を養って頑張りたいと思います.
最近は更新が滞っていましたが,知らせがないのは元気にやっている証拠ということで多めに見てやってください.
CogSci2024はリジェクトという悔しい結果になりました.
結果を聞いた時は,桜がちってしまうような悲しさと悔しさを感じました.
ただ,いただいたフィードバックはこの論文をより良いものにするコメントも多く大変勉強になりました.
より良いものにして,他の学会に出しなおそうと思います.
桜が散って桜の花道を作るように,この結果がより良い成果につながるようにしたいと思います.
オランダに行きたかったよぉ…泣
さて,リジェクトを嘆くのはココを最後にします!
爆速で再投稿キメるぞ!
学内のサクラが8分咲きといったところでしょうか.
私はこの季節が好きです.
本年度は新しい挑戦の年です.
新しいプロジェクトが2つ走り出しました.
それぞれ,新しいメンバーでの共同研究になります.
これらのプロジェクトの中心には,創造性というキーワードがあります.
博士論文の研究成果を創造性研究として拡張していくものになる予定です.
今年度中に創造性に関する論文を出版することを目標にします.
またこれまで通り,未来社会創造機構でモビリティに関する研究を続けます.
こちらも,今年度中に筆頭著者としての論文の出版することを目標にします.
もう1つ,去年までの研究の積み残しを何とか論文につなげたいと考えています.
あまりはっきりとした結果の出た実験ではないため,すぐに論文につながるような内容ではないのですが,博士論文の正当続編ということで何とか形にしたいです.
これだけ多くの執筆できそうな弾がある,というのはとても幸せなことです.
弾が湿気る前にビシバシ執筆進めたいと思います.
ちなみに,3ラインくらい並行して新しい実験が走る予定です.
弾の補充もバッチシです.
本日,2024年3月25日
博士(情報学)の学位を授与されました.
名古屋大学情報学研究科
博士課程前期2年,博士課程後期3年,そして満期退学後2年かけ,
ようやく博士号を頂くことができました.
博士論文のタイトルは
代替案の発見に先立つ情報探索過程 ー成功状況と失敗状況の対比に基づく検討ー
です.
博士号に関する論文要件は,査読付き論文2件でしたが,3本の論文[1,2,3]をもとにした大作を書くことができました.
内2本は国際誌に掲載されており,博士論文要件を国際誌で満たしたというのも自信につながる部分です.
ようやく終わったという気分ですが,ここからがようやくスタートです.
Ph.Dの名に恥じぬよう,これからも研究に邁進していきます.
[1]Ninomiya, Y., Iwata, T., Terai, H. & Miwa, K. (2024). Effect of cognitive load and working memory capacity on the efficiency of discovering better alternatives: A survival analysis. Memory & Cognition, 52(1), 115-131. https://doi.org/10.3758/s13421-023-01448-w
[2]二宮 由樹・岩田 知之・寺井 仁・三輪 和久 (2023). 成功状況におけるより良い代替解法の発見と意図的探索の関係:マウストラッキングに基づく検討. 認知科学, 30(3), 217-231. https://doi.org/10.11225/cs.2023.011
[3]Ninomiya, Y., Terai, H., & Miwa, K. (2022). Differences in the distribution of attention to trained procedure between finders and non-finders of the alternative better procedure. Frontiers in Psychology, 13, 1-14. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.934029
ギリシャの学会から帰国しました.
バタバタで,なかなか疲れがとり切れません.
今回は口頭発表だったのですが,つたないへたくそ英語ではありましたが,相手の意図を理解して,ある程度芯をとらえた答弁をすることができました.
小さな自信につながる海外遠征でした.
ギリシャは,紀元前からの遺跡の多く残る地です.
パルテノン神殿やエレクティオン神殿(写真のヤツ)などの神殿の数々は,紀元前にこれを作った文明力と,人間の能力や根気に感動しました(ゼウス神殿はなんと600年もかけて作られたそうです.).
”ろくに重機もないような世界で身の丈よりもはるかに大きな建造物を自分の人生よりもはるかに長い期間をかけて創造する”,いったい何が人をこんな困難な問題解決にかきたてるのか,これも私の研究の重要な問いの1つです.
今回の出張は,そんな人間の持つ問題解決能力を研究する面白さを肌で教えてくれるものでした.
博士論文公聴会を終えました.
自分の未熟な点、博士課程で成長した点など、いろいろ噛み締めさせられるとても有意義な会でした。
特に
「誰にでもわかりやすい文章を書く」「研究を平易な言葉で伝える」
これが大きな課題だと思います.
(これが当たり前にできないというのはなかなか恥ずかしいことなのかもですが…)
親戚に研究の話をすると毎回ポカンとされるのは,自分の未熟さなんだと痛感しました.
最後に,先生方には本当に感謝です。ありがとうございました。
VEHICULAR 2024という,モビリティ系の国際会議にRegular Papers として採択されました.
大きな会議ではないですが,国際会議で口頭発表となると身が引き締まります.
これで,今年度は,イタリア,オーストラリア,ギリシャと3つの国に行ったという実績になりそうです.
(今年は国内でも,北海道と沖縄の両方制覇してます)
特に,オーストラリアでのCogSci2023への参加は,認知科学の研究者としての1つの目標だったので,それを達成できてとってもうれしいかったです.
我ながら,がんばっています.
来年度も,CogSciに行きたい(オランダだよ、オランダ!!)ので,レビュアーさんお願いします!()
CogSci2024の〆まであと1週間くらいですが,CogSci2024目指す皆さんがんばりましょう.
*写真は,オーストラリアの怖い遊園地LUNA PARKです.
博士論文を提出いたしました.
タイトルは「代替案の発見に先立つ情報探索過程」です.
ストレートで3年で取得とはいきませんでしたが,3本の論文からなる納得のいくものができました.
(修士2年,博士3年,OD2年です.)
なんというか,ようやく研究者人生のスタートラインに立ったわけです.
ドクター5年かけてようやくスタートラインかと思う反面,ここからの研究者人生やれることがたくさんありそうだとわくわくもします.
まだ,公聴会やらがありますので,The 博士号という写真は,その時までとっておきたいと思います.
最後に,博士論文提出できたのは,僕と研究の話をしてくださったことのある皆さんのおかげでもあります.
ありがとうございました.
みなさま,新年あけましておめでとうございます.
仕事始めをしました.
(1/2に修論生にコメントを投げ返したりもしたのですがそれはまた別の話)
初めての子どもがいる正月ということで,完全に研究から離れた正月でした.
研究者の皆さんは,仕事始めも非常に早い(そして,仕事納めも遅い)ので,そんな様子を見て焦ったりもしますが,自分には自分のペースがあると思うので,のんびり進めたいと思います.
さて,今年はいろいろなチャレンジの連続になると思います.
いくつか考えていることが身を結んだらまたココに書きたいと思います.
来年からも安定したポジションではないので継続して職探しの年になるかと思います.
何かいい話があれば連絡ください.
というわけで,本年もよろしくお願いいたします.
年末ということで今年の成果を振り返ります.
国際査読論文 1本
国内査読論文 1本
国際会議 4件(内2件共著)
国内会議 2件(内1件共著)
研究会企画運営 3件
受賞 2件(内1件共著)
これに加え,博士論文も書いて,初めての出産,育児と盛りだくさんな1年でした.
総括すると,公私ともにいろいろなことが実を結んだ一年だったと思います.
現在進行中の仕事は,以下のようになっています.
国際会議投稿中 1件
国際会議投稿準備中 1件
国際誌投稿準備中 2件
解析中の実験 2件
新規プロジェクト立ち上げ 2件
博士論文の年で区切りのタイミングということもあり,収束していく仕事と新しくはじまる仕事が多く,オンゴーイングで行っている実験は,修論生と共同で進めているものしかないという状況です.
新規プロジェクトは,どちらもかなりわくわくするものなので,具体的な実験のレベルまで落として,できるだけ早く初動をキメたいものです.
というわけで,みなさま今年もお世話になりました.
引き続き,バリバリ研究を進めていきたいと思ってますので,どうぞよろしくお願いいたします.
博士論文,すでにできているんですが,あと3週間弱で提出と思うと修正したい箇所がたくさん出てきます.
なんというか,この最後にえいやと手放せない現象,名前付いていないんですかね.
さて,というわけで,今年度(おそらく)博士号が取れます.
順調にストレートでとはいかなかったですが,ようやくその背中が見えてきました.
残りの期間で,少しでもいいものにして提出したいと思います.
第40回 日本認知科学会大会発表賞を受賞しました.
このような賞を頂けて本当にうれしい限りです.
賞とは無縁の研究者人生を,ついに脱却しました.
このような賞を頂けると自分のやっている研究を少しでも面白がってくれる人がいるんだなと自信につながります.
研究者としての次の目標は,”自立した研究者”になることです.
最後に,このような受賞につながったのは,皆様のお力添えのおかげです.
どうもありがとうございました.
個人サイトを開設しました.
まだまだこれからですがこのサイトを見られるものにできるように,コツコツ頑張っていきたいと思います.
ちなみに今日は,国際寛容デーです.
1995年11月16日にユネスコ総会で「寛容に関する原則の宣言」のあった日です.ここでの寛容とは「豊かな多様性に富む世界の文化、表現の手段、人間としてのあり方を尊重し、受け入れ、享受すること」を意味します.
互いに寛容にいきるのだいじだねーなんていって,結婚記念日も実はこの日に設定しました.
ブログの開設にはいい日ですね.いろんなこと(特に更新頻度の低下!)に,寛容にやっていきたいと思います.