安部 祐一 / 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 スマートイノベーションプログラム 准教授 (大阪大学大学院 基礎工学研究科 機能創成専攻 招へい准教授)
博士(工学)
E-mail : ambe (アットマーク) hiroshima-u.ac.jp
Phone: 082-424-7226
Address: 〒739-8527 広島県東広島市鏡山1-4-1 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 スマートロボティクス研究室
1988年生まれ
京都大学理学部物理学科卒業 (2010.3)
授業+自主ゼミで火山探査車を開発
超電導を用いた計測機器に関する卒業研究
京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻修士課程修了(2012.3)
脆弱環境での4脚ロボットの歩行方法に関する研究
同博士課程,博士(工学) (2017.3)
6脚ロボットや多脚ロボットの感覚フィードバックを用いた歩容生成について研究
ゲッティンゲン大学に研究生として滞在,ニューロンモデルを用いた歩容生成に取り組む (2012.9-12)
東北大学大学院情報科学研究科 産学連携研究員 (2016.4 - 2017.3)
同 特任助教 (2017.4 - 2018.3)
東北大学大学院工学研究科 助教 (2018.4 - 2021.3)
東北大学タフ・サイバーフィジカルAI研究センター 助教 (2021.4 - 2022.8)
空気噴射や水噴射によって駆動される柔軟索状ロボットの研究に従事
大阪大学大学院基礎工学研究科 助教 (2022.9 - 2025.3)
広島大学大学院先進理工系科学研究科 准教授 (2025.4 - ) (大阪大学大学院基礎工学研究科 招へい准教授)
所属学会
IEEE,計測自動制御学会,日本ロボット学会,日本機械学会,システム制御情報学会
学会・社会貢献活動
Vice-program chairs of the 9th International Symposium on Swarm Behavior and Bio-Inspired Robotics 2025 (SWARM 2025) (2025)
第69回 システム制御情報学会 研究発表講演会 (SCI' 25) 実行委員会委員 (2025)
日本ロボット学会 廃炉に向けたロボットの調査研究と社会貢献に関する研究会/AESJ廃炉検討委員会ロボット分科会 委員 (2024.9-)
計測自動制御学会 システム情報部門 自律分散システム部会 運営委員 (2024.3 - 2025.3)
Member of the Committee of SWARM2024 (2024)
計測自動制御学会 第66回自動制御連合講演会 実行委員会委員・プログラム委員会幹事 (2023)
計測自動制御学会 システム情報部門 自律分散システム部会 幹事 (2023.2 - 2024.2)
計測自動制御学会 システム情報部門 自律分散システム部会 副幹事 (2022.2 - 2023.1)
Member of the Executive Committee of the 4th International Symposium on Swarm Behavior and Bio-Inspired Robotics (SWARM2021)
計測自動制御学会 システム情報部門 自律分散システム部会 運営委員 (2019.2 - 2021.1)
日本ロボット学会 学会誌編集委員 (2019.4 - 2021.3)
広島大学
教養ゼミ(学部1年) 分担担当 (2025- )
大阪大学
基礎工学PBL(学部2年) 主担当 (2023 - 2024)
機械構造計画演習(学部3年) 機械製図の基礎2 担当 (2023 - 2024)
数値解析演習(学部2年) 主担当 (2022 - 2024)
機械工学総合演習(学部3年) ロボット運動の数値シミュレーションと制御 担当 (2022 - 2024)
資料(2024年版)
東北大学
機械航空実験I 回転角制御 担当 (2018 - 2020)
機械航空実験 II 対向⼆輪型移動ロボットの制御 担当 (2019 - 2021)
機械知能・航空研修 I 分担担当 (2016 - 2022)
対象(ロボットや生物の運動)の本質を取りだせる単純なモデル化を行い,対象自体が持つダイナミクスを上手く生かした制御方法や機械構造を提案することをモットーに,多くの方々の力をお借りして研究に取り組んでいます.
昆虫や哺乳類のような脚のついた生物は,地球上の様々な環境で歩行(走行)して生存しています.例えば,ナナフシは細い枝の上でも歩くことができ,たとえ数脚を失ったとしても歩容パターンを変化させて歩き続けることができます.また,憎たらしいほど素早く駆け回るゴキブリは,コーナリングでさえも速度を落としません.馬やチータも障害物があっても速く走ることができます.
このような生物の見せる歩行メカニズムを数理モデルを用いて解明し,ロボットに応用することで,ロボットは過酷な災害環境や人が入れない領域の探査などで活躍できると考えられます.これまで4脚以上のロボットを中心に,実用化を目指して基礎研究しています.
感覚情報による6脚ロボットの歩容生成 ( AMOSIIロボットに搭載)
東北大学大学院情報科学研究科田所研究室に所属していた際に,流体を噴射して浮上する柔軟索状ロボット(やわらかい紐のようなロボット)の開発に取り組みました.研究室では,水を噴射することで索状体全体を浮かせ障害物を乗り越え,火元へ直接到達し,安全に消火できる「空飛ぶ消火ホース」のアイディアが提案されてきました.これを実現するために,流体噴射を使った索状体の安定浮上方法や振動の抑制方法等を研究し,田所研究室を中心としたチームで約4mのプロトタイプ(ドラゴンファイヤーファイター(Dragon Firefighter))の開発に成功しました.
このドラゴンファイヤーファイターをさらに長尺化(10m~)することを目指して,さらなる研究を進めています.
空飛ぶ消火ホース Dragon Firefighter (東北大田所研究室を中心とするチームで開発)(デモ動画)
流体噴射の研究を進めるにつれて,流体噴射駆動の持つ魅力的な特徴が明らかになりました.
環境に接することなく並進力を発生できる.
エネルギーを高圧にして輸送できるため,小型軽量構造のノズルから大きな力を発生できる.
ノズルの噴射方向を変えるとき,回転軸配置を工夫すれば,最小限の力学的な仕事で噴射方向を変えられる.つまり,高応答な制御が可能になる.
これら特徴を生かすことで,さらに新しい有用なロボットができると期待しています.例えば,大きな並進力(浮上力)を素早く制御できれば,既存のドローン等が飛べないような強風下でも,安定して素早く移動できる浮上移動体(高圧噴射ドローン)の実現が可能です.
この高圧噴射ドローンの実現を目指して,高圧下でも駆動できるノズル技術や,浮上制御方法に関する研究を進めています.
機敏に移動できる浮上移動体を目指した,高圧流体(ポンプ圧力 50気圧程度)の噴射方向を制御するノズル(動画は早送り)
以下のご支援をいただき研究を進めております.
【代表】科学研究費助成事業・基盤研究B
期間 2025-2027
テーマ:「流体噴射で浮上する柔軟索状ロボットの流体構造連成を活用した運動制御」
【分担】科学研究費助成事業・基盤研究B
期間 2025-2028
テーマ:「 物理的事前知識を活用するロボットの強化学習」(代表:有泉 亮)
【代表】京都技術科学センター 研究開発助成
期間: 2024-2026
テーマ: 「高圧噴射ドローンの荒天下での機敏な浮上移動制御の基礎研究」
【代表】科学研究費補助金・若手研究
期間: 2021-2023
テーマ: 「高圧噴射を駆動源とする機敏なドローンとその制御技術の研究開発」
【代表】油空圧機器技術振興財団・研究助成金
期間: 2019-2020
テーマ: 「管内流れの流体特性を利用した空飛ぶ消火ホースの浮上安定化に関する研究」
【分担】科学研究費助成事業・基盤研究A
期間 2019-2022
テーマ:「流体を噴射して閉鎖空間を飛行する索状ロボットの研究」(代表:田所 諭)
【代表】科学研究費補助金・若手研究
期間: 2018-2021
テーマ:「多足生物に見られる多様な波の生成原理と機能の解明,およびその応用」
【研究協力者】科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
期間: 2015-2017
テーマ:「火山観測用自走式センサー「ほむら」の開発」(代表:金子 克哉)