ワークショップ

第1回:社会科学初学者のための野生動物管理研究ワークショップ (2023年9月17日)

企画:古賀達也(京都大学大学院農学研究科)

野生動物管理論の社会科学的研究は、主に社会学、教育学、心理学の方法論や分析手法を援用して発展してきました。一方、ガバナンス(意見対立や利害関係、またそれらの調整)の分析に長けた政治学の分析手法は殆ど援用されておらず、野生動物を巡る意見対立や意思決定のメカニズムについては研究が立ち遅れています。今回のワークショップでは、初歩的な政治学の分析手法であり、ソフトが無料で使える言説ネットワーク分析 discourse network analysis (dna*) の分析概念と先行研究での使用例、また実際に言説ネットワーク分析を使ってクマ管理における意見対立を可視化してみます。この分析手法は他の獣種や政策領域でも応用可能であり、こうした研究を蓄積して体系化する事で野生動物管理の円滑化へ向けた道筋が見えてくると考えられます。 

*dnaは政策文書やツイート、新聞記事などを用いて特定の政策への賛成、反対を可視化する方法で、ソフトは無料でインストールすることができます。

参考文献1, 参考文献2, 参考動画