スケジュール

次回は4月頃を予定しています。

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これまでのセミナー

第23回 セミナー 

2024. 2. 1 (木)   10:30 - 12:00 

10:30- 三井 譲(東大 郡研・D3)「結合力学系の同期現象に誘発されるTaylor's law」
11:00- 中山 牧水(京大 角五研・PD)「場の記憶を活用するアクティブコロイド」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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参加後は是非、セミナーの感想・コメントをお寄せください。

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[講演者] 三井 譲(東大 郡研・D3

[題目] 結合力学系の同期現象に誘発されるTaylor's law

[概要] Taylor's lawとは平均と分散の間のべき乗則のことである.特に生物の個体群動態データでその成立が広く観測されており,生態系におけるひとつの普遍的な現象と考えられている.しかしながらその発生機構についてはいまだに解明されていない部分も多い.本研究では,結合力学系を用いて,生態系におけるもうひとつの普遍的な現象である同期現象を出発点としてTaylor's lawの解析をおこない,同期現象が指数2のTaylor's lawを誘発することを示した.(参考文献:YM & Kori, 2023, arXiv)

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[講演者] 中山 牧水(京大 角五研・PD)

[題目] 場の記憶を活用するアクティブコロイド

[概要] アリの群れはフェロモンを介した間接的な相互作用によって様々なタスクをこなす。この環境の記憶を活用した相互作用様式をスティグマジーと呼び、これが創発する合目的的な振る舞いは群知能と呼ばれる。本研究ではこのスティグマジーをアクティブコロイドシステムに実装することを目指す。その際、GeSbTeという相変化材料基板をプラットフォームに活用することでフェロモン状態の反映、およびフェロモン相互作用の実装を行う。

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第22回 セミナー 

2023. 11. 21 ()   10:30 - 12:00 

10:30- 片岡 拓郎立命館大 和田研・D1)「空気中で回転駆動を受ける弾性ロッドの形状転移
11:00- 加藤 祐介(東大 研・D1)「免疫系との非対称な相互作用がもたらす,ウイルス増殖における振動・同期現象

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 片岡 拓郎立命館大 和田研・D1

[題目] 空気中で回転駆動を受ける弾性ロッドの形状転移

[概要] 細い弾性棒は,その幾何学的な形状としなやかな力学特性のために,外力や境界条件に応じて様々な不安定性を示す.猫じゃらしの茎を指で摘み回転させて駆動周波数を大きくしていくと,はじめ遠心力によって外に広がるように屈曲するが,十分に駆動周波数を上げると茎が突然立ち上がるという形状転移現象を発見した.そして,この形状転移の力学的仕組みを調べるために,猫じゃらしをプラスチックの弾性ロッドとスポンジでモデル化し,同様の転移現象を物理実験で再現した.本発表では,理論解析,実験,数値シミュレーションの結果を組み合わせて,物理実験における形状転移の仕組みや弾性ロッドの運動について議論する.

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[講演者] 加藤 祐介(東大 郡・D1)

[題目] 免疫系との非対称な相互作用がもたらす,ウイルス増殖における振動・同期現象

[概要] 本研究では,免疫-ウイルス間の非対称な相互作用を記述する数理モデルを題材に,(1) 変異ウイルス株間での増殖率の同期現象,(2) 全ウイルス量の感染初期の振動現象,の2つの特徴的な数値計算結果を解析し,1種類だけ増殖の遅い変異ウイルス株が少数いた場合に,(1,2)が生じることを明らかにした (YK and Kori, Chaos, 2023).解析においては,指数関数的に発散する解に対して近似を用いて安定性解析を実行しており,本研究の特徴の一つと考えている.

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第21回 セミナー 

2023. 10. 20 (金)   10:30 - 12:00 

10:30- 庄野 真由同志社大 塩井・山本研・D3)「サイズの揃ったモデル細胞の自発的創成:細管内での相分離ダイナミクス特異性の活用」
11:00- 千葉 紀風(東北大 今井研・D3)「ベシクル集合体の形態変化」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 庄野 真由同志社大 塩井・山本研・D3

[題目] サイズの揃ったモデル細胞の自発的創成:細管内での相分離ダイナミクス特異性の活用

[概要] 私たちは、高分子溶液が引き起こす水/水ミクロ相分離現象を細胞の実空間モデリングに活用する研究を展開してきている。これまでに、高分子混合溶液を攪拌しガラス細管内に導入することにより、規則配列したサイズの揃った液滴が自己組織的に生成すること、さらに、DNAや細胞を共存させることにより、DNAや細胞を内包した液滴が得られることを報告している。本発表では、DNAを内包した細胞様の構造のマイクロゲルが自発的に創成することを明らかにしたので報告する。 [文献]庄野ら、Small(2023).

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[講演者] 千葉 紀風(東北大 今井研・D3)

[題目] ベシクル集合体の形態変化

[概要] シャボン玉のように石鹸膜で仕切られた小胞では、界面張力が支配的なので接着界面はほぼ平坦な形状で接触角はプラトー則により120度で交わる。一方で、脂質二重膜の小胞であるベシクル同士が接着した場合には、接着界面は膜の曲げ弾性が支配的なので、接着力やベシクルの配置によって異なる形態を示すことが明らかになった。セミナーでは2から4個の接着したベシクルの形態変化について発表する。

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第20回 セミナー 

お詫び:参加登録フォーム送信後に自動で返信されるメールに掲載したzoom情報に誤りがあり、参加できなかった方がいらっしゃいました。都合をつけていただいたのに聴講できなかった皆様、発表者のお二方、大変申し訳ございませんでした。ミス発覚後、情報公開前のチェック体制を強化しました。

2023. 7. 4 (火)   10:30 - 12:00 

10:30- 伊藤 将東北大 内田研・D1)「自己駆動粒子を用いた魚群モデルの構築」
11:00- 白谷 空(東大 藤堂研・M2)「閉鎖領域中のアクティブ流体モデルが辿る乱流化過程」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 伊藤 将東北大 内田研・D1

[題目] 自己駆動粒子を用いた魚群モデルの構築

[概要] 魚群は,向きの揃った群れや回転する群れなど,多様な集団パターンを示す系である.本研究では,魚に特徴的な行動の実験的知見から相互作用を定式化することで,自己駆動粒子のモデルを構築し,数値計算を実行した.これにより,体長よりも数十倍以上大きい回転する群れを定量的に再現でき,球状や円柱状の回転パターンを初めて再現した.発表では,今後の展望も交えながら,これらの結果について紹介する.

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[講演者] 白谷 空(東大 藤堂研・M2)

[題目] 閉鎖領域中のアクティブ流体モデルが辿る乱流化過程

[概要] 生命現象の理解に於いて、細胞等のアクティブな系における集団運動が閉じ込めによっていつ秩序化/乱流化するかを統一的に理解することは重要な未解決問題の1つであるとみなされている。しかしながら、任意の形状を扱うことに伴う技術的問題/莫大な計算量等により、数値計算によってこの問いに答えることは今まで困難であった。本webinarでは、任意の境界形状を統一的かつ自動的に扱うことが可能な新手法、そしてアクティブ流体を囲む境界の形状を直接制御することで引き起こされる定常-乱流転移現象に関して、ヒステリシスを伴う相図及びその定量的解析など、最新の研究結果を紹介する。

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第19回 セミナー 

2023. 6. 22 (木)   10:30 - 12:00 

10:30- 折井 良太横浜市立大 谷本研・D1)「細胞内における細胞骨格の力学的な関係」
11:00- 小井手 祐介(大阪大 後藤研・D3)「流れが誘起する界面活性剤ミセルの分裂と配向への影響」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 折井 良太横浜市立大 谷本研・D1

[題目] 細胞内における細胞骨格の力学的な関係

[概要] 微小管やアクチンをはじめとする細胞骨格は、細胞の力学的な現象に主要な役割を果たしている。これらの細胞骨格は互いに相互作用して協同的に振る舞っていると考えられている。本研究では、細胞内で直接的に細胞骨格に力を加えることで、細胞骨格を変形させ、その変形応答を測定した。これらの結果を用いて、細胞骨格の相互作用を力学的な観点から議論する。

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[講演者] 小井手 祐介(大阪大 後藤研・D3)

[題目] 流れが誘起する界面活性剤ミセルの分裂と配向への影響

[概要] 界面活性剤は溶液中で自己組織化しミセルを形成する.中でも,ひも状ミセルは高分子と同様に溶液に粘弾性をもたらす.しかし,共有結合により構造を形成する高分子とは対照的に,ミセルは弱い分子間相互作用で自己組織化するため,溶液中で分裂と再結合を繰り返す点で大きく異なる.本講演では,粗視化分子シミュレーションにより得られた一様せん断流中での界面活性剤ミセルの分裂の統計則と,その分裂によってもたらされる高分子と異なるミセル特有の配向性質を示す.

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 第18回 セミナー 

2023. 5. 25 (木)   10:30 - 12:00 

10:30- 吉井 究名古屋大宮崎研・PD)「平行平板中の引力を有する粒子流れにおけるジャミングと臨界性」
11:00- 齊藤 圭太(九州大木村研・D3)「光駆動液晶液滴の回転運動」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 吉井 究名古屋大宮崎研・PD

[題目] 平行平板中の引力を有する粒子流れにおけるジャミングと臨界性

[概要] 粉体,コロイド分散系に代表されるアモルファス粒子系は,充填率がジャミング転移点以下では流動性を示す一方,転移点以上では剛性を有し固定的に振る舞う.更に転移点近傍において系の弾性率や降伏応力は臨界的に振る舞う.このようなジャミングと臨界性は周期境界条件下のシミュレーションなど理想的な一様系で観測される.一方,流路中の粒子の目詰まりのように現実の流動現象でもジャミングは起こるが,そのような系において物理量の臨界性が観測されるかは不明であった.最近我々は,平行平板流路中の外力駆動の粒子流れにおいて流量等の臨界性を確認した.本講演では,接触による斥力のみが働く粒子系・引力相互作用を導入した粒子系で異なる臨界性を示すことについても議論する.

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[講演者] 齊藤 圭太(九州大木村研・D3)

[題目] 光駆動液晶液滴の回転運動

[概要] マイクロスケールでの物体操作は、局所構造が重要であるソフトマターの物性研究では有用である。物体操作の例として、円偏光ビームによる複屈折粒子の回転操作というものがある。そのエネルギー変換効率を向上させるという観点から、粒子の内部構造に基づき回転メカニズムを解明することは重要である。本研究では、液晶液滴のサイズを変化させ、液滴の内部構造と回転メカニズムの関係を調べ、液晶液滴を用いた制御可能なミクロ流動場を実現した。

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第17回 セミナー 

2023. 2. 2 (木)   10:30 - 12:00 

10:30- 黒田 裕太名古屋大宮崎研・D1)「カイラルアクティブ流体におけるHyperuniformityと特異密度相関」
11:00- 光元 亨汰(東大高江研・PD)「固体物質中における過冷却液体状態~過冷却Jahn-Tellerアイス~」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 黒田 裕太名古屋大宮崎研・D1

[題目] カイラルアクティブ流体におけるHyperuniformityと特異密度相関

[概要] 自己駆動する構成要素からなる多体系はアクティブマターと呼ばれ,近年集中的に研究されている非平衡系である.特に,構成要素がカイラルな運動を行う系はカイラルアクティブマターと呼ばれている.二次元カイラルアクティブマターの流体的な状態では,粒子配置は無秩序なのにも関わらず密度揺らぎが異常に抑制されるHyperuniformityと呼ばれる現象が実験的,数値的に確認されている.一方で,ミクロな観点からの理論的な導出はまだなされていない.また,いずれの研究も二次元系に限定されており,三次元系の場合の密度揺らぎはまだ調べられていない.そこで我々は,単純な粒子モデルを用いて二次元,三次元系のカイラルアクティブ流体の密度揺らぎを理論的に研究している.本発表では,我々の理論的な結果および数値シミュレーションとの比較を紹介する予定である.

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[講演者] 光元 亨汰(東大高江研・PD)

[題目] 固体物質中における過冷却液体状態~過冷却Jahn-Tellerアイス~

[概要] 過冷却液体状態はソフトマター分野における重要な研究テーマの一つである一方、固体物理分野においてはほとんど未開拓の領域である。今回我々は、ある物質における格子歪み(Jahn-Teller歪み)が、過冷却液体状態を示すことを理論的に見出した。本講演では、粒子系の過冷却液体状態との比較も含め、その性質を議論する。

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第16回 セミナー 

2022. 12. 14 (水)   10:30 - 12:00 

10:30- 金久保 有希東大柳澤研・M2)「細胞サイズ液滴への閉じ込めが誘起する鎖⻑多分散な⾼分⼦の不均⼀分布と遅い分⼦拡散」

11:00- 伊藤 裕貴(立命館大深尾研・D1)「シアノビフェニル系液晶における温度差駆動マランゴニ対流」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 金久保 有希東大柳澤研・M2

[題目] 細胞サイズ液滴への閉じ込めが誘起する鎖⻑多分散な⾼分⼦の不均⼀分布と遅い分⼦拡散

[概要] 細胞中は微⼩な空間に⾼分⼦が⾼濃度で充填された状態である。油中液滴を⽤いてこのような環境を再現したところ、半径 30μm以下の液滴で分⼦拡散が遅くなることが分かり、 細胞サイズによって細胞内の物理法則が変化することが⽰唆された。発表では、異常拡散性解析と並進拡散・回転拡散の測定結果を共有し、液滴サイズに依存した遅い拡散のメカニズムについて、線状⾼分⼦の鎖⻑多分散性と界⾯濡れによる不均⼀分布から議論したい。

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[講演者] 伊藤 裕貴(立命館大深尾研・D1)

[題目] シアノビフェニル系液晶における温度差駆動マランゴニ対流

[概要] シアノビフェニル系液晶は、相転移間で表面張力が急激に変化することが報告されている。しかし、その温度依存性について、統一的な見解には至っていない。一方で、マランゴニ対流と呼ばれる、表面張力勾配によって駆動する対流現象がある。これらから我々は、相転移温度近傍で温度勾配下においたシアノビフェニル系液晶では、表面張力勾配に対応した強いマランゴニ対流の発生が期待できると考えた。そこで本研究では、蛍光退色法を用いた流動の測定実験を行っている。発表では、実験結果を踏まえてシアノビフェニル系液晶における表面張力勾配と流動の関係性を考察したい。 

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第15回 セミナー 

2022. 11. 16 ()   10:30 - 12:00 

10:30- 高橋 奏太北大物理エソロジー研・M1)「変形菌のパターンダイナミクスを記述する反発的な非局所結合振動子系

11:00- 加藤 愛理(国科温州研究院李涛グループ・PD)「粒子表面の粗さは液体界面における粒子間相互作用をどう変えるか?」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 高橋 奏太北大物理エソロジー研・M1

[題目] 変形菌のパターンダイナミクスを記述する反発的な非局所結合振動子系

[概要] 変形菌は巨大なアメーバ状の原生生物である。体内では様々な代謝産物が化学振動しており、これがアクトミオシン系を駆動して周期的に力を発生することで、活発な原形質流動を起こす。本研究ではアクトミオシンの周期的力発生を振動反応拡散系としてモデル化し、それに原形質流動からの力学的フィードバックを考慮したモデルを考える。この効果によって振動反応拡散系を反発的にも結合した非局所結合振動子とみなすことができる。空間周期的なキンク-反キンク対のような位相パターンをはじめ、この振動子系は興味深いダイナミクスを示すため、それについて紹介する。

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[講演者] 加藤 愛理(国科温州研究院李涛グループ・PD)

[題目] 粒子表面の粗さは液体界面における粒子間相互作用をどう変えるか?

[概要] コロイド粒子の幾何学的形状は液体界面にあるコロイドのマクロな振る舞いを変える.本研究では粒子表面の粗さに着目し.粗さの影響を等温曲線と粒子配置変化の観点から実験・シミュレーションで調べた.十分な粗さがあれば表面粗さ由来の毛細管相互作用によりgas-likeな状態からsolid-like な状態の中間状態を示すことがわかった.また,表面粗さはjamming pointを減少させることを示し,摩擦などの観点から議論する.

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第14回 セミナー (講演者3名です

2022. 7. 29 (金)   10:00 - 12:00(いつもより30分早い開始です!)

10:00- 米田 翔一稲垣研・M2)「高充填回転円筒系における粉粒体の移流現象

10:30- 石川 陸矢都立栗田研・M2)「directional quenchingによって形成される相分離パターンの非平衡転移」

11:00- 野澤 恵理花お茶出口研・PD)「転相現象の結合写像格子:食感設計への複雑系アプローチ

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 米田 翔一(九大 稲垣研・M2)

[題目] 高充填回転円筒系における粉粒体の移流現象

[概要] 二分散回転円筒系における粉粒体の移流現象は報告されているものの,単分散系における移流構造は未解明である.本研究では,高充填単分散回転円筒系における移流構造を調べた.色だけ異なる粒子を用いた単分散二成分系の実験により,円筒内部の移流の非侵襲的な定量化が可能となった.実験から分かった移流構造の特徴を満たす保存系速度場モデルを提案する.また,移流方程式のシミュレーションによる数値解と実験結果の比較によるモデルの定性評価を行った.

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[講演者] 石川 陸矢(都立大 栗田研・M2)

[題目] directional quenchingによって形成される相分離パターンの非平衡転移

[概要] 冷却領域を一軸方向に拡大させるdirectional quenchingでは、冷却領域frontの拡大速度によって形成される相分離パターンが転移することが知られている。この系に初期かく乱を加えたところ、そのかく乱強度によって転移点や転移の種類が変化することがわかった。本講演では、その結果について考察する。

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[講演者] 野澤 恵理花(お茶大 出口研・PD)

[題目] 転相現象の結合写像格子:食感設計への複雑系アプローチ

[概要] 結合写像格子(Coupled Map Lattice、CML)は、空間的な広がりを持って運動する複雑な系の振る舞いを、手続き(非線形写像)を用いて構成するためのモデルクラス(時空間離散、状態連続の力学系)です。我々は、転相現象のCMLを提案し、撹拌により、生クリームからホイップクリームを経てバターへと至る調理過程(転相過程)の、多様な食感形成について調べています。発表では、CMLの紹介に続き、気泡性、粘性変化が実験や製菓の経験則と一致する2つの異なる転相過程や、それらの過程に基づいた食感設計についてお話します。

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第13回 セミナー 

2022. 7. 15 (金)   10:30 - 12:00 ※講演順は変更になる可能性があります

10:30- 谷田 桜子(東大 西成研・助教)「デパートのエレベータはなぜ同時に来る?」

11:00- 荒谷 優基(千葉大 北畑研・D1)「燃焼反応を考慮した流体シミュレーションと実験による火炎振動の解析」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 谷田 桜子(東大 西成研・助教)

[題目] デパートのエレベータはなぜ同時に来る?

[概要] 混雑したデパートのエレベータが複数台同時に到着することは経験的によく知られている。池袋のデパートのエレベータホールで耳に入ってくる会話を聞いていると皆よく観察しており、何故ほぼ同時にエレベータが来る事に対する仮説を立てているようである。本研究ではこのような身近な疑問を解決するために、Poisson過程に従って利用客が来る場合の数値シミュレーションを行い、同時到着のメカニズムを同期現象という視点から議論する。また、エレベータ間の相互作用の要因を考察し、結合の強さを変えるパラメータを導入する。パラメータ変化に対する同期の度合いを調べ、簡潔な数理モデルで再現する。

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[講演者] 荒谷 優基(千葉大 北畑研・D1)

[題目] 燃焼反応を考慮した流体シミュレーションと実験による火炎振動の解析

[概要] 拡散火炎において燃料供給口の直径がある閾値よりも大きい場合、火炎の形状が周期的に変化する火炎振動が見られる。この火炎振動における定常状態から振動状態への分岐現象について流体シミュレーションと実験により調べた。本講演では燃料供給口の直径をパラメータとしたときの振幅や振動数のパラメータ依存性について紹介し、それらを踏まえて振動の有無の分岐構造について詳細な議論を行う。

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第12回 セミナー 

2022. 6. 14 (火)   10:30 - 12:00

10:30- 米田 大樹(九大 斉藤研・PD)「折り切り紙の双安定性展開メカニクス」

11:00- 嶋本 大祐(東大 柳澤研・M2)「粒径べき分布の二次元粒子のランダム充填」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)


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[講演者] 米田 大樹(九大 斉藤研・PD)

[題目] 折り切り紙の双安定性展開メカニクス

[概要] 折り紙や切り紙に代表されるようなうすい材料の展開・収納構造に注目して、その動きの仕組みを明らかにした研究について紹介します。うすい構造は平面に折り目や切り目のパターンを"印刷"することで、パーツの組み立てよりもより単純な操作で複雑な三次元を形成できる利点もあります。そしてここ十数年で、折り目の塑性や曲面の弾性、厚みによる剛性、接触による摩擦など物理学的な理解が飛躍的に進んでいます。折り紙と切り紙の両方の性質を併せ持つRES (Rotational Erection System) という設計手法を取り上げ、その双安定性の展開の仕組みを詳しく調べた結果を説明します。

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[講演者] 嶋本 大祐(東大 柳澤研・M2)

[題目] 粒径べき分布の二次元粒子のランダム充填

[概要] 粉粒体が流動性を失うジャミング転移は、大きさが均一な粒子についてよく知られている。大きさがばらばらの粒子ではどうだろうか。本研究では、ジャミング転移点における、粒径がべき分布に従うような円形粒子の充填構造に注目する。さまざまな指数の分布を持つ二次元系を実験と数値計算で構築し、接触粒子数などの解析から、大きさが均一な系とは異なる性質を見出した。この性質を、特徴的長さスケールにもとづき議論する。

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第11回 セミナー (in English) / the 11th Seminar  (in English)

2022. 5. 30 (月)   10:30 - 12:00 / 30 May 2022 (Mon.) 10:30 - 12:00 (JST)

10:30- Samuel Poincloux (Takeuchi Lab., Univ. of Tokyo, PD) "Shape and indentation response of weaved domes"

11:00- Estelle Gauquelin (Sugimura Lab., Univ. of Tokyo, PD) "Emergence of large-scale propagative signals during epithelial cell migration "

12:00- 交流会 / get-together session (lunch)


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参加後は是非、セミナーの感想・コメントをお寄せください。

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[Speaker] Samuel Poincloux (Takeuchi Lab., Univ. of Tokyo, PD) 

[Title] Shape and indentation response of weaved domes

[Abstract] Basket weaving is a traditional craft for fabricating three-dimensional objects from an assembly of straight ribbons. To go beyond design applications, we study how these weaves' 3D shape and mechanical response can be smoothly tuned and predicted. Building on the mechanical properties of ribbons and geometrical constraints imposed by the topological defects in the lattice structure, we rationalize the weaves shape and some features of the indentation response, such as the presence of multiple stable states.

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[Speaker] Estelle Gauquelin (Sugimura Lab., Univ. of Tokyo, PD)

[Title] Emergence of large-scale propagative signals during epithelial cell migration

[Abstract] Collective cell migration is a fundamental phenomenon in biology involved in processes such as morphogenesis and tissue repair. Various mechanisms play a role in the regulation of tissue expansion during collective cell migration, including cell proliferation, as it can indeed disturb the dynamic organization of cell monolayer. This work was thus focusing on the study of collective cell behaviors and their link with cell proliferation. We developed an in vitro assay using micro-fabrication techniques to compare the migrating behavior of cell monolayers with and without cell proliferation, and to measure the local effects of cell division on their environment in migrating tissues.

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10回 セミナー

2022. 5. 10 ()   10:30 - 12:00

10:30- 図司 陽平(東大 竹内研・D2)「液晶におけるトポロジカル線欠陥再結合のスケーリングと対称性

11:00- 西山 早稲田多辺研・D3) 「分子トルクが駆動する液晶滴のマクロな剛体回転

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 図司 陽平(東大 竹内研・D2)

[題目] 液晶におけるトポロジカル線欠陥再結合のスケーリングと対称性

[概要] 液晶は、流動性がありながら分子の向きを互いに揃えようとする配向秩序をもち、配向が整合しない箇所はトポロジカル欠陥と呼ばれる。我々は蛍光共焦点イメージングにより線状欠陥の3次元ダイナミクス測定に成功した。さらに、2本の線状欠陥が繋ぎ替わる再結合という現象に着目して解析を行い、欠陥間距離の時間発展が従うスケーリング則を明らかにし、欠陥運動の対称性についてトポロジーとエネルギーの観点から考察を行った。

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[講演者] 西山 活(早稲田大 多辺研・D3)

[題目] 分子トルクが駆動する液晶滴のマクロな剛体回転

[概要] カイラルな液晶相であるコレステリック相に熱流,電流,物質流などの流れを印加すると,流れとトルクの交差相関により液晶分子が一方向に回転することが知られている(Lehmann効果).本研究では,等方相と共存するコレステリック液晶滴に熱流を印加し,粒子追跡法を用いて回転に伴う流動を検出することによって,滴が剛体として回転することを明らかにした.さらに,熱流によって液晶分子の配向にはたらくミクロなトルクが,液晶滴の剛体回転というマクロな運動に変換される機構を配向規制と配向弾性の観点から考察した.

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第9回 セミナー

2022. 4. 18 (月)   10:30 - 12:00

10:30- 杉野 裕次郎(九州大 水野研・D3)「非平衡駆動力が混みあい系のレオロジーに与える影響」

11:00- 藤田 雄介(広島大 飯間研・D2) 「凹凸構造物周りの流れの特徴とその役割 〜トンボ翼と砂丘を題材にして〜」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 杉野 裕次郎(九州大 水野研・D3)

[題目] 非平衡駆動力が混みあい系のレオロジーに与える影響

[概要] ソフトマターの構成要素を密に混雑させると、混みあい効果が支配的となり粘性率が上昇する。この混みあい環境下で構成要素が力学駆動するアクティブガラス系において、力駆動がレオロジーに与える影響は未解明である。本研究では濃厚バクテリア懸濁液を、力学駆動された混みあい系とみなした。このマイクロレオロジー計測を行い、遊走に伴う力駆動が混み合い系のレオロジーに与える影響について議論する。

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[講演者] 藤田 雄介(広島大 飯間研・D2)

[題目] 凹凸構造物周りの流れの特徴とその役割 〜トンボ翼と砂丘を題材にして〜

[概要] 自然界では流体の運動による、かたちの形成や維持が多く観察される。しかしながら、全てが流線型とは限らない。例えば、砂丘の形状は三角形で近似されるし、トンボ翼の断面はギザギザしている。凹凸構造をもつ物体周りの流れに注目すると、渦が活発に生成されたり、死水領域が形成される。それらは砂丘の運動やトンボの飛翔とどのように関係しているのだろうか。発表では、それらの研究について、これまでの取り組みを紹介する。

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8回 セミナー

2022. 1. 19 (水)   10:30 - 12:00

10:30- 菊地 勇成(筑波大 金川研・M2)「細胞膜で覆われた気泡を多数含む液体の非線形音響数理モデル」

11:00- 井上 巨人(神戸大 山崎研・B4) 「数理モデルで理解する外来種駆除のダイナミクス」

12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 菊地 勇成(筑波大 金川研・M2) 

[題目] 細胞膜で覆われた気泡を多数含む液体の非線形音響数理モデル

[概要] 超音波造影診断やドラッグデリバリに、細胞膜で覆われた膜気泡が用いられる。従来の数理研究は、膜の分子スケールの研究や単一の膜気泡の力学的研究に留まっていた。本研究では、臨床応用に即した、「十分多数」の膜気泡を含む液体の非線形音響特性を、連続体力学的なマクロ理論に基づいて調べる。膜の諸物性が音響特性に及ぼす影響を考察する。[原著論文] Kikuchi, Y. and Kanagawa, T., Jpn. J. Appl. Phys., 60, SDDD14 (2021).  

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[講演者] 井上 巨人(神戸大 山崎研・B4) 

[題目] 数理モデルで理解する外来種駆除のダイナミクス

[概要] 生態学において、数理モデルは現象を理解するための強力なツールである。本研究では、奄美大島でのマングース駆除を例として、外来種、 固有種、そして外来種の”減らない餌"からなるモデルを構築し、駆除の影響を定性的、定量的に理解することを試みた。

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第7回 セミナー
2021.12. 21 (火) 10:30 - 12:00
10:30- 松木 彩星(東大 郡研・D2)  「同期した振動子系の結合推定:ヒルベルト変換の拡張によるアプローチ」
11:00- 宮本 明典(農工大 村山研・D1)「高濃度DNA溶液の変形に依存した緩和と粘弾性」
12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 松木 彩星(東大 郡研・D2)
[題目] 同期した振動子系の結合推定:ヒルベルト変換の拡張によるアプローチ
[概要] 振動子間の相互作用(結合)を観測データから推定することは重要な課題である。これまでの研究から、同期した振動子系の結合推定は非同期のそれに比べて難しいことが示唆されている。本研究では、①観測データから位相を推定し、②位相モデルを用いて最尤法で結合を推定するという2段階からなる手法を開発した。①においてヒルベルト変換を拡張した新たな方法を適用することで、同期した振動子系に対しても高い精度で結合を推定することができた。
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[講演者] 宮本 明典(農工大 村山研・D1)
[題目] 高濃度DNA溶液の変形に依存した緩和と粘弾性
[概要] マイクロメートルスケールでの高分子溶液の複雑な粘弾性を理解することは、ソフトマター物理学や生物学においても重要である。近年、微小変形に対する線形な粘弾性応答の解明は進んでいるが、大変形に対する非線形な粘弾性の評価は困難である。本研究では、高濃度DNA溶液の非線形な緩和に着目して、光ピンセットにより一定距離移動した後の微粒子の緩和過程を観測した。その結果、粘性が時間変化するランジュバン方程式で、非線形な緩和過程を記述できることがわかった。さらに、単純な粘弾性モデルを用いて、実験結果から変形に依存した粘弾性を定量的に評価できた。
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第6回 セミナー
2021.11.30 (火) 10:30 - 12:00
10:30- 島垣 凱(University of California, Riverside・PD) 「遺伝子配列集団の統計的モデリング」
11:00- 宮木 光(京都工芸繊維大 佐久間研・D2)「織り工程を考慮した平織り構造の均質化法とその形状の評価について」
12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 島垣 凱(University of California, Riverside・PD
[題目] 遺伝子配列集団の統計的モデリング
[概要] DNA・アミノ酸配列の決定方法であるシーケンス技術、配列情報を蓄積するデータベースの発展により、膨大な件数の遺伝子配列情報が取得可能となった。一方でタンパク質立体構造等の生物学的に意味のある情報の決定は依然として容易ではない。このような背景により、高次元・大量データである遺伝子配列集団のみから、生物学的に意味のある情報を抽出する理論・技術の進展に期待が寄せられている。本講演では、DNA・アミノ酸配列集団がとある確率分布に従い出現すると仮定し、その確率分布を構成することで、タンパク質立体構造・機能・適応度等を予測する統計的モデリングの研究を紹介する。
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[講演者] 宮木 光(京都工芸繊維大 佐久間研・D2)
[題目] 織り工程を考慮した平織り構造の均質化法とその形状の評価について
[概要] 本研究は,平織り工程を経て形成される糸の織上り形状の状態を評価することを目的として,先ず織り工程において負荷される内部応力を解析できる均質化法を提案し,これによって計算した平織り工程において仕上がった糸の織上り形状を分析する方法を示す.特に,均質化法の解析結果から得られるたわみ曲線について,評価する関係式と評価結果を報告する.今後は,巨視的挙動の解析への応用が期待される.
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第5回 セミナー
2021.11.11 (木) 10:30 - 12:00
10:30- 松山 洋道(名古屋大・宮崎研 D3) 「一般化されたActive Ornstein Uhlenbeck粒子系におけるHyperuniformity」
11:00- 秋葉 祐里(北海道大・佐藤研 学振特別研究員(PD))「火成岩の破断パターンに潜む幾何形状の共通則」
12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 松山 洋道(名古屋大・宮崎研 D3)
[題目] 一般化されたActive Ornstein Uhlenbeck粒子系におけるHyperuniformity
[概要] アクティブマターの理論模型の一つであるActive Ornstein-Uhlenbeck Particle(AOUP)では、自己駆動力が有限の記憶時間を持つノイズとして記述される。本研究ではこのAOUP模型を拡張した、Generalized AOUP(GAOUP)モデルを構築し、数値シミュレーションを行った。その結果、従来型のAOUPでは見られない、長距離の密度揺らぎが抑圧される現象であるHyperuniformityが生じること発見した。本発表では、GAOUP模型の詳細及び、Hyperuniformityについて説明を行う。
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[講演者] 秋葉 祐里(北海道大・佐藤研 学振特別研究員(PD))
[題目] 火成岩の破断パターンに潜む幾何形状の共通則
[概要] 火山が噴火して溶岩が流出すると、冷却された溶岩は次第に固化し、火成岩となる。このとき、冷却表面に生じた収縮亀裂が岩体内部に進展することで、角柱状の破断構造「柱状節理」が自己組織的に形成される。本研究では、この柱状節理を現地でドローン空撮し、得られた画像から破断パターンの統計解析を行った。その結果、破断パターンの幾何学的なゆらぎは、岩の化学特性や調査地に依らず、同一の確率分布に従うことが判明した。このことは、柱状節理の形成過程が等温面分布と亀裂伝播の連成によって説明できることを意味する。[参考文献] Yuri Akiba et al., Phys. Rev. E 104, 025009 (2021).
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第4回 セミナー
2021.10.20 (水) 10:30 - 12:00
10:30- 小澤 歩(東大・郡研 D2) 「大域的なフィードバックを受ける振動子集団の解析」
11:00- 杉山 博紀(生命創成探究センター 青木研 / 学振特別研究員(PD))「細胞サイズのリポソーム内部への非生物的過程での分子濃縮」
12:00- 交流会(お昼を食べながら、お気軽にご参加ください)

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[講演者] 小澤 歩(東大・郡研 D2)
[題目] 大域的なフィードバックを受ける振動子集団の解析
[概要] 複数の振動子が相互作用などにより自発的にリズムを揃える現象は同期現象と呼ばれる。同期現象がもたらす機能や弊害に動機づけられて、振動子集団の制御方法が研究されてきた。例えば集団全体にフィードバックを与えることにより、同期を抑制したり振動を止めたりできることが知られている。しかし、どのようなパラメータでどのような集団状態が実現するのかは、部分的にしか解析されてこなかった。そこで、シンプルな振動子集団のモデルを考え、フィードバック下の集団状態の包括的な相図を得た。相図から、目的の集団状態を実現するためのフィードバックの調整方法がわかる。
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[講演者] 杉山 博紀(生命創成探究センター 青木研 / 学振特別研究員(PD))
[題目] 細胞サイズのリポソーム内部への非生物的過程での分子濃縮
[概要] リン脂質の袋状二分子膜であるリポソームは、細胞サイズの生命現象に構成的に迫る足場として期待されている本発表では、近年発表者らが見出した、流れ環境下に曝された細胞サイズのリポソーム内部に小分子が自発的に濃縮される、脂質二分子膜を介した新奇な輸送現象(Hydrodynamic accumulation)を紹介するまた、本現象の発見・論証を可能にした、マイクロ流体デバイスを基盤とする自動顕微鏡計測装置も紹介する
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第3回 セミナー
2021.07.27 (火) 10:30 - 12:00
10:30- 古賀 由希菜(お茶大・奥村研 D3) 「擬二次元系における液中液滴の融合現象」
11:00- 柳沢 直也(都立大・栗田研 D3)「泡沫の協同的崩壊と液膜の崩壊ダイナミクス」
12:00- 交流会(お気軽にご参加ください)

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[講演者] 古賀 由希菜(お茶大・奥村研 D3)
[題目] 擬二次元系における液中液滴の融合現象
[概要] 本研究では、ヘレショウセルという厚み数mmの水槽を用いた擬二次元空間下での液中液滴の融合現象について実験と理論の両面から迫った。その結果、「初期領域」と定義したネック幅r<セル厚みDとなる領域では、ネックの成長速度がどちらの粘度にも依存せず、慣性が優位となることを発見した。これは、ネックが三次元的にふるまうと考えられる初期領域であるにも関わらず、三次元系における実験結果を一部否定する新しい結果である。また、この領域での慣性優位の理論式を導出したところ、これらの実験結果が理論式と合致することがわかった。
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[講演者] 柳沢 直也(都立大・栗田研 D3
[題目] 泡沫の協同的崩壊と液膜の崩壊ダイナミクス
[概要] 液体中に気泡が詰まって内包された状態にあるものを泡沫(フォーム)と言い、洗剤や化粧品など、幅広い分野で応用されている。泡沫は安定な状態ではなく、時間が経つにつれ崩壊していくが、崩壊の間に、協同的崩壊(複数の気泡が一気に崩壊する現象)が起きることが知られている。本研究では、高速度カメラを用いて協同的崩壊過程を直接観察することで、そのメカニズムとダイナミクスを調べ、協同的崩壊が起きるための物理的条件について明らかにする。
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第2回 セミナー
2021.07.13 (火) 10:30 - 12:00
10:30- 竹田 なな(千葉大・北畑研 D2) 「密度差振動子で見られる同期現象の位相応答による解析」
11:00- 吉田 圭介(立命館大・和田研 D1)「スナップフィット接合の力学
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[講演者] 竹田 なな(千葉大・北畑研 D2)
[題目] 密度差振動子で見られる同期現象の位相応答による解析
[概要] 高密度流体が内側の容器に、低密度流体が外側の容器に入れられ、内容器の底の小さな孔を通して流体が行き来できるとき、適当な条件下では交互に流れが生じることが知られており、この系は密度差振動子と呼ばれている。本研究では密度差振動子の結合系を扱う。2次元の流体シミュレーションを用い、結合された2つの振動子の自然角振動数の差をパラメータとして同期パターンの変化を調べた。また、位相解析を行い、同期パターンの安定性について議論する。
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[講演者] 吉田 圭介(立命館大・和田研 D1)
[題目] スナップフィット接合の力学
[概要] スナップフィットとは、接着することなく複数の部品を接合し、さらに元通りに分離することができる機能のことである。たとえばペンのキャップがまさにそれである。この機能は、システムを成す部品がもつ弾性、幾何形状、そして摩擦作用から生まれると推測できるが、それぞれの要素が接合機能の創発にどのような役割を果たしているかは自明でない。本発表では、スナップフィットが現れる基本モデルとして、摩擦がある剛体境界上の曲がり梁の力学を考える。そして、実験、数値計算の結果と弾性力学の理論を組み合わせることで、接合機能が生まれるしくみを明らかにしていく。
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第1回 セミナー
2021.06.29 (火) 10:30 - 12:00
10:30- 佐野 友彦(慶應大・佐野研 講師) 「磁化したしなやかな弾性体の縮約理論とその実験的検証」
11:00- 嶋屋 拓朗(東大・竹内研 D3)「大腸菌コロニーの三次元的成長におけるトポロジカル欠陥と極性秩序」
12:00- 交流会(お気軽にご参加ください)

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[講演者] 佐野 友彦(慶應大・佐野研 講師)
[題目] 磁化したしなやかな弾性体の縮約理論とその実験的検証
[概要] 磁性エラストマー(Magneto-rheological elastomers, MRE)とは、磁性粒子が柔らかな基盤に分散した複合材料であり、その変形は外部磁場で駆動できる。MREは磁性粒子の磁気応答性で分類され、特に永久に磁化したとみなせるHard MREというクラスが近年注目されている。Hard MREの工業的な応用が進む一方で、その大変形を記述する枠組みは未だ限定的である。本講演ではHard MREからなるしなやかな構造の変形理論を3次元弾性理論の縮約により導出する。さらに導出した理論の予測を実験で検証し、その妥当性を議論する。
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[講演者] 嶋屋 拓朗(東大・竹内研 D3)
[題目] 大腸菌コロニーの三次元的成長におけるトポロジカル欠陥と極性秩序
[概要] 細菌がコロニーを形成する際、初期では二次元的に集団を広げ、やがて三次元的な成長を開始する。大腸菌細胞は細長い形をしており、コロニー内部では液晶のように細胞同士がネマチックに配向するため、近年は液晶理論を用いた集団形成メカニズムの議論がされている。本研究では、非運動性大腸菌株のコロニーにおいて、局所的に細胞の向きが揃わないトポロジカル欠陥が集団の三次元的成長を促進することを発見した。本発表ではさらに、欠陥周辺ではネマチック秩序のみならず極性秩序が現れ、それも三次元的成長に寄与することを紹介する。
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