これは、ホスピスの患者さんからいただいた言葉です。ハープの柔らかい音色でその方の心に寄り添い、祈りをお届けできた時、その空間にはあたたかな空気が流れ、癒しと安らぎが生まれます。
ハープの音色を通して「癒す」という意図をもってなされるこの活動は、苦痛や苦悩に関わり、その中に意味を見出すという体験となります。からだだけではなく、魂へも働きかけるハープと歌での寄り添いは、エンドオブライフ期にある人とその家族の助けとなるものと実感しています。
「よりそいのハープ」は、ホスピスや高齢者施設等で活動している、ハープ奏者養成講座修了生が立ち上げた団体です。それぞれが活動場所として、施設や病院とのご縁をいただきこの活動の理解を深めてきました。
多くの施設ではイベントとしての音楽活動は行われていますが、ハープの音色を通してなされる心のケアの活動は、まだ広く一般には知られておりません。講演会の開催やイベントへの参加により普及啓発活動を行いながら、ひとりでも多くの方にお届けできることを願っています。
人生の最期の時や、苦悩の中にいる時の心のあり方は、どんなに時代が変わっても普遍的なものです。私たちはハープと歌で寄り添うこの心のケアが、一般社会でも認知され、継続した活動になることを目指していきたいと思っています。
「よりそいのハープ」代表 牛坂朋美
(スペルマン病院ホスピス病棟看護師として勤務している時にハープでの寄り添い活動と出会う。現在はパストラル室に所属し、患者さんにハープで寄り添いながら心のケアを担当している)
この活動を支えているメンバーについては → メンバー紹介