研究主題について

 Ⅰ 研究主題 

自らの生活を豊かに創造する子どもの育成


 Ⅱ 研究主題について 

 

これからの社会を担う子どもたちには、家族・家庭生活の多様化や消費生活の変化、グローバル化や少子高齢社会の進展、持続可能な社会の構築など、現代的な諸課題に対応し、主体的に対応することが求められています。しかし、家庭生活や社会環境の変化による家庭や地域の教育機能の低下等、子どもたちを取り巻く環境には様々な問題が指摘されています。

令和2年度に全面実施された学習指導要領では、予測困難な社会の変化に主体的に関わり、感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのか、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかという目的を自ら考え、自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人生の創り手となる力を身に付けられるようにすることが求められています。そのため、実践的・体験的な学習活動を通して、家族・家庭、衣食住、消費や環境等についての科学的な理解を図り、それらに係る技能を身に付けるとともに、生活の中から問題を見いだして課題を設定し、それを解決する力や、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造しようとする態度等を育成する「家庭科教育」の一層の充実が期待されます。

また、変化の大きい時代をたくましく生き抜くためには、未知の課題にも積極的に向き合い、他者と協働して課題を解決していくことが求められます。こうした学びの源となるのは、子どもの学びに向かう力であり、これを引き出すためには、日常生活の中から問題を見いだして、課題を設定できるように、子どもたちの学びへの興味や関心を高める必要があります。そして、様々な問題に対して状況に応じた最適な解決方法を探り出そうとする子どもの姿を目指し、家庭生活を大切にする心情を育み、家族の一員として生活をよりよくしようと工夫する能力と、実践的な態度や豊かな人間性を育てる必要があると考えました。

これらを踏まえ、今年度の横浜市家庭科研究会の研究主題を「自らの生活を豊かに創造する子どもの育成」と設定しました。これは、自らの目標や願いをもち、豊かな生活を目指していこうと主体的に実践していく子どもととらえます。

令和5年度には、第60回全国小学校家庭科教育研究会全国大会 神奈川大会の開催も予定されています。横浜市家庭科研究会も更に研究実践を積み重ねていきます。