市民フォーラム資料


2021年7月17日開催「市民フォーラム」にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

講師、報告者の資料は下記からPDFでダウンロードできますので、ご活用ください。

(※講師より掲載をご了承いただいた資料のみ掲載しています。)


■市民フォーラム 第1部

基調講演「持続可能な都市/地域発展と地域公共交通が果たすべき役割」

 諸富 徹さん(京都大学大学院経済学研究科/地球環境学堂教授)


特別報告「地域公共交通の制度改革の方向性~官民の役割分担再考」(制度財源検討会中間報告)

 宇都宮 浄人さん(人と環境にやさしい交通をめざす協議会)


報告リレー「滋賀の特性を活かす三方よしの交通まちづくり~表話・裏話」

1)「近江鉄道 持続可能な鉄道と地域共生へ」

 山田 和昭さん(近江鉄道株式会社 構造改革推進部部長)


2)「学生よし、地域よし、近江鉄道よし!の三方よし実現に向けて〜大学生の視点から〜」

 びわこ学院大学地域調査プロジェクトチーム


3)「公共交通が生み出すハレ舞台の創出」

 福井 美知子さん(電車と青春21文字プロジェクト 代表)


4)「湖南地域(大津・草津周辺)の交通事情」

 畑中 則宏さん(おおつ交通まちづくり推進会 代表)


5)「自動運転バスと未来の交通システム with 電気バス」

 大久保 園明さん(京阪バス株式会社)


6)「ビワイチから始める自転車のまちづくり」

 南村 多津恵さん(輪の国びわ湖推進協議会 運営委員)


7)「湖上交通のこれまでと、これから」

 川戸 良幸さん(琵琶湖汽船株式会社 顧問)



■市民フォーラム 第2部 〔交流ディスカッション〕

ルーム1:滋賀の歴史と文化を交通からひもとく

 川戸 良幸さん(琵琶湖汽船株式会社 顧問)


ルーム3:パース市の交通政策から、持続可能なまちづくりを学ぶ

 マーティン P ホワイトさん

 (豪州 西オーストラリア州公共交通局 地方都市・スクールバスサービス トトランスパース・システム部部長)
 
パース紹介動画


ルーム4:京阪石坂線と沿線の魅力を探る

 木村 浩一さん(電車と青春21文字プロジェクト )


ルーム7:ローカル鉄道の現状と存続について~近江鉄道を中心に~

 逄 軍(パン・ジュイン)さん びわこ学院大学 教育福祉学部 教授)

 山田 和昭さん(近江鉄道株式会社 構造改革推進部部長)



■市民フォーラム 第3部 〔記念講演会〕

記念講演「交通とまちづくりから持続可能な滋賀を考える」

 藻谷 浩介さん (株式会社日本総合研究所 主席研究員)


【基調講演Q&A】

第1部「基調講演」で当日対応できなかった参加者からの質問について、講師の諸富 徹さんからいただいた回答を以下に記します。

■質問1:シュタットベルケの議論は2~3年前には一世を風靡しましたが、最近は(私の様な末端の人間にとっては)耳にすることが少なくなりました。日本には経済的に合わない部分があるのでしょうか?
●回答1:シュタットベルケは、一定の理解と普及が進み、たしかに一時期の急速に拡大する時期を超えたように思いますが、それでも当初想定を超えて持続的な関心の強さと取り組みが行われており、新たに設立を志す自治体も増えています。経済性も依然として確保されています。この点、国も支援する方向ですので、着実な前進は期待できるかと思います。

■質問2:みやま市の事例には、以前から注目していました。なぜ、他の市町村になかなか展開されないのか、不思議です。人の問題か資金の問題か。どのあたりに問題の本質があるのか、全国展開できる可能性がないのか。教えていただければ幸いです。
●回答2:シュタットベルケ普及の障害は、三セクへの疑問、電力料金の負担は単純競争入札の場合よりも上昇する可能性があること、事業リスクをだれが負うのか、電力事業のノウハウの有無、所得の域外流出を転じて地域経済循環を目指すことの当否、などの点にあり、これらを克服し、合意形成できるかどうかで前進できるかどうかが決まると思います。

■質問3:日本版シュタットベルケが有効となる自治体の規模や特性などがあれば教えてください。直感的には,小さすぎると難しいように思いました。
●回答3:これまでは、人口10万人までの小規模自治体でのシュタットベルケ展開が多かったように思います。今後、脱炭素化を図る自治体が増えるにつれて、大規模自治体も参入してくるのではないかと個人的には考えております。小さくても、支援組織が支援できる体制があれば、可能だと思います。

■質問4:シュタットベルケは、市民だけの電力会社を作った方が、日本では投資者にとってリターンがあると考えられるのでしょうか?
●回答4:シュタットベルケは純粋に地元住民、地元企業、地元資金で作るほうが、もちろん地域経済循環への効果は大きくなります。

■質問5:フライブルグのシュタットベルケの収益構造の表が示されていました。確かに2014年までは純利益が黒字でしたが、2015年から赤字に転落しているような推移だったと思います。現時点の収益状況としてはどのような内容になっているのでしょうか?また、赤字が急に大きくなった感がありますが、特別な要因があったのでしょうか?
●回答5:シュタットベルケの収益構造で赤字が出ている部分は、鉄道の拡張事業が行われたため、その建設費負担が膨れ上がった年にあたります。紹介した年がノーマルな時期の収益構造です。


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