脳からくる「めまい感、フラフラ感」
脳の血液の流れが悪くなると、ふらついたり、めまいが起こったりします。
年配の方のふらつき感の多くは、脳の動脈に動脈硬化が起こって、動脈が細くなってきたことによって、脳の血液の流れが悪くなって起こる場合が多く、こういった病態を慢性脳循環不全と言います。脳の血液の流れが悪くなってくると、最初のころは、頭を動かしたり、急に立った時などにフーとするような症状が起こるようになってきます。こういった方に、脳のCTやMRIなどの検査を行ってみますと小さな脳梗塞などの異常が見つかることが多く、そんなことからも、脳の動脈硬化による血液循環の悪化がふらつきの原因であろうと考えられています。
朝 起床時や夜中にトイレに行った時のめまい
脳の病気のなかでも、めまいの原因のうち多いものが一過性脳虚血発作です。そして少なくない例で脳梗塞の場合があります。 椎骨脳底動脈血行系の一過性脳虚血発作は早朝目が覚めたとき、睡眠中、あるいはトイレに行ったとき、入浴後などに発生しやすいという特徴があります。
一過性脳虚血発作の多くの原因は、動脈硬化のせいで狭くなった動脈の部分で、その先への血液の流れが悪くなる、もしくはその部分が一旦詰まって、しばらくして詰まった部分が開いて、再び血液が流れ出したような場合です。脳梗塞とは、もちろん血管が詰まった場合です。
一過性脳虚血発作が椎骨脳底動脈系では浮動性のめまいや眼前暗黒感の発作はもちろんですが、回転性のめまいが起こり、めまい発作を繰り返しているうちに小脳や脳幹の脳梗塞に発展することも多いのです。