Research Project③
日常的な「モノ」のポリティカル・エコロジー:
プラスチック・ワールドにおけるつくること/捨てること
日常的な「モノ」のポリティカル・エコロジー:
プラスチック・ワールドにおけるつくること/捨てること
【概要】
かつてB. ラトゥールは、わたしたちが、近代人たちが想定したような意味で近代的であったことは一度もなかったと論じた。しかし、そうであるならば、わたしたちは果たして今どのような姿をしているのか。こうした問いを念頭に、プラスチックをはじめとするわたしたちの「日常」を可能にしているモノたちに着目しながら、あらためてこの世界の成り立ちを記述する。そこにおいては、つくること/捨てることを、果てしない連関の組み直しの過程として捉え直し、そのあり方を非近代化する方途を探る。
なお、本プロジェクトは、脱・人間中心的アプローチに関する理論的な検討やそのレジリエンス論への適用などをめぐる過去のプロジェクトの中で生まれた論点を、さらに探求する中で生まれたものである(基本的な問題意識は、researchmapの過去の論文等を参照)。
(2025/4/27)
【News】
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【成果等】
『アクターネットワーク理論入門:「モノ」であふれる世界の記述法』(2022)の第12章「異種混成的な世界におけるエコロジー:海洋プラスチック汚染というモノ(thing)を記述する」
本研究プロジェクトのプロトタイプ的な議論に位置付けられる。あらゆる場所に入り込み、今ある世界を生み出すうえで不可欠なエージェンシーを担う「プラスチック」なる存在とあらためて向き合い直すための記述のあり方を、アクターネットワーク理論(ANT)的な観点から考察した。