このページでは、(1)頂いた感想で公開の許可を得たもののと(2)ネット上で公開されている感想の転載をさせていただいております。(2)の場合、分量に応じて一部引用、あるいはリンクのみにさせていただいている場合や明らかな誤植やミスを修正させていただいている場合もあります。SNSやブログからの転載の場合の名前・所属の記載はアカウントのプロフィールに明示的に記載されているものとしております。もし、転載、リンクを希望しない方がいらっしゃいましたら、お手数をおかけして恐縮ですが、このリンクからご一報いただけますと幸いです。
・大竹文雄さん(大阪大学)・毎日新聞・今週の本棚(2025/11/29)
末尾の抜粋:著者たちは、見慣れた都市の風景から、背後にある経済学を解説し、それをなるほどと思わせるデータと手法で納得させる。本書を読めば、都市の風景が違って見えるようになるだろう。
・N さん (学部生 本書読者モニター)
幅広い分野について触れられていながらも、各章が細かく区切ってあったこともありとても読みやすかったです。特に集積のメカニズムと空間的RDDの話を興味深く感じました。実証例も豊富で、内生性の問題も細かく触れられていたので、初学者にも分かりやすいなと感じました。一点気になったのは、各章のはじめにのところで、筆者の方々の個人的体験などが書かれていることが多いように感じたのですが、より一般的な話題の方がスムーズに読み進めていけるのではないかなと個人的には感じました。総じて非常に面白く読ませていただき、卒業論文では都市経済の実証分析をやってみようかなという気持ちになっています。ありがとうございました。
・サラ さん (大学院博士後期課程 本書読者モニター)
普通に暮らしているなかで目にする都市や地域の事象について、なぜそうなっているのかのメカニズムについて実証されておりとても興味深かったです。はじめにの箇所で分かりやすく述べられており馴染みやすかったです。その為専門知識の無い方でも楽しく読み進められるのではないかと思いました。 また、専門的な知識がある方にとっては、都市経済学の学習ガイド、教科書や分析手法も掲載されておりとても役立つと思いました。
・舩窪芳和さん (立教大学大学院) 本書学部生・大学院生読者モニター
博士課程前期課程で都市経済学、応用ミクロ計量経済学を専攻している者です。実際に都市でみられる事象を取り上げている点、数式なしで理解できるように工夫されている点を踏まえると、都市に関わる広い読者にお勧めできる書籍ですが、とりわけ、研究者を目指す立場では、以下の2つの点で非常に助けになると感じました。
第一に、都市経済学にかかる身近なリサーチクエスチョンを探索する際に有用である点です。本書では先人の研究を豊富に紹介しており、どのような視点があるのか、アプローチがあるのか一望することができます。研究課題を設定する際には、日常の自らの体験を思い返したり、新聞等のメディアをザッピングしたり、縁のあった既往研究を深堀することが往々にしてありますが、後から「やはり別のテーマを扱いたかった」となるケースになりがちです。まず本書を通読することで、入り口で網羅的に身近なテーマを把握することは有効だと思います。
第二に、紹介された論点をより深く学ぶためのステップが紹介されている点です。研究課題を設定した後にも、研究の道標として私たちに最短ルートを示してくれます。例えば、第3章「通勤が形成する都市:大阪、梅田、細雪」、第4章「住宅としての土地利用:東京湾岸のタワーマンション」では、都市内都市利用構造モデルであるAlonso-Muth-Millsモデルを紹介し、通勤が都市を形成する仕組み、住み分けのメカニズムについて紹介されていますが、付録では当該モデルの詳細な紹介と貢献の大きい論文(Alonso(1964)など)を紹介し、さらには当該モデルに基づいた実証分析の紹介、そしてさらに深堀したい読者のために学習ガイドとして教科書の紹介までありました。その他、本題ではないので紙幅はさほど割かれてはいませんが、因果推論的アプローチの概説、都市経済学の最先端の手法やデータの紹介などがあり、研究の初期段階で目を通しておくことで気づきを得られることも多そうです。
・一橋大学大学院博士課程の本書学部生・大学院生読者モニターの方
医療・健康経済学、応用ミクロ計量経済学を専門にしている博士後期課程の大学院生です。拝読させいていただいて感じた本書の一番の魅力は、(i) 一般読者や初学者、(ii) 経済学や公共政策を学ぶ学部生、(iii)都市・地域問題を研究する大学院生以上の読者のいずれの層にとっても学びのある裾野の広い一冊であるということです。
(i)に分類されるような経済学にあまりなじみのない読者にとっても、都市経済学の門戸が開かれる一冊になることと思います。冒頭で実際に街を歩いたり眺めたりして感じられるような都市問題を導入し、その後理論・実証の両側面からどのように分析されうるのか、現在どの程度まで学術研究によって明らかにされているのかをスムーズに読み進めることができる構成となっています。
(ii)に該当する読者にとっては、腰を据えて学ぶようなミクロ経済学や計量経済学をはじめとする「道具」としての経済理論が実際にどのように研究で応用されるのかといった「作品」に触れられる点において有用だと感じます。都市経済学がアプローチできる分析対象は多岐にわたるので、学位論文のテーマを立案する際にも役に立つでしょう。
私自身はおそらく(iii)の読者となりますが、特に学びが大きいと感じたのは著者の先生方が携わってこられた研究の着想やマイクロデータの扱い方を垣間見ることができた点です。リサーチクエスチョンにより良く答えるためにはマンガに対しても情報のアンテナを張りめぐらせたり、明快な研究デザインを立てたりすることが大切なのだと学び取ることができました。
近年の日本評論社刊行の経済学関連書籍には理論に関する良書が多い印象でしたが、本書は応用に重きを置いている点においてまた違った良さを感じました。今後も応用経済学の研究成果に触れられる書籍にアクセスできることを期待しています。
・大澤実さん(京都大学)
その際のポスト
『歩いて学ぶ都市経済学』をご恵投いただきました。都市を「歩く」視点から幅広い話題を生き生きと語り、都市の風景が形成されるメカニズムとその実証を解説。本文167p付録59p(!)で、学習ガイドも非常に充実。心からおすすめです👌 少し長めの感想
https://x.com/minoru_osawa/status/1981193192499532291
・依田高典さん(京都大学)
中島・手島・山崎『歩いて学ぶ都市経済学』(日本評論社)をご恵贈頂く。三氏はトップジャーナル掲載経験を持つ若手研究者であり、参考文献には分野のトップジャーナル掲載論文が並ぶ。それらが非常にわかりやすい言葉で解説されており、これは一つの教科書革命だろう。
(一部誤記を編集させていただきました)
https://x.com/takanoriida/status/1979730819980894327
・河端瑞貴さん(慶應大学)
中島さん(一橋大)、手島さん(同志社大)、山崎さん(京大)から『歩いて学ぶ都市経済学』をご恵投いただきました。ありがとうございます!サポートサイトも充実していて、ゼミなどでぜひ活用させていただきます。
https://x.com/mizuki_kawabata/status/1979010433857003610
・荒渡良さん(同志社大学)
話題沸騰中の『歩いて学ぶ都市経済学』を著者の方々から頂きました。いくつかの箇所を読んでみたのですが、これはすごい!今まで、こういうテイストの都市経済学のテキストはなかったのではないでしょうか。経済学を学ぶ人はもちろん、分野外の方にもお勧めです。
https://x.com/RArawatari78551/status/1976791411807932748
・jj_oshiro_botさん
目の付け所を学ぶ,というのが(実証)研究スキルを磨く上では重要だと思いますがまさにそうしたニーズに応える,類書のない本ですね.
https://x.com/jj_oshiro_bot/status/1976686789181243680
・牛島光一さん
素晴らしい都市経済学の教科書をご恵投いただきました。ありがとうございます。地域科学関連の講義の副読本にしようかと考えています。身近な事例を通して、理論や因果推論へとかろやかに導かれ、非経済学部の学生にも読みやすそうです
https://x.com/Koichi_U/status/1977899953763844149
・元橋一輝さん(一橋大学)
『歩いて学ぶ都市経済学』を献本いただきました📚
研究に根ざしつつ、思わず人に話したくなる面白い話がたくさん。
3人の著者で幅広く都市経済学の魅力を描いてますが、なかでも「都市のカタチ」と「地域を分かつ境界」の話が特に好き👍
https://x.com/kazukiming/status/1977899549579788704
・佐藤泰裕さん(東京大学)
一橋の中島さん、同志社の手島さん、京都の山崎さんから「歩いて学ぶ都市経済学」をご恵投いただきました。どうもありがとうございました!日常の風景を研究テーマへと結び付けてくれる教材はレポートや卒論を書く学生にとても有用だと思います。ゼミでぜひ使わせていただきます。