9月20日から9月24日にかけて実施した第6次派遣について報告します。この派遣には大学院2年生から大学1年生までの学生16名が参加しました。
9月21日(土)
この日は、輪島市深見町と七尾市での活動を予定していましたが、後に大雨特別警報が発令されることとなる大雨が予想されたため、これらの諸活動は安全面から中止するという判断を下しました。その後、滞在先で金沢大学の原田先生とオンラインで対話を行い、これまで先生が行われてきた能登での活動や今後の方針についてお話を伺いました。また、そこで紹介して下さった金沢市での竹灯篭祭りに参加しました。
9月22日(日)
この日も大雨の影響により、予定されていた七尾市・穴水町での活動を中止せざるを得ませんでした。そこで、金沢大学ボランティアさぽーとステーションのご協力もあり、同団体による内灘町での住民さんの傾聴活動イベントに参加させていただきました。また、帯同してくださっていた福島大学の藤室先生より、能登半島地震やボランティアの活動の意義についての講話をいただきました。その後、能登半島地震による内灘町での液状化の被害の様子を視察し、金沢駅で行われていた大古着市チャリティーバーゲンに参加しました。
9月23日(月)
この日は予定を変更し、NGO恊働センターのもとでボランティア活動を行う班と被災地を視察する班の2班に分かれて活動しました。ボランティア活動では輪島市の浄明寺と周辺にお住まいの方のお宅で活動し、豪雨により土砂が流入した用水路やご自宅の掃除、泥の除去作業をしました。被災地視察では志賀町、七尾市、中能登町の様子を視察し、その後金沢駅で先述のチャリティーバーゲンの片付けを手伝わせていただきました。
参加した学生の声を紹介したいと思います。
(竹灯篭祭りについて)
「なかなか自分の地域以外のああいうお祭りに参加することはないので、新鮮に感じた。一見すると地域の小さなお祭りという感じだったが、参加者の多さや雰囲気から能登の復興を祈る大切なお祭りであることが分かった」
「ある竹灯籠の淵の部分に「元のせいかつに早くもどりますように」「はやくどうろがきれいになってまえみたいにあそびに行けますように」というメッセージがあった。金沢周辺は地震から復旧して一見整って見えるが、見えない裏の部分ではまだ苦しみや不満を抱える人がいて、復興が道半ばであることを改めて思い知った」
(傾聴活動について)
「自分のおばあちゃんと話しているような感覚で純粋に楽しかった。自分たちが企画したものではないが、ワークショップが参加してくださった方たちにとって楽しく貴重な機会になっていることを実感してうれしかった」
(視察・各ボランティア活動について)
「輪島に行く道中で、土砂崩れが起きているところや建物が倒壊しているところを見かけた。地震からの復興もまだ済んでいないのに追い打ちのような豪雨に見舞われた住民の人の気持ちお考えるととても心が痛かった。土砂の片付けボランティアでは思った以上に重労働で翌日まで筋肉痛が続いた。住民は毎日それをやっているのは大変だと感じた」
「今回の派遣では、無力感とそれでもボランティアに行く意味を考えさせられた。大雨の中、滞在先で留まってる時間が、ただ奥能登が被災していく様を眺めるしかできなかったのは辛かった。だからこそ、3日目にしっかり誰かのためになろうという思いを持つことができたし、なかなか経験できない感情だった」
「これまでは復興してきている東北の被災地を見てきたので、このような(豪雨災害の)直後の状況を見たことはなかった。これまで見た中で1番印象が大きく、これは目で見なければわからないものがあると思った。初めに車で輪島に入った時は、本当に来るべきだったのだろうかと思ったけれど、ボランティアの支援先の方が目に涙を浮かべていらっしゃったところで報われたかなと思う。最終的には輪島で活動できてよかった、今回の派遣にきてよかったと思えた」