価値マネジメントの問題は個別の測定分野において固有の問題を形成している。
社会科学の測定→ブラッドバーン、カートライト、フラー (2017)「測定の理論」
患者中心報告測定→マクリマンズ (2017)「心理測定・リスク・価値」、エドワーズ、スレイグル、ラブライト、ワース (2018)「目的適合性と臨床アウトカム評価における現代妥当性理論」
心理測定→ミッチェル (1997)「量的科学と心理学における測定の定義」、ウィセン、ボースブーム、アレクサンドロヴァ (2022)「心理測定学における価値」
ウェルビーイング測定→アレクサンドロヴァ (2018)「ウェルビーイングの科学は客観的たりうるか」
社会科学、医学の分野における測定と評価に関連する哲学的問題を扱った論文集『Measurement in Medicine: Philosophical Essays on Assessment and Evaluation.』の一つ。本論では社会科学、医学分野で特有の混雑概念(a ballung concept)を測定する際の問題を扱っている。
社会科学、特に医学の分野における測定と評価に関連する哲学的問題を扱った論文集『Measurement in Medicine: Philosophical Essays on Assessment and Evaluation.』の一つ。近年測定理論分野においては実在論的立場が取られており、認識的価値の観点から古典的テスト理論が批判されているのに対して、本論では古典的テスト理論だけが持つ非認識的価値に基づく良さがあり、このことが患者報告による臨床アウトカム評価の文脈で認識的価値と衝突していることを指摘する。
心理測定を行う前に、測定対象の量的構造を検証することが必要であることを指摘した論文。科学の真理探究という価値よりも実用主義的価値が先行した結果、心理学において測定の定義が歪曲した形で普及してしまったことを問題視している。
ウェルビーイングのような価値を含む概念についての科学的主張もまた客観的でありうると論じる。そのために、規範的前提の明示・概念の整合性の確認・関係者による熟議という3つのルールを提示する。
心理測定学がしばしば価値中立的な技術分野と見なされているにもかかわらず、その理論や実践には多くの価値判断が組み込まれていることを論じる。本論では特に4つの点を指摘する。①質的ではなく量的な個人差の概念化、②測定における客観性の追求、③測定における公平性(fairness)の追求、④真理よりも有用性を優先すること。心理測定学の前提や目的に含まれる価値を明示化することが、能力主義や公平性をめぐるより批判的で反省的な議論につながると主張する。
心理測定学における妥当性概念と、FDAが臨床アウトカム評価(COA)で採用している妥当性概念の違いを整理した論文。心理測定学ではテストの解釈・使用全体を支える統一的妥当性が重視されるのに対し、FDAでは患者インタビューに基づく内容的妥当性が特に重視されることを示す。