本研究室では、地球の気候変動や水循環のしくみを理解することを目的として研究を行っています。 洞窟の鍾乳石や極域のアイスコアに保存された記録を安定同位体比で読み解き、過去の環境変動を明らかにします。
特に、鍾乳石に閉じ込められた過去の降水(流体包有物)を抽出して同位体分析を行い、数千年前の雨を直接分析する研究を進めています。最新の環境分析のために微量試料の分析手法の開発にも取り組んでいます。
修士・博士課程では、フィールドでの試料採取から分析、データ解釈まで研究のプロセスを一貫して行います。環境問題や気候変動に関心があり、実験や分析を通して研究に取り組みたい学生を歓迎します。
学生の研究テーマ例
・日本の鍾乳石の流体包有物分析による古気候復元
・現在の洞窟環境観測と二酸化炭素循環
・同位体比による降水・地下水の起源解析
・アイスコアの同位体分析による古気候解析
・同位体分析手法開発
以下のような研究スキルを習得できます。
・フィールド観測および環境試料(地下水・気体など)の採取
・精密化学分析技術(安定同位体分析など)
・環境変動の定量解析(同位体モデル、統計解析)
・国際的な研究環境での学会発表・論文執筆
FAQ
Q. 学部で地球科学や地学を専攻していなくても研究できますか?
A. 可能です。本研究室には、環境科学、化学、物理など多様な分野の学生が所属しています。必要な分析手法やデータ解析は研究を進めながら習得できます。高校や学部での化学実験の経験があると、研究に取り組みやすくなります。
Q. フィールドワークはありますか?
A. 鍾乳洞での試料採取のほか、土壌中の二酸化炭素、降水や地下水の採取などの観測を行っています。ただし研究の中心は、採取した試料の分析とデータ解析です。
Q. なぜ過去の気候を調べるのでしょうか?
A. 気候変動のしくみを理解するためには、地球環境が実際にどのように変動してきたかを知ることが重要です。過去の環境変動を自然に残された記録から復元することで、その変動を生み出すメカニズムが見えてきます。その理解が、将来の気候変動の予測につながります。
Q. 修了後の就職先にはどのようなものがありますか?
A. 公務員(専門職や環境研究所、科学捜査研究所など)のほか、エネルギー関連企業、分析・計測機器関連企業、教育機関などがあります。
Q. 他大学から大学院に進学することはできますか?
A. 可能です。本学科(大気水圏科学系)は学部からの内部進学枠が多くないため、大学院生の多くが他大学から進学しています。研究内容に興味のある方は、研究室見学などを通してご相談ください。
入試(博士前期及び後期課程)
名古屋大学 環境学研究科 地球環境科学専攻 大気水圏科学系を受験する必要があります。
春入学の入試は年2回(8月と2月ごろ)あります。
最新情報は、⇒環境学研究科のWebサイトをご確認ください
名古屋大学では博士課程学生への経済支援制度があります。
卒研生(学部生)
名古屋大学理学部地球惑星科学科から学部4年生を受け入れ可能です
セミナー
セミナーは、地球環境科学専攻(大気水圏系)雪氷圏研究グループ(藤田研、坂井研)と古気候研究グループ中塚研・阿部研)と一緒に開催しています。
メンバーやテーマ⇒古気候学グループのweb site
最近のお知らせ→ 古気候学グループのX (twitter)
*その他、質問や依頼は直接メールで連絡をお取りください。 植村のメール:(ryu.uemura@nagoya-u.jp)