楊澄甫
<動作>
うなじの力を抜いて頭頂の百会というツボが天から吊されているように意識して動く事。
重力に逆らわず誰かにひっぱられているように動くことで身体の余分な力が抜ける。
首から上を自由にする事で身体軸が保たれ、体全体のコントロールが自在になる。
<動作>
肩の力を抜きそして肘を重力によって自然にたらすように(柳の枝のように)する。
上半身の余分な力を抜きリラックスと安定を保つことで指先まで気の行き渡った自由で伸び伸びとした動きになる。
<動作>
背中の力を抜いて胸を広々と左右に開く。
胸郭を自然に開き背中(背筋や脊髄まわりの筋肉)の力みを抜く事で呼吸が楽になり安定した状態で動ける。
<動作>
腰椎(ようつい)部分のくぼみを緩めて腰の力を抜きながら背から尻までが平らになるように意識する。
そして股関節こかんせつの力を抜き内股を丸く張る(円襠:えんとう)。
円襠は下半身の安定と重心をしっかりとる事につながり、しなやかな動きの要になる。
<動作>
力みをとり意識(イメージ)で動作を誘導すること(意到気到:いとうきとう)。
意識(気や心)を用いて身体の動きをリードする事により動作の意味&表現力が高まる。
<動作>
力みをとり意識(イメージ)で動作を誘導すること(意到気到:いとうきとう)。
意識(気や心)を用いて身体の動きをリードする事により動作の意味&表現力が高まる。
<動作>
上半身と下半身が自然に関連し相連なった動きであることを指す。
上半身と下半身のバランスがとれ協調一致することにより全身がまとまった動きとなり無理のない安定感が表現できる。
<動作>
意識(気や心)と身体(動き)を自然にあわせることを指す。
意識又は肉体的な身体(動き)のどちらかが先行したり偏らないように一致させる事。
内面&外面共に一致させ動く事により自分自身では心と身体の一体感が生まれると共に全体の表現力が高まり本来の力強さや奧深さが出てくる動きとなる。
<動作>
一つ一つの動きが自然につながること。又は始まりから終わりまで途中で止めたり途切れる事なく全体に連なった動きをしながら最後まで仕上げるという意。
一つ一つの動作(型)を最初から最後まで円滑に連ねて行う事ができる。それが結果的に完成された一つの形となり心と身体の自己表現となる。
<動作>
外面(身体)はとだえることなく動き続けている中で意識(精神)は安静を保ち、冷静沈着に心と身体を観察しコントロールする事。
心と身体、又は意識(気)と動作の「静と動」この高まりとバランスによって本来の太極拳である外柔内剛の表現につながる。
藤澤 惠子
都筑無限太極会創設者藤澤惠子氏が太極拳十要をチャクラの観点から考察。異文化概念の共通点に着目した興味深い練習記録です。
チャクラ:ヒンドゥー教の身体の概念。
現在は健康やスポーツの一つとしてとらえられている太極拳。
しかし一般的な健康法と違うのは型(套路:とうろ)を通して自分自身の身体と精神をより知って高められるところにあります。
個々人の身体のゆがみやバランスの悪さあるいは肉体的不調は老化や生活習慣からくるものなど色々な原因があります。
一説には深層筋肉(筋膜など)は過去の自分の感情も全て記録されその積み重ねが筋肉や骨格のゆがみにも関係しているともいわれます。
感情と思考、精神と肉体はどのようにつながっているのでしょうか?
自分の身体にもかかわらず感情とおなじように自由に操作(コントロール)できないのは何故でしょうか?
「気」(エネルギー)ってどんなもの?
人体の周りには虹のようなエネルギーフィールドがあり「オーラ」と言われます。
そのオーラと身体を結ぶ「チャクラ」がエネルギーセンターを指します。
この「チャクラ(光の輪)」は、東洋の宗教から始まり古代から教え伝えられている概念です。
実際目に見えるものではありませんが、身体や心の調子とも密接に関連しているものと考えられています。
瞑想や呼吸法、新鮮で良質の食べ物などでチャクラが強まったり(逆に弱まったり)しています。
そのチャクラを活性化する一つの手段として太極拳が有効です。
太極拳はポジティブなエネルギーを肉体に流す優れた技法です。
自由に流れる協調と調和の体系に基づいており必要な部位にバランスと安定をもたらします。
(パトリシアマーシア著「チャクラを活かす」より)
参考文献
「7つのチャクラ」「チャクラで生きる」キャロライン・メイス著(サンマーク出版)
「チャクラを活かす」パトリシア・マーシア著(産調出版).
以下、文中*考察*以降の記述が藤澤氏によるチャクラ(エネルギーポイント)や心の探究等の観点及び考察です。
<動作>
うなじの力を抜いて頭頂の百会というツボが天から吊されているように意識して動く事。
重力に逆らわず誰かにひっぱられているように動くことで身体の余分な力が抜ける。
首から上を自由にする事で身体軸が保たれ、体全体のコントロールが自在になる。
*考察*
百会のツボは第7チャクラで霊性を司る場所で自分の人生に対する信頼を得られる大切なエネルギーセンター。このチャクラが開き活動すると自己中心的な思考や感情を越えた直感やひらめきなどが得られるといわれる場所でもある。
例えば現実的問題や窮地に陥った時なども流れに逆らわずむしろそんな時こそ力を抜く、リラックスして対処する事が大切という事。
それにより過去の経験や思考を越えた解決策&解答がひらめいたり導かれたりすることもあります。
<動作>
肩の力を抜きそして肘を重力によって自然にたらすように(柳の枝のように)する。
上半身の余分な力を抜きリラックスと安定を保つことで指先まで気の行き渡った自由で伸び伸びとした動きになる。
*考察*
肩や腕は第4チャクラに関係していて拒絶感や反感、あるいは信頼とか希望を司る場所。肩に関係する首の頸部は第5チャクラで意志、自己表現を司る場所。
例えば肉体&精神的にも自分に無理をさせたり頑張りすぎて肩&首が凝ります。
太極拳用語で「放松」(ファンソン)はリラックス又は脱力するという意味。肩の力を抜けないのは、無理に頑張り過ぎた結果が身体に出ているのかもしれません。
<動作>
背中の力を抜いて胸を広々と左右に開く。
胸郭を自然に開き背中(背筋や脊髄まわりの筋肉)の力みを抜く事で呼吸が楽になり安定した状態で動ける。
*考察*
胸(心臓)の第4チャクラは愛(許しや慈しみ)を司るエネルギーセンター。前面の胸は「自分から与えるパワー」、後面の背中は「受け入れる場所」ともいわれる。
「他人と自分に心を開く」ということは身体から試してみる価値があります。
<動作>
腰椎(ようつい)部分のくぼみを緩めて腰の力を抜きながら背から尻までが平らになるように意識する。
そして股関節こかんせつの力を抜き内股を丸く張る(円襠:えんとう)。
円襠は下半身の安定と重心をしっかりとる事につながり、しなやかな動きの要になる。
*考察*
腰椎に関係する第2チャクラはパートナーシップ(相互関係)や個人のアイデンティティ(自己実現)につながるエネルギーセンター。
自分を守っていける能力やパワーを培うと共に物理学でいう因果律(力の反作用)や磁力の法則(反対の磁極をもつ物体同士の引き寄せ)を認識する場所でもある。
太極拳ではこのチャクラが一番鍛えられパワーアップします。「臍下丹田」(せいかたんでん)といわれるこの中心部分が安定と力をつける事で「肚(はら)が据わる」という事に繋がります。
力みをとり意識(イメージ)で動作を誘導すること(意到気到:いとうきとう)。
意識(気や心)を用いて身体の動きをリードする事により動作の意味&表現力が高まる。
*考察*
「力を使わず意識(イメージ)を使いなさい」の意味。
自分がどうなりたいか(又はどうすれば心地いいと感じるか)のイメージを鮮明に描くことで達成&実現させる事。
<動作>
力みをとり意識(イメージ)で動作を誘導すること(意到気到:いとうきとう)。
意識(気や心)を用いて身体の動きをリードする事により動作の意味&表現力が高まる。
*考察*
「力を使わず意識(イメージ)を使いなさい」の意味。
自分がどうなりたいか(又はどうすれば心地いいと感じるか)のイメージを鮮明に描くことで達成&実現させる事。
<動作>
上半身と下半身が自然に関連し相連なった動きであることを指す。
上半身と下半身のバランスがとれ協調一致することにより全身がまとまった動きとなり無理のない安定感が表現できる。
*考察*
上半身はおもに精神や思考を司り、下半身は現実の生活で地に足の着いた行動や表現を司る部分とも考えられる。
本来の自分自身の生きる目的や使命が達成されるために上下一致する事が理想的と考えられる。
<動作>
意識(気や心)と身体(動き)を自然にあわせることを指す。
意識又は肉体的な身体(動き)のどちらかが先行したり偏らないように一致させる事。
内面&外面共に一致させ動く事により自分自身では心と身体の一体感が生まれると共に全体の表現力が高まり本来の力強さや奧深さが出てくる動きとなる。
*考察*
頭で考えることと身体で感じること、思考と行動、精神面と創造性(表現)これらが一致する事で本来の自分らしい生き方につながる。
例えば他人や周りによく思われたい行動と本心が違うことがあります。現実問題や起こる物事への対応に知性や思考ばかりを使わず身体が発している反応をもっと意識してみよう。
<動作>
一つ一つの動きが自然につながること。又は始まりから終わりまで途中で止めたり途切れる事なく全体に連なった動きをしながら最後まで仕上げるという意。
一つ一つの動作(型)を最初から最後まで円滑に連ねて行う事ができる。それが結果的に完成された一つの形となり心と身体の自己表現となる。
*考察*
「行雲流水ぎょううんりゅうすい」の例えのように連なる&続く&自然に流れるように。今だけに囚われず次のイメージを「意」でつなぎ連動させていくことが大切である。
太極拳の動きにはその人の性格や癖などが度々現れてしまいます。太極拳套路は「自然&円滑」が理想です。
<動作>
外面(身体)はとだえることなく動き続けている中で意識(精神)は安静を保ち、冷静沈着に心と身体を観察しコントロールする事。
心と身体、又は意識(気)と動作の「静と動」この高まりとバランスによって本来の太極拳である外柔内剛の表現につながる。
*考察*
人の身体や感情はいつも一定ではなくめまぐるしく変わり活動している。ただその時々の自分の感情や起こる現実にふりまわされるのではなく心は常に安定して落ち着いていられること。
活動しながら心は常にニュートラル。情熱と冷静のバランスを諭すこの言葉は太極拳套路をうまく現わしています。
以上の文章は、都筑無限太極会創設者藤澤惠子氏が旧ホームページに掲載していたものです。