田島 知之    Tomoyuki Tajima {:(|) 

大阪大学 COデザインセンター 特任講師(常勤)

京都大学 野生動物研究センター 特任研究員

東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 共同研究員

NPO法人 日本オランウータンリサーチセンター 理事

ボルネオの森で人間に近い大型類人猿、オランウータンの研究をしています。オランウータンは互いにつかず離れず暮らしながら、オスの顔が巨大化する特徴をもちます。NPOでは絶滅の危機に直面しているオランウータンの現状を、市民の方々へお伝えする活動に取り組んでいます。

tajima [at] cscd.osaka-u.ac.jp 

(写真:ボルネオで私を息子のようにかわいがってくれたホストマザーと)

おしらせ News

【研究】 (2024.7.13)

日本霊長類学会40回大会で研究発表「野生オランウータン個体群の存続可能性の評価」と題して研究発表を行いました。

取材】 (2024.7.8)

薬局・薬剤師のためのメディア PHARMACY NEWSBREAKから、野生オランウータンの薬草利用による自己治療行動について取材を受け、「オランウータンもセルメ? 傷に薬草塗布 インドネシア研究グループ発表」という記事になりました。(有料記事

写真集に解説文を寄稿しました】  (2024.4.20)

柏倉陽介さんの写真集「『Back to the Wild 』森を失ったオランウータン」に解説文を寄稿しました。

https://aandf.co.jp/books/detail/back_to_the_wild

ボルネオ島マレーシア領にあるセピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターでは開発によって森と親を失い、孤児となったオランウータンが保護されています。彼らが森へ帰る過程とボルネオのリアルな現状をとらえた素晴らしい写真をぜひご覧ください。

【研究】 (2023.8.23)

国際霊長類学会第29回大会で研究発表 野生オランウータンの繁殖戦略について発表を行いました。日本霊長類学会第39回大会では「野生の仮面-社会的相互作用によって変化するオランウータンの顔」と題して発表しました。

【慶應義塾大学で講義をしました】  (2023.5.16)

慶応義塾大学文学部の総合教育科目「孤独と共生」に招聘していただき90分の講義を行いました。「群れない類人猿、オランウータンの暮らしからみる孤独の効用」と題して、オランウータンが離れ合う要因と、現代社会で忌避される「孤独」にもポジティブな面があることをお話しました。

【研究】 (2023.1.21)

東京外国語大学で開催された第7回公開シンポジウム「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築」に招待され、研究発表を行いました。「野生の仮面-社会的相互作用によって変化するオランウータンの顔」と題して、離れ合いながらも相互作用しながら変化するオランウータンの顔とその進化について発表を行い、コメンテーターや聴衆と議論を行いました。

【異動のお知らせ】  (2022.9.1)

大阪大学COデザインセンターへ着任しました。超域イノベーション博士課程プログラムを担当します。学問領域を超え、社会の課題解決へ取り組み、企業や自治体に活躍の場を求める博士人材の育成に貢献したいと考えています。オランウータンの野生/動物園での研究、青年期の進化史的基盤に関する国際的な共同研究も引き続き行いますのでよろしくお願いします。

お知らせ】 (2022.03.31)

日本学術振興会海外特別研究員に採用され、アメリカ・ワシントン州立大学バンクーバー校に赴任しました。アフリカの狩猟採集社会研究で著名な人類学者のボニー・ヒューレット博士とともにヒトの青年期の進化史的基盤について比較研究を行います。新たな分野と新たな土地で新たな人々との交わりを楽しみたいと思います。

【アウトリーチ】インタビュー記事が掲載されました (2021.12.06)

理事を務めるNPOでは日本国内でオランウータンの現状について発信する活動をおこなっており、インタビュー記事が公開されました。同時にチャリティキャンペーンも展開しています。ぜひご覧ください。JAMMIN   Yahoo!ニュース

【研究】口頭発表したシンポジウムの報告書が完成しました

東京外国語大学で開催されたFSコロキウム「サルを見るようにヒトを見る」の報告書が掲載されました。私は、オランウータンの食物分配とヒトの贈与行為の特徴について話しました。発表に対する文化人類学者の先生方からのリプライや討論の内容がご覧になれます。

はじめてのフィールドワーク ①アジア・アフリカの哺乳類

同世代の若手9名で書いた海外フィールド研究の体験記です。オランウータン、マンドリル、ジャコウネコ、ヤマアラシなど、他の人がなかなか研究しない動物をなぜ選び、どのように研究してきたのか、研究の道のりを書きました。

こうした本ではついつい苦労自慢を書きがちで、読者を「こんな大変な事、やりたくないよ」と引かせてしまうこともあります。そうならぬよう、フィールド生活の楽しさにフォーカスして書きました。実際、海外の僻地で研究することには苦労もありますが、本当はみんな「楽しくてたまらない」のだと思います。狭い日本を飛び出して、広大な大自然や異文化にひたりこみ、自分で決めた道を追求することが楽しくて仕方ないから多くの学生がフィールドに通うのです。フィールドの苦労話も内心にやにやと思い出しながら書いたのだろうと思います。

中高生、大学生がこれを読み、海外フィールドへのあこがれを持ってくれたら!と願って書きました。かつて探検大学と呼ばれた京都大学においても学生の海外志向は減少傾向のようです。チャンスを逃さず、海外フィールドに飛び込みましょう!

 *Amazonページ