2026年7月4日(土)に愛知学院大学で東海心理学会第75回大会が開催されます。今回は、そのプレ企画として研究例会をオンラインで開催いたしますので、是非ご参加ください。なお、東海心理学会の会員以外の方でもご参加いただけます。詳細は下記のとおりです。
日時:2026年6月20日(土)13時~15時
会場:オンライン(Zoom)
参加費:無料
*事前申込制となります。以下にてお申し込みをお願いいたします(先着順300名)
https://forms.gle/N49FeTCVUFs2JDWL7
(6月19日(金)17:00申込締め切り)
当日までに、入力いただいたアドレス宛に接続URLをお送りします。
今回は、東海心理学会第75回大会主催校の学際性を活かし、法学部の先生をお招きしたプレ企画となります。心理学と法学は、人間行動の理解と社会規範の適用という、異なるアプローチを持ちながらも「司法」という共通の舞台で密接に関わり合っています。
大角先生はこれまで「法と心理学会」等において、法学的な知見から犯罪現象や司法手続きにおける課題を検討されてきました。本例会では、法学の観点から見た犯罪や司法に関する心理学の課題についてご講演いただく予定です。学際的な対話を通じて、既存の心理学的アプローチに新たな視座を加え、今後の司法・犯罪心理学の発展を展望する貴重な機会となります。
本報告の目的は、刑事手続が前提とする人々の平均的能力を心理学の観点から検討する必要性を示す点にある。刑事手続では、被疑者・被告人、捜査機関、一般市民などが、それぞれ一定の理解能力・判断能力・予測能力を有することを前提に制度が設計されている。たとえば、被疑者に対しては、自己の供述内容が不利益となるか否かを識別する能力や、自らの供述と捜査官によって録取されて作成された供述調書の内容の異同識別ができる能力を備えていることが期待されている。刑罰による抑止に関しても、制裁のばらつきや捜査機関の摘発能力を予測できる能力を人々が有していることを前提として設計されている。さらに、過失犯処罰において、制裁を強めれば注意水準を高め、注意水準が高まるほど過失が減るといった注意にかかる仮定が暗黙裏に置かれているように思われる。
しかし、これらの能力が実際にどの程度備わっているのかは十分に検証されておらず、法が期待するような能力を現実の人々が有しているかは保証の限りではない。平均的な能力水準と能力のばらつきの程度は、制度設計に影響をもたらすだろう。そこで本報告では、刑事手続が暗黙のうちに想定する人間像を心理学的に解明する必要性と期待を示しながら、若干の心理学実験・経済学実験を報告したい。
愛知学院大学心理学部 谷伊織
iorit(at)dpc.agu.ac.jp
※ (at)を@に変えてください。