The Sense Of Wonder

「妖精の力にたよらないで、生まれつきそなわっている子どもの“センス・オブ・ワンダー”をいつも新鮮にたもちつづけるためには、わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人が、すくなくともひとり、そばにいる必要があります。」

 「わたしは、子どもにとっても、どのようにして子どもを教育すべきか頭をなやませている親にとっても、“知る”ことは“感じる”ことの半分も重要ではないと固く信じています。

 子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。」


レイチェル・カーソン 『センス・オブ・ワンダー』(1956)

上遠恵子訳(1996、新潮社)より