「片坂」は古くから耕地化されていた土地で、慶長13年には既にその記録がある。主に田に利用された土地だった。「字砦」から南に傾斜する斜面を「片坂」と呼んだそう。
「字片坂」の旧字は「大海戸(おおかいと)」「出口」等。「大海戸」は大きな集落のこと。「文木」にも「かいと」地名がある。「かいと」の語源は垣内で、垣の内の意味から村を小分けした数戸、あるいは十数戸の集合を意味する。「出口」は村の出口のこと。
参考文献
榊原邦彦(1984)『緑区の歴史(名古屋区史シリーズ;6)』愛知郷土資料刊行会
榊原邦彦(2021)『名古屋史跡巡り一 鳴海史跡巡り』 名古屋市 中日出版株式会社
榊原邦彦(2000)『緑区の史蹟』 名古屋市 鳴海土風会
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