先日、「自分の感覚を全信頼して生きていく強さ。」という文章に接して、とても驚きました。
「え~~~」と、思わず口にしてしまいました。
人間の感覚は本当は誰とも共有できません。
固有のものです。
自分の感覚に従って物事を判断すると、
合う合わないの世界になるから、
好き嫌い、善悪、優劣、差別、分離、排除を生んでいきます。
そしてどんどん自分の生きる世界を狭くしていきます。
終には特定の色の中でしか生きていけなくなります。果ては孤立か。
以前、初対面に近い方に言われたことがあります。
「お菊さんは優れた感性を持っている。でも、知性と論理性を磨かなくては感性のレベルは上がらないんだよ。」と。
感性、知性、論理性を上げていかなくては、人間のレベルが上がっていかないということなのです。
それから7年。知性と論理性を磨くためにがっつり学んできましたが、
スローテンポで、入り口あたりを未だウロウロ、まだまだ未熟も未熟もいいところです。
人間の器の大きさというものは
どれだけ異質のものを受け入れられるか否かにかかっています。
異質のものを受け入れるからこそ成長するのです。
虹は7色だから美しい。
様々な感覚の人を受け入れられなければ、人を理解することは難しいのです。
理解とは、理を解く(ことわりをとく)と書きます。
理とは物事の筋道、法則。
解くとはほどいて中身を出すこと。
英語の理解は understand 相手より下に位置すること。
『理解より愛は生まれる。』窪田空穂(うつぼ)の言葉