第9章

最新設備の練習場竣工

第22節 2度目のローズパレード

平成元年度

天理教ハイスクールバンド

今年度の最上級生が少数の中でスタートした。少ないので一人一人がしっかりしなければならないが、なかなか演奏面も精神面も向上が見られなく特に精神的な問題については最後まで考えさせられた。そんな中で創部53年というまたとない喜びをいただいた。一つは8月に完成した新練習場である。初の吹奏楽部専用の練習場で現役はもとよりOBの方々を含めて念願がかない喜ばせていただいたわけであるが、真柱様にお入りこみいただき、その後真柱様にお言葉をいただた内容は「この練習場ができたのも先輩たちの努力の積み重ねがあったからである。新しく良いものができたならそれなりの働きをしなければならないので、それにふさわしい人間になって欲しい。結果よりもそれにいたるまでの過程が大事である」というものであった。このお言葉は我々部員の日頃の心がけをもう一度見直すうえでたいへんありがたいお言葉であった。もう一つの喜びは冬のアメリカ演奏旅行である。24年前にも行かせていただいたが今回は天理教校附属高校マーチングバンドと合同であった。附属高校とは春のコンサート、福岡演奏旅行で合同で演奏するという機会があった。演奏旅行の最大の目的であったローズパレードは8.8キロメートルに及ぶもので、御堂筋パレードで3.3キロ歩いたのが一番長いパレードだったので、想像を絶するものであったが全員最後まで行進することができた。また一手一つの行進が大きなにをいがけとなった。その他の行事もとどこおりなくやらせていただくことができて、全日程を成功のうちに終わらせていただくという御守護をいただいた。

冬の強化合宿から始まり最初の行事は2月のふれあいコンサートであったが、なかなか思うようにいかないまま春に突入した。春は昨年のように行事が多く、行事を一つ一つ不完全ながら消化することで精一杯だった。5月にはよかトピアに出演するための福岡演奏旅行、シロトピアに出演するための姫路演奏旅行と大きな行事が続いた。7月には後のアメリカ演奏旅行で共演することとなったパウエイ高校とのジョイントコンサートがあった。夏のこどもおぢばがえりの行事があり、その後海と島博覧会に出演するための広島演奏旅行に参加させていただいた。旅行先では8月6日という大切な日に平和の祈りコンサートという名のもとに広島厚生年金会館で演奏会をさせていただいた。そして旧練習場から新練習場への引っ越しが終わると夏も終わっていた。あまり成長の見られない中で、やっときっかけをつかむ。オーケストラの定期演奏会が10月にあった。これによって一人一人の大切さというものをあらためて感じた。そして12月に大阪厚生年金会館で第6回定期演奏会、ファイナルコンサートをかねた特別演奏会を2回公演でさせていただき、アメリカ演奏旅行への参加となった。今年は演奏旅行が多かったので各地の信者さん方の親心が特にありがたかった。最後まで音楽を通して天理高校生のあり方というものを考えさせられた年であった。


第23節 躍進を誓って

平成2年度

2年ぶりの金賞は「ショスタコーヴィチ」

今年は世界的にも激動した年であったが、吹奏楽部においても今までと違うクラブをつくろうと大きく改革がなされた。 まず、自分達の意志により運営されるのがクラブ活動なんだと認識し、一部のものでなく全体の話し合いによって色々な問題を解決させようとした。

アメリカ演奏旅行が終わり、次の代がスタートした時からずっと、この改革を進めていこうとしたが、なかなか個々の意識改革もできず不安定な状態が続いた。大小様々な危機を何とか乗り切って夏までは来れたが、さすがに吹奏楽部の夏は厳しいものがあった。ほとんどの部員が経験したことのないコンクール、今年は奈良県の大会からの出場だった。演奏旅行とも時期が重なり、金管・木管分かれてのつきっきりのご指導がなければ、全国大会に出場することはできなかったと思う。青年会の方々のご配慮で、青年会総会当日と重なった全日本吹奏楽コンクールでも演奏させて頂くことができた。「18番、天理高等学校、ゴールド金賞」

最後の最後に一手一つの演奏をすることができた。先生方にも、本当にたくさんの苦労をかけたと思う。来年は創部55周年という節を迎える。歴史を振り返り、今の有り難さを認識し感謝の心をもって、また新たな吹奏楽部の歴史を刻んでいってほしいと思う。


平成3年度

「春のよろこび」リード氏を迎えて初演

今年度は、各自が統制のとれた中で行動することを目標に全員が一丸となって努力してきました。しかし演奏面よりも精神面で注意を受けることの多かった我々にとって、このことは最後まで考えさせられるところでした。

創部55周年という節をいただいた今年度、3月にはA・リード氏を迎えての特別演奏会が行われ、ここ数年できなかった6月の定期演奏会も弦楽部と合同で「名曲コンサート」という名目でさせていただくことができました。夏には、高校野球の奈良県大会、ソフトボール関西大会の式典バンド、また西宮市、尾西市でのバンドフェスタにもお招き頂きました。それに今年10月から半年間に亙って放映される「マーチの贈り物」という我が吹奏楽部の演奏による番組の収録など、本部からのまたとない御用を頂きました。9月には韓国国楽学校とのジョイントコンサートも盛大に行われました。その他数々の行事に出演させて頂き、部員一同大変光栄に思っております。コンクールにおきましても、昨年度の全日本吹奏楽コンクールにおいて金賞を頂いたおかげで、奈良県大会ではシード校として招待演奏をさせて頂き、関西大会でも金賞を頂きましたが、全国大会への出場権は得られませんでした。このことによって、自分達の未熟さや全体としてのまとまりのなさをきずかせて頂きました。自分は今どの位置にいるのか、何をすべきなのかを考え、時には話し合い、またどんなに大人数のクラブになっても、一人一人がこのことを念頭において来年度はより一層の飛躍を期待します。


平成4年度

韓国演奏旅行

昨年度の関西コンクールでの敗退により、例年より早く9月から新メンバーでいろいろな行事に取り組んできた。しかし、精神面でまだまだ未熟な自分たちにとって、考えなければならない問題は多かった。

3月の韓国への演奏旅行をはじめ海外のバンドとのジョイントコンサートなど、音楽を通しての国際交流も数多く経験できたように思う。6月には数年間できずにいた定期演奏会を橿原文化会館ですることができた。そして昨年度の苦い経験を生かし、早い時期から全員で心をそろえて取り組んできたコンクールにおいて、全国コンクールへの出場権を得た時の喜びは今でも忘れることはできない。9月には弦楽部といっしょに管弦楽団の名のもとでの定期演奏会、そして更に、大阪のザ・シンフォニーホールでの朝日チャリティーコンサートに参加させて頂いた。これらの経験は音楽性を向上させただけではなく、さまざまな面で勉強になったことも多かった。

そして10月31日、東京普門館での全国コンクールでは一手一つの演奏をすることができ、金賞を頂いた。

12月には、OB会である天理楽朋会の創立50周年を記念しての演奏会を、はじめて東京方面で開くことができた。音楽をすることの喜びを1人でも多くの人に伝え、聞いている人に感動を与えるような演奏を目指して、来年度もさらに充実した活動を期待する。

【プログラム】

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天理楽朋会創立50周年

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