次回(第28回)の電顕講習会は、2025年11月2日(日)13:00-17:00に就実大学(岡山市中区)で開催されます。詳細が決まり次第、本ホームページでお知らせします。
第173回電子顕微鏡技術研究会での口演の案内
細胞構造研究会の会員の皆様
細胞構造研究会の世話人(朴杓允)が帝京大学医学部附属溝口病院において「TEMアーティファクト」の口演を行うことになりました。ご興味があればご参加ください。主催は173回電子顕微鏡技術研究会(世話人 海野和俊)です。詳しくは電子顕微鏡技術研究会のHPをご覧になってください。
1.講演日時:2025年9月6日(土)14:30頃より90分程度
2.会場:帝京大学医学部附属溝口病院 〒213-8507 神奈川県川崎市高津区二子5-1-1 *東急田園都市線高津駅下車 徒歩1分(府中街道渡ってすぐ)
3. 講演形式:講義室4-1およびZoomによるハイブリッド開催予定
4. 講演テーマ:「電子顕微鏡試料作製におけるartifact(固定~樹脂包埋)」
口演内容は以下の項目について行います。100枚ほどの画像を用意しています。
1.挫滅, 2.大型試料サイズによる固定不良, 3.減圧浸透によるミトコンドリア固定不良, 4.減圧浸透による細胞破壊, 5.水固定(GA液に触れない) による微細構造の破壊, 6.劣化したGA前固定液による構造破壊, 7.短いGA固定による構造変性, 8.長いGA固定による未染構造, 9.氷結したGA固定液による構造破壊, 10.低濃度のGA固定液による構造変化, 11.高濃度のGA固定液による構造変化, 12.GAの浸透速度, 13.GAとOsO4によるミエリン膜の形成, 14.GAとFAの固定の比較, 15.無緩衝化GA固定液の固定効果, 16.Tris緩衝液によるGA固定不良, 17.リン酸緩衝液とカコジル酸緩衝液による細胞像の比較, 18.OsO4単固定の欠点, 19. OsO4固定によるタンパクの分解, 20.OsO4による膜脂質の固定 (GAによる膜脂質の固定効果), 21.凍結固定(化学固定で失われる細胞成分), 22.還元オスミウム固定の長所と欠点, 23.飽和脂肪酸/コレステロールを固定できないOsO4, 24.Osmium pepperの出現, 25.OsO4(鍍銀法)による脂肪の検出, 26.酢酸ウランのブロック染色のartifact, 27.脱水不良は切削不良となる, 28.脱水による細胞収縮, 29. エタノール脱水による中性脂質の抽出, 30.急速脱水剤(2.2-dimethoxypropan)を使ったことによるartifact, 31.水を含む樹脂により孔ができる 32.樹脂の浸透性と粘着力は異なる能力, 33.樹脂浸透が困難な組織での対策, 34.皺が生じる理由
細胞構造研究会世話人 朴杓允
世話人
朴 杓允(ぼくしょういん):神戸大学名誉教授
植物の真菌感染症の感染機作・肉腫と結合組織の電顕解析
洲崎敏伸(すざきとしのぶ):神戸大学理学研究科元准教授
原生動物の電顕解析
安田剛志(やすだたけし):神戸大学農学研究科教授
ナシ不和合性の電顕解析