論文掲載
Cantabria大学のPablo Albella教授との共同研究の成果がNanophotonicsに掲載されました。本研究では、シリンダー形状の誘電体内部に光圧ナノモーターを作製することにより、直線偏光照射では面内方向での運動を、ベッセルビーム照射では面直に押す方向と引く方向の運動を独立に駆動可能にしました。これにより、従来の2次元運動の駆動に限られていた光ナノアクチュエータを3次元へと拡張することに成功しました。
Guillermo Serrera, Yoshito Y. Tanaka, Pablo Albella*
Nanophotonics, doi.org/10.1515/nanoph-2025-0374 (2025).
2025.09.24
JSTさきがけ採択
太田准教授と橋谷田助教の研究課題がJSTさきがけ研究に採択されました。採択課題はいずれも田中研着任後に開始した研究になります。
太田准教授(「量子物質」領域):フォクソニック量子物質が拓くマクロな固体材料のレーザー冷却
橋谷田助教(「計測解析基盤」領域):“キラル光”二色性分光法のための光スピン・軌道角運動量制御技術の確立
2025.09.18
論文掲載
Glasgow大学のPaula博士研究員とKadodwala教授との共同研究の成果がNano Lettersに掲載されました。この成果は、現在滞在中のPaulaさんが博士課程3年生の昨年に2ヶ月間田中研に滞在した際に得た光渦二色性測定データを論文化したものになります。本研究では、構造化光を用いて、プラズモニックキラルナノ構造の光学活性をリアルタイムかつ非接触で動的に制御する手法を提案しました。 スピン・軌道角運動量を持つ光渦ビームにより、通常励起されない多重極子モードを選択的に励起し、二色性応答を可逆的に変調することに成功しました。 熱・機械・化学的刺激に依存しないこの技術は、高速・高効率なナノフォトニクス応用に新たな可能性を拓きます。
Optical Activity Modulation in Chiral Metasurfaces via Structured Light
Paula L. Lalaguna*, Shun Hashiyada*, Nikolaj Gadegaard, Jörg B. Götte, Stephen M. Barnett, Kayn A. Forbes, Yoshito Y. Tanaka*, Malcolm Kadodwala*
Nano Letters, Vol. 25, 12393–12398 (2025).
2025.08.06
Paula Laborda Lalagunaの研究室短期滞在
Glasgow大学からPaulaさん(博士研究員)が光渦二色性に関する共同研究のため2ヶ月間研究室に滞在します。
2025.08.04
物質・デバイス共同研究賞受賞
台湾国立陽明交通大学の杉山輝樹先生との共同研究「金属ナノ構造の局在表面プラズモンを用いた結晶多形の制御」が物質・デバイス共同研究賞に選ばれ、第13回 物質・デバイス領域共同研究拠点活動報告会で表彰されました(写真)。
2025.06.25
論文掲載・プレスリリース
光と物質との相互作用における光のスピン角運動量(SAM)と軌道角運動量(OAM)の保存則を理論的に導出した研究がPhysical Review Researchに掲載されました(北大プレスリリース)。従来のSAMとOAMの保存則はゲージを固定する必要性から横波成分のみに限られており、縦波を伴う物質系には適応できませんでした。そこで、電場と磁場の微分項を用いたSAMとOAMに着目することにより、横波と縦波を含めた物質系を伴うSAM保存則とOAM保存則を世界で初めて導出することに成功しました。これにより任意の光と任意の物質との相互作用に伴うSAM-OAM変換を定量的に解析することが可能なり、光の角運動量が関与する新奇現象の解明や新しい原理に基づくフォトニックデバイスの創出が期待されます。
Shun Hashiyada*, Yoshito Y. Tanaka*
Physical Review Research, Vol. 7, L022052 (2025).
2025.06.5
2025年第72回応用物理学会春季学術講演会
東京理科大学で開催された学会にスタッフ全員と四年生の渡辺君が参加しました。田中研一期生の渡辺君は、「周辺屈折率変化に応じて光圧方向を制御するプラズモニックナノ構造」について口頭発表しました。
2025.03.14 - 2025.03.19
ミニ研究会
2日間にわたって角運動量・キラルをベースとした光と物質の相互作用についての研究会を電子研で開催しました。活発な議論が行われ非常に有意義な時間になりました(写真)。
2024.12.21-2024.12.23
論文掲載
台湾国立陽明交通大学の杉山輝樹先生と東北大学の新家 寛正先生との共同研究の成果がCell Reports Physical Scienceに掲載されました。ナノ粒子光トラッピング誘起キラル結晶化現象について、エナンチオ制御挙動がナノ粒子の粒径によって逆転するという非常に興味深い現象を見出し、光のスピン軌道角運動量変換によりメカニズムを考察しました。
Enantioselectivity switch in chiral crystallization using optical trapping with gold nanoparticles
Hao-Tse Su, Hiromasa Niinomi, An-Chieh Cheng, Yoshito Y. Tanaka, Keiji Sasaki, Teruki Sugiyama*
Cell Reports Physical Science, Vol. 5, 102310 (2024).
2024.12.04
学部3年生の研究室配属
中村君、亀ヶ谷君、鈴木君の3名が新しく研究室に加わりました。
2024.11.19
電子研学術講演会
サバティカルで研究室に滞在中の杉山先生にLaser-based enantioselective crystallizationについて講演していただきました(写真)。
2024.10.15
マイクロナノ分野の著名な研究者の講演を世界中の学生が聞ける機会を与えるという趣旨で中国・北京大学のAlice Zhang教授が企画したオンライン会議で田中が依頼講演を行いしました。
2024.10.11
「キラル光物質科学」領域会議
田中が計画班として参加している学術変革領域研究(A)の領域会議が北大で開催されました。4年生の小野寺くんも参加しキラル光物質科学について活発な議論を行いました(写真)。
2024.10.5 - 2024.10.6
杉山輝樹先生とリュウ シャオユアンさんの研究室短期滞在
台湾国立陽明交通大学の杉山先生とリュウさん(修士課程2年生)がキラル結晶化のエナンチオ制御についての共同研究のため1ヶ月間程度研究室に滞在します。
2024.09.25
日本物理学会
北大で開催された学会に橋谷田が参加し「物質による光のスピン・軌道角運動量の散逸」について口頭発表を行いしました。
2024.09.16 - 2024.09.19
論文掲載
台湾国立陽明交通大学の杉山輝樹先生と神戸大学の杉本 泰先生との共同研究の成果がPhotochemical & Photobiological Sciencesに掲載されました。ナノ粒子光トラッピング誘起分子結晶化現象について、従来使っていた金ナノ粒子よりも、光熱効果の小さいシリコンナノ粒子の方が安定な結晶化促進が実現できることを明らかにしました。
Optical trapping-induced crystallization promoted by gold and silicon nanoparticles
Hao-Tse Su, Shao-Yuan Liu, Minoru Fujii, Hiroshi Sugimoto, Yoshito Y. Tanaka & Teruki Sugiyama*
Photochemical & Photobiological Sciences, https://doi.org/10.1007/s43630-024-00622-6 (2024).
2024.09.06
META 2024 (14th International Conference on Metamaterials, Photonic Crystals and Plasmonics)
富山県で開催された国際会議に橋谷田と田中が参加し、それぞれ招待講演を行いました。学会後の飲み交流も通じて海外研究者と大いに関係を深めました(写真)。
2024.07.16 - 2024.07.19
交流飲み会
電子研の雲林院研究室と合同でお酒を片手にたこ焼きお好み焼きを作っていただきました。
2024.07.09
太田竜一が准教授に着任
太田竜一が極微システム光操作研究分野の准教授に着任しました。
2024.07.01
Paula Laborda Lalagunaの研究室短期滞在
Glasgow大学のPaulaさん(博士課程3年生)が光渦二色性に関する共同研究のため2ヶ月間研究室に滞在します。
2024.07.01
若手研究会
助教の橋谷田が大阪公立大加藤先生と分子研白男川先生と若手研究会を企画し、キラルな光渦とキラルな物質の相互作用の理解に向けた理論研究について活発な議論を行いました(写真)。
2024.05.22
論文掲載
極微システム光操作研究分野の第一号となる論文がReview of Scientific Instrumentsに掲載されました。キラル物質の高精度な光渦二色性計測に向けて、スピンと軌道の角運動量をもつ光渦のハンドネスを高速変調する新しい機構を理論的に提案し実験的に検証した研究になります。また、本研究成果はAIP Publishing Showcaseにも選出されました。
Shun Hashiyada, Yoshito Y. Tanaka
Review of Scientific Instruments, Vol. 95, 053101 (2024).
2024.05.01
Malcolm Kadodwala教授来研
Kadodwala教授とキラルナノ構造と光の相互作用とバイオセンシング応用について議論しました。また、電子研学術講演会を開催し、学生さんも参加して懇親会を行いました(写真)。
2024.04.19
2024年第71回応用物理学会春季学術講演会
東京都市大学で開催された学会に田中と橋谷田が参加しました。田中は2件の口頭発表と1件のポスター発表を行い、橋谷田は1件の口頭発表を行いしました。
2024.03.22 - 2024.03.25
シンガポールで開催された国際誌Light: Science & Applications主催の国際会議に田中が参加し招待講演を行いました。アジアを中心に現在活躍中の光研究者により非常にレベルの高い講演がなされました。PHOTOPTICS同様、インペリアル大学時からの親友と10年ぶりに再会し交流しました(写真)。
2024.03.06 - 2024.03.08
PHOTOPTICS 2024 NanoPlasMeta
ローマで開催された国際会議に田中が参加し、Keynote Speech(基調講演)を行いました。ナノフォトニクスに関する最新のトピックスが深く掘り下げて議論され、招待された夕食会も含めて充実したものでした(写真)。
2024.02.021 - 2024.02.23
日本光学会年次学術講演会(OPJ2023)
北大の学術交流会館で開催された講演会に参加しました。助教の橋谷田が光計測のセッ ションで一般講演を行い、田中はOPJとレーザー顕微鏡研究会とのジョイントシンポジウムで招待講演を行いました。
2023.11.27- 2023.11.29
学部3年生の研究室配属
小野寺君、横田君、渡邊君の3名が新しく研究室に加わりました。
2023.11.14
第10回光科学異分野横断萌芽研究会
小田原で開催された合宿形式の研究会に田中が参加し、チュートリアル講演を行いました。
2023.09.01- 2023.09.03
電子研ジンギスカンパーティー
電子研親睦会員、学生、及び北キャンパス事務部職員と野外でジンパを行い交流を深めました。
2023.07.07
Gordon Research Conference on Plasmonically Powered Processes
ロサンゼルスで開催されたゴードン会議に田中が参加し、招待講演を行いました(集合写真)。
2023.06.04 - 2023.06.9
電子科学研究所の一般公開
電子研一般公開に参加し、幅広い年齢層の方々と科学を通じて楽しく触れ合いました。
2023.06.03
橋谷田俊が助教に着任
橋谷田俊が極微システム光操作研究分野の助教に着任しました。
2023.04.01
田中嘉人が北海道大学電子科学研究所教授に着任
田中嘉人が北海道大学電子科学研究所の教授に着任し、極微システム光操作研究分野がスタートしました。
2023.04.01