Takaguchi Laboratory
高校生・学部生のみなさんへ
私達は、一緒に研究をして下さる仲間を募集しています。特に、大学院に進学し、より深い知識を身につけ、本格的に研究開発に取り組んで下さる方を必要としています。研究背景は問いません。文系の方でも歓迎いたします。下に、高校生向けの研究紹介ビデオのリンクを貼っておきますので、もし興味を持っていただいたら、研究室に応募下さるようにお願いします。高校生の方は、富山大学都市デザイン学部材料デザイン工学科に進学下さい。学部生の方は、富山大学大学院理工学研究科マテリアル科学工学プログラムに進学下さい。
Upcoming events
2024/4/20(土) 高口が学術変革領域1000テスラ科学の領域会議(京都大学桂キャンパス)に参加し、発表「超強磁場を利用したカーボンナノチューブの励起子挙動の解明と人工光合成への応用」を行う予定です。
2024/7/7(日) カーボンナノチューブ光触媒を用いた人工光合成の解説が「機能材料7月号」に掲載されています。ご一読いただけますと幸いです。タイトル「カーボンナノチューブ光触媒を用いた人工光合成」著者:高口 豊、行本万里子
2024/7/27(土) 高口が第 62 回触媒研究懇談会(富山大学)において、招待講演を行う予定です。演題「単層カーボンナノチューブの表面修飾を利用した人工光合成系の構築」。
2024/7/28(日) 高口がIPS-24 / ICARP2024(Hirosima, JAPAN)に参加して、発表を行う予定です。
2024/8/2(土) 富山大学オープンキャンパス2024に参加し研究室の紹介を行う予定です。
2024/9/1(日) 高口が、第67回フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウムに参加し、発表を行う予定です。
2024/9/3(火)Linhさん(M2)が、第14回ミクロ・ナノ組織解析に関する日本−ポーランド共同セミナーに参加し、発表を行う予定です。
2024/10/3(木)高口が富山県高等学校教育研究会化学部会にて講演する予定です。講演題目「ナノ材料の化学と人工光合成技術への応用」
What we are doing
光機能材料工学研究室では、ナノ材料化学と人工光合成技術を組み合わせた研究を行っています。例えば、カーボンナノチューブの表面を独自に開発した有機分子(デンドリマー)で物理修飾することで光機能界面を構築し、光電変換機能を付与すると、太陽光を使って燃えない物質を燃える物質に変換する「人工光合成」が可能になります。この、ナノ材料化学と人工光合成技術をどちらもやっちゃう!というところが、研究室の特長で、利用するナノ材料は、カーボンナノチューブ、フラーレン、遷移金属ダイカルコゲナイドなど、多岐に渡っています。
Projects
2050年までにカーボンニュートラルを!という目標の達成へと貢献することを目指し、ナノ材料化学と人工光合成技術を駆使して、太陽光エネルギーを化学エネルギーへと変換する、以下の研究テーマを行っています。
CO₂フリーで「水素(H₂)」を製造・貯蔵・運搬するための光触媒技術を開発するカーボンナノチューブ光触媒を利用した水分解水素製造やアンモニア分解水素製造について研究を進めています。カーボンナノチューブを利用することで、可視光はもちろん、近赤外光照射下でも高活性を実現できるため、太陽光の有効活用が可能で、水素の製造・貯蔵・輸送コストを大幅に下げることが可能です。また、希少元素を使用しない光触媒ですので元素戦略の観点からも有用な技術ということができます。
CO₂フリーで「水素(H₂)」を製造・貯蔵・運搬するための光触媒技術を開発する次世代のエネルギーキャリアとして期待されている過酸化水素を、水と酸素から合成するナノハイブリッド光触媒反応開発を行っています。
バイオシステムと協働し「CO₂の資源化」を可能とする光触媒技術を開発するカーボンナノチューブ光触媒と生体触媒やバクテリアとを組み合わせて利用すると、二酸化炭素から酢酸(CH₂COOH)などの化成品原料を合成することが可能です。非常に難しい技術開発ですが、工場排ガスなどの高濃度CO₂の回収利用はもちろん、大気中や海洋水中の二酸化炭素を回収し、資源化することができれば、地球温暖化の抑制に大きく貢献できると考えられることから、長期的な視点に立って研究を進めています。
「廃プラ」や「バイオマス」から「水素」を製造するための光触媒技術を開発するナノハイブリッド光触媒を利用し、廃プラやバイオマスから水素を製造する技術開発を行っています。ゴミを燃やして処理する時代は終わろうとしています。こちらも非常に難しい技術開発ですが、ゴミから水素を取り出すことができれば、こうした社会的課題の解決に貢献できると考え、長期的な視点に立って研究を進めています。
様々な研究背景をもつメンバーや共同研究先を求めています!
というのは、一つの人工光合成系を完成させるためには、様々な知識と技術を必要とするためです。例を上げると、まず、高性能な光触媒を指向した光機能材料の設計と合成を行います。これは、光機能界面構築に必要な有機分子の設計と合成からスタートし、ナノ材料化学と自己組織化材料化学を駆使して、狙い通りの構造をもつ光機能界面の構築を行います。そのうえで、光触媒系を構築して水完全分解反応の効率向上を目指すわけですが、それには、複数の材料界面を経る光誘起電子移動反応の制御が必要です。酸素発生光触媒に用いるバナジン酸ビスマス(BiVO₄)の合成、電子メディエーターとなるコバルト錯体([Co(bpy)₃]3+/2+)の合成、あるいは、助触媒となる金属錯体や金属ナノクラスターの合成はもちろん、その改良研究も必要となります。それらには、有機化学、高分子化学、無機化学、金属ナノ粒子化学、電気化学、光物理化学の知識や経験はもちろん、高分解能電子顕微鏡を使いこなしてナノ構造を直接観察することや、過渡吸収測定や蛍光寿命測定をはじめとする時間分解測定を利用して、光機能界面での反応を直接追跡することなども必要です。これらを一気通貫で行うために、多くの方の協力を必要としています。また、研究成果を、実用化研究を通じて社会へと還元するためには民間企業との共同研究が必須と考えています。もし、研究にご興味をもっていただけましたら、お気軽に高口までご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。
連絡先
髙口 豊
富山大学 都市デザイン学部 材料デザイン工学科
高口(光機能材料工学)研究室
〒930-8555 富山県富山市五福3190
E-mail: 3文字@sus.u-toyama.ac.jp
(3文字は、"t", "a", "k"です)