アプリを配信するための初期設定の方法について説明します。
ここでの作業の流れとしては、ASMにログインして該当する場所(学校)のサーバトークンファイル (.vpptoken) をダウンロードし、それをMosyle Managerに登録します。
まず、ASMにログインして、画面左下のユーザ名をクリックし、「環境設定」 > 「お支払いと請求」 > 「サーバトークン」から該当する場所(学校)をクリックし、サーバトークンファイルをダウンロードします。
次に、Mosyle ManagerのManagement画面の「Applications」を開いて「Apple Apps and Books (VPP)」を押し、「Add account」を押します。「Select file」で先ほどダウンロードしたサーバトークンファイルをアップロードします。
複数のMDMを使っている場合に、同じサーバトークンを使いまわしができない旨の確認に関する文章「I understand ...」についてチェックし、保存 (Save) します。
これでアプリ配信の初期設定は完了です。
アプリ配信の流れについて説明します。アプリ配信は下図のようにASMでアプリのライセンスを購入するところから始まります。もちろん、無料のアプリであれば支払いの必要は無く、即座にライセンスが有効になります。
なお、有料アプリを購入する場合は「VPPクレジット」というものを販売代理店から購入し、そのポイントを使ってアプリを購入することになります。市販のAppleギフトカードは使用できませんので注意してください。
ASMにサインインし、「Appとブック」を開きます。
ここで必要なアプリを検索することになりますが、注意点として上図の赤枠で囲んである箇所で種類の指定を必ずおこなってください。というのも、アプリによってはMac用やiPhone用でライセンスが分かれている場合もあり、間違えて違うライセンスを購入することで、デバイスに配信する際にうまくいかないケースがよく起こるからです。
希望のアプリが見つかったら、割り当て先と数量を指定し、「入手」ボタンを押します。
ASMでの作業はこれで終わりです。
気づいている方も多いかと思いますが、Mosyle Managerが使えるようになってからずっと出続けている警告があります。これは何かというと、Mosyleに登録されたデバイスには自動的に「Mosyle Manager MDM for Schools」というアプリがインストールされるのですが、ASMでこのアプリを購入(無料)して設定をしてくださいという警告表示です。
アプリ配信の設定をするついでに、この警告も解消しておきましょう。
Mosyle Managerでアプリを配信するには、ASMで購入したアプリのライセンス情報を同期する必要があります。ただ、この同期は基本的に自動でおこなわれるので、通常は特に作業は必要ありません。しかし、お急ぎの場合もあるかと思うので、その際の方法について説明します。
Mosyle ManagerでManagement画面の「Apple Apps and Books (VPP) 」を押し、初期設定時に登録したアカウントを選択します。そして、画面右の「Update」ボタンを押せば手動での同期がおこなわれます。
Management画面のManagement Profiles欄にある「Install App」を押し、「Add new profile」を押します。
※ 「Install App」が表示されていない場合は、「Activate New Profile Type」ボタンを押して追加して下さい。
「Profile Name」欄にはプロファイル名(例えば「生徒貸出用iPad」や「理科室iPad」など)を入力します。
「Installation source」欄は「App and Books (VPP) - ...」を選択し、「Assignment method」欄は「Device based - ...」を選択します。
ちなみに、これら以外の選択肢を選んだ場合は、ユーザーはアプリを使う際に自身のApple IDを使う必要があるため、特別な事情が無い限りおすすめしません。続いて、アプリの配信方法を設定するのですが、運用上次の2つのケースが考えられます。
全てのデバイスにアプリを配信する
そのアプリが必要なユーザーにだけアプリを配信する
それぞれ設定内容が異なるため、順に説明していきます。
全てのデバイスにアプリを配信する場合は、
「Auto-Install Apps」で「Install all apps after saving the profile」を選び、「Self-Service Apps」で「Do not show the apps in Self-Service」を選びます。
そのアプリが必要なユーザーにだけアプリを配信する場合は、
「Auto-Install Apps」で「Do not install all apps after saving the profile」を選び、「Self-Service Apps」で「Show the apps in Self-Service」を選びます。こうすることで、ユーザーはMosyle Managerアプリから必要なアプリだけを自分で選んでインストールすることができます。
これらの設定は同じプロファイルでは同時に設定できないため、プロファイルを分ける必要があります。
続いて、アプリ配信の対象となるデバイスを選択します。
「Profile Assignment」を「Apply to all current and future devices」にすると、登録されたすべてのデバイスに配信されます。
「Profile Assignment」を「Apply to all current and future devices from specific Locations」にすると、「Select locations」で選択された場所(学校)に登録されたすべてのデバイスに配信されます。
「Profile Assignment」を「Select specific users or devices」にすると、その下の選択肢で細かく配信先のデバイスを指定することができます。ただし、「Assign to Dynamic Device Groups」と「 Assign to Security Groups」はプレミアムプラン専用の機能と考えてください。
ベーシックプランでの現実的な運用としては、「生徒 (Student's devices)」、「教員 (Teacher, Staff, and Admin Devices)」、「共有 (Shared Device Groups)」の3パターンに分けるか、「生徒」を細かく分けたい場合はASMでクラス分けをしておいて、「Assign to Student's devices」の「Class period(s) ...」で設定することになると思います。
ただ、ほとんどの場合は「Apply to all current and future devices」で対応可能だと思います。
設定が完了し「保存 (Save)」ボタンを押すと即座にデバイスにアプリが配信されます。また、まだ登録されていないデバイスは、登録後に自動的にアプリが配信されます。