ソフビ化される薬は、誰が作っているのか、何時から存在するのか、どのような種類があるのか、一切わかっていない。
だが、その薬により様々な特性が存在している。以下にその特性を記す。また、その特性が誰の服用したどの薬に備わっているかは一部を除いては定かではない。
また、創作するに際して以下の一切は遵守しないで良い。
ソフビ人形同様、体を分割することが出来る。
一般的には「頭部」「上半身(胸部)」「下半身(腰部)」「両腕」「両脚」の6断端7パーツ。
ただし、以下の例外がある
ぬいぐるみ化
また、分割ヶ所も複数の例外が存在する。
厳密にいうと身体分割ではないが、頭部については眼球のみ取り外し可能になっている。そのため8断端9パーツと見る向きもある。
これらのパーツは常人がやや力を入れて引っ張るだけで外れるため、公衆の面前での体への衝撃はソフビ娘にとっては禁忌となっている。が、あまり気にしていないものも少なくない。
各パーツのうち、頭部は特殊であり、栄養を摂取しないと死亡する。しかし、頭部以外のパーツは、栄養が供給されないといわゆる「サスペンド」状態になる。少なくとも1か月以上放置していてもパーツを繋ぎ直したら動作した実績は見受けられる。
ただし、サスペンド状態では身体感覚信号を発するためのエネルギーがないので発する事は出来ず、またその状態では身体の各部位は成長、老化などはしなくなる。
身体は表皮数センチを残して体内が空洞化する。その際内臓、骨、神経などあらゆる体内機関は消失する。なおその際、体の内側も肌色になる。ただし人間としての活動に支障はない。また体が空洞になる為、体重が劇的に軽くなる。
また、この空洞になった体内に様々な工夫を施す作者もいる。
身体の各パーツにおける他のパーツとの接合部にジョイントが発生する。 このジョイントはまさにソフビ人形のそれと同様のものであり、頭部から見てこのジョイントで直接あるいは間接的に繋がっていると、各パーツは脳からの命令で動作させることが可能となる。ジョイントの雌雄の構造は大体以下の通りであるが、例外として、
『関節が球体関節になる』
『ジョイント部の数がこれとは違う』
ものも存在する。
また、ジョイントは「左右の腕部」および「左右の脚部」を除いていずれも径が違うが、そもそもが柔らかいため、径が違っても無理をすれば挿入することが可能となっており、また挿入した場合それが脳から直接もしくは間接的に繋がっていれば、コツはあるものの動かすことが出来る。 また、ジョイント部に異物を挟みジョイント同士が一切接触しないようにした場合、ジョイントが嵌めこまれていても体は動かすことが出来ない。 ジョイント部は基本的には常時接触しているが、完全に密封状態でないのでプールや風呂などでは僅かながら水が浸入する。ただし空洞であるため、普通に水につかると水に浮いてしまう。
「ソフビ」と形容される特徴がここにある。その身体はソフトビニール程度の硬度になる。歩行や荷物の運搬については日常で行う程度においては問題がないが、力を掛けるとそのジョイント部からパーツが外れる。
また、ジョイント部かそうでないかに関わらず、内部が空洞であるため力を掛けると歪んで曲がるという特性がある。
ジョイントはその素体によらず径が同一であり、他者とであっても同ジョイント部を用いて交換が可能となっている。
交換した場合、頭部以外の全てのパーツは頭部の制御下に入る。つまり、誰か他のソフビ娘の腕を自身に接続すればそれは感覚、動作ともに自身の腕の様に使用可能になる。
頭部をすげ替えた場合、頭部以外の全てのパーツは頭部によってコントロール可能になる。ただし、その身体から身体感覚が得られるのは接続している間だけであり、接してなくても身体感覚を得られるのは当人のボディからだけである。
箇条書きにすると、本来パーツが外れていても得られる自身の身体感覚情報が得られなくなるのは、以下の通りである。
自分以外の身体を、自分に繋いだ場合
自分の身体が他人に使われてしまった場合
パーツが外れてある程度時間が経った場合
パーツが頭部から300メートル以上離れた場合
パーツが消失した場合
また、この身体感覚を得るか否かのキーは遺伝子情報によってもたらされているため、もし仮に一卵性双生児が両方とも人形化した場合、頭部からはそれが自分の身体なのか兄妹の身体なのかは判断出来ない。身体感覚のフィードバックも同様に判断出来なくなる模様。従って、一卵性双生児の場合、遠隔からの身体感覚フィードバックは自分のパーツが接続されていない場合、自分の身体と兄妹の身体の双方の身体感覚情報を受け入れてしまう。
また、眼球も同様に交換可能であり、他者の眼球を入れて自身の眼の様に使用することが可能である。
そのソフビ化した体躯を維持するために食事は欠かせない。また、摂取した食事は排泄される。排尿、排便も行う。
ただしこれは観測されている範囲での例であり全てが同じであるかは不明。また、前述のとおり頭部と腰部は直接的には接続されていない。そのため、どのように摂取した食料が他のパーツに栄養として提供されるか、また排泄物がどのように尿道や肛門に届き体外に排出されるかも多くは語られていない。
ただし、排尿については、もし各身体のパーツが繋がっていれば膀胱から、繋がっていなければ、膀胱から一番近い断面(上半身下部ジョイントもしくは頭部首ジョイント)から直接排尿される。
また、通常の場合、食事量については、常人とあまり変わらないとされている。その食道は内側から見ると首部ジョイントのやや上で終わっており、摂取したものが何処に行くかは分からない。
が、喉の部分で直接消化吸収されているようであり、食した側が「これは飲食物なので消化できる」と判断した場合は消化を行うようだ。 男性型ソフビ体、女性型ソフビ体のいずれにおいても肛門は貫通型となっており、体内の空洞と繋がっている。そのため、排便がどこから来るのかは不明。通常は逆流せずに体外に排出されるが、出口を塞いだ場合にどうなるかは定かではない。 尿道はソフビ体の内側に貫通しておらず、腰部パーツの中、比較的浅い位置で行き止まりになっている。これも男性型、女性型のソフビ体に共通している。 なお、アルコール分などの摂取や、その他経口による毒物の一切はソフビの体には効かないが、最新のバージョンの薬に関してはアルコールによる酩酊をエミュレートする機能が備わっている模様。
呼吸は行う必要がない。ただし、偽装のためか、呼吸をエミュレートしたものとそれに付随する胸の上下運動は可能となっており、特に意識しない限りこれは常時普通の人間同様にエミュレートされている。
血液も存在しない。心臓も存在しない。そのため、ソフビの身体が傷ついても血は流れない。
なのに何故血液による現象(赤面、および性器の膨張)が見られるのかは不明である。
なお、この特性のため、煙草や麻薬の類の吸気による毒物の影響を受けない。注射による薬物摂取も不可能であるが、同時に細菌やウィルスによる病気の類には一切罹患しない。
全て残されている。ただし、「寒暖」については感じるものの「痛み」は感じない。また、熱には弱く、高温下においては材質が柔らかくなり自重で分解する描写が見られる。
また、頭部のみやや痛覚が残っている。
また、声については喉の部分に発声機構が付いており、そこを内側から外側に空気が通ることで人間同様の発声が可能となっている。これを塞ぐと声が出せない。
また、このフィルタの手前で鼻からの呼吸口が合流する。このフィルタは空気は通すが水を通さない。このフィルタが体内と体外を空気が行き来する唯一の経路となる。
(ただし貫通しているというだけであれば肛門と膣も貫通している。)
その他の五感については大きな変化は観測されない。
基本的には、五感の各能力、感度等は、薬を服用した時点でのものがそのまま反映される。
近視、遠視(老眼)、乱視の類は治らないものの、眼鏡、コンタクトの着用による矯正は可能。ただし、一般的な人間に有効な治療や視力回復トレーニングは効果がないものと思われる。もちろん眼球を他人のものと交換することで視覚の能力をかえることは可能。尚、視力を低下させるような進行性の病にかかっていた場合、病気そのものがなくなるため進行はとまるが、低下した視力は回復改善には至らない。
風邪、花粉症(気管支系アレルギー)などで嗅覚や味覚に障害が発生していた場合、風邪、花粉症はなくなっても、味覚、嗅覚は障害が残る可能性が高い。
作者によって解釈が異なる。
生殖器は存在している場合が多く、また一次設定による愛液の描写は存在するが、カウパー液、愛液、精液ともに確実に存在するとは言い切れない。
また、精子、卵子、生理についても一概には言えないが、生理については基本的に存在しないようだ。ただし「薬のバージョンによって違う」という解釈がなされることもある。
大抵は「性行為は出来るが生殖行為は出来ない」と解釈されるようだ。
男性体に於いてはその生殖器は男根を膀胱を兼ねるため尿道は行き止まりであるが、女性体においてはその膣は貫通型となっており、体内の空洞と繋がっている。
作者によって解釈が異なるため、一概には言えない(汗、唾液、涙については一次設定による描写が存在する)。
汗一つとっても、「かく」「かかない」「寒暖による発汗は無いが緊張、恐怖、焦りによるものはある」など様々である。
作者によって解釈が異なるが、これは「摂取した薬の特性」という見解を見ている。即ち、「摂取した時点で成長が止まる」種類の薬と「摂取後も成長、老化は止まらない」ものがある。ということである。摂取時期は特に制限はなく、乳児、幼児の時点で摂取することも可能である。この場合、ジョイント径はその体のサイズにより違うが、二次性徴を迎える直前で成人の場合のジョイント径と同サイズになる。
成長があるタイプのものについては
薬服用寺にその後の成長について遺伝子情報を得てエミュレーションする
寿命は、身体の各部位の遺伝子をサンプル抽出し、その平均から寿命を決定し頭部に記録する
老化は遺伝子サンプルから各部位の細胞死の確率を計算してエミュレーションする
という、無駄に器用な事をしている。また、頭部に寿命が有るタイプのボディについてはボディにも寿命が有り、これが尽きると操作不可能になる。また、成長は本来の頭部ではない頭部に接続されていても行われる。
ソフビ化薬は、人間の身体を材質だけに留まらず、構造その他まで全て根本から作りかえてしまう。このため、マンガなどでよくみられる「薬の効果時間が切れたので/解毒剤を飲んだので、元に戻る。」ということは絶対に起こりえない。人間の身体に戻る為には、元に戻る薬というより、ソフビの身体を人間に作り直すような薬が必要となると思われるが、該当といえる薬あるいは技術が存在しているかは確認されていない。
ソフビ化をする薬の他に、ソフビの人形に命を持たせることが可能な緑色の薬液の存在が確認されている。
その薬液の中にソフビと思しき人形を漬け込むことで人形が意志を持った模様。ただし、成功した例は少ない。