長野と言ったら歴史情緒あふれる街並みがたくさんあるところ!
その中でも、やはりお城が多いところが一つの魅力として挙げられます。私はお城めぐりが趣味なこともあり、今回は長野にある歴史をほんの一部分ですが、歴史のあるお城の紹介を通じて、ご紹介できればと思っています。
ところで、長野、いや歴史を紹介するのであれば「信州」と呼んだ方が正しいかもしれません。改めて、信州の歴史と言えば何を思い浮かべるでしょうか。
戦国時代に武田氏が治めており、幾度も上杉氏との戦いの場になった場所。武田氏が滅んだあとは、織田、豊臣、後北条、徳川がその領地を争った場所。また有名どころだと、一部ではあるが真田氏が治めていた場所。江戸時代からは徳川の重鎮や真田氏が治めていった場所。そう、長野は歴史ロマンあふれる街なのです。
そんな歴史に触れながら、魅力的なお城を見ていきます。
まずは何といっても松本城!
日本に12城しかない現存天守閣を有する長野を代表する国宝のお城です。
松本城の築城の始まりは1520年頃に遡りますが、天守閣を始めとした今の姿への築城及び改修を行ったのは、「どうする家康」でも話題となった、徳川家家老そして豊臣臣下として活躍した石川和正とその子です。この城の本格的な築城、改修が行われたのが豊臣秀吉が天下を統一する前後の時期なので、この後紹介する戦国時代に戦場となったようなお城ですが、江戸時代以降は徳川家の重鎮が治める居城となるのです。
そして何より、松本城は現存天守閣を有しております。日本にはたくさんの城がありますが、現存している天守閣がある城はわずかに12しかありません。幕末までは、江戸城を除きほとんどの城が天守閣を有していましたが、戊辰戦争、明治時代の相次ぐ城売却、天災による消失、そして戦争によりほとんどの城の天守、城そのものが無くなってしまいました。その中でも、地元の人や県の協力によりにわずかな城が当時のままの姿で残り続けました。さらにその12城の中で国宝5城と呼ばれるものが、姫路城、彦根城、犬山城、松江城、そしてこの松本城です。どこも素晴らしいお城ですが、この5城は別格。とくに松本城は姫路城に並んでとても大きく、インパクトのあるお城です。
「当時、あの大名が、あの偉人が同じ場所を歩いたんだ」と感じながら、歴史のロマンを感じながら訪れてみてはいかかですか?
名所名:松本城
アクセス:松本駅から徒歩20分、または松本電鉄バス「大名町」下車
HP:国宝 松本城 - 松本城をより楽しむ公式ホームページ (matsumoto-castle.jp)
次に紹介するのは、上田城です!
上田城は、戦国武将の中でも人気の高い真田信繁の父親である真田昌幸が築城しました。真田家は武田家に仕え、武田24将にも数えられる武将の家柄でしたが、所詮は信濃の小さな武家集の一つ。こんな立派な城を建てる資金はどこにあったのでしょうか。それは徳川家でした。しかし、真田と言えば徳川家康の天敵として有名です、どうして徳川が築城を手助けしたのでしょうか。実は、真田昌幸は乱世を生き延びるためにその時一番乗っかるべきだと感じた大名に乗り換えることを繰り返しており、上田城を築城するときに徳川家に仕えていたのです。そして先ほど述べた通り、真田は徳川の天敵。この徳川のおかげで築城できた城で、二度も徳川の大軍を打ち破る戦を繰り広げています。そんな素晴らしい城がこの上田城なのです!
残念ながら、松本城とは違い、上田城は再建されたものです。でもご安心ください!その地形や堀、石垣などは当時のもののままです!天才軍略家と称された真田昌幸はこの信濃という土地を活かした城づくりをしています。当時のままであるこの城跡を見て、「ここから攻めるのは難しいなあ」なんて当時の武士になりきって考えてみるのも面白いかもしれません。
名所名:上田城址公園
アクセス:上田駅から徒歩12分
HP:【上田城】真田氏・仙石氏・松平氏の居城 長野県上田市の観光スポット (nagano-ueda.gr.jp)
続いて紹介するのは、松代城です。
松代城は、海津城とも呼ばれ、武田信玄が軍師山本勘助に命じて築城させた城です。戦国時代は、武田と上杉の数多の戦における武田家の主な拠点として使われました。
武田家が滅んだのちは、上杉家に渡り、戦国~江戸初期まで上杉家の重要な拠点として栄えました。
江戸時代に入ると、松代城は、初代松代藩藩主である真田信之(真田信繁の兄)によって治められ、この城を中心に松代10万石が栄えていくようになるのです。
さらに幕末になると、この松代から討幕のきっかけとなる佐久間象山が出てきたりするなど、松代そしてこの松代城は、様々な時代の始まりと終わりを象徴しています。
そんな信州の歴史を凝縮したような松代城。ぜひ訪れてみては。
名所名:松代城跡
アクセス:JR長野駅から川中島バス「松代」下車後、徒歩5分
HP:松代城跡 | 信州松代観光協会 (matsushiro-kankou.com)
最後に紹介するのは、高遠城です!
高遠城は上記3つのお城に比べると歴史的要素は少ないです。
それでもやはり、武田、織田、豊臣、徳川がそれぞれ治めていき、江戸時代には徳川有力大名である京極、保科、鳥居が交互に治めてくなど、要所として使われていたことが伺えます。
高遠城は、歴史はもちろん、写真からもわかる通り季節をとても感じれる場所なのです。高遠という地区は桜で有名で、春になるとあたり一面に満開の桜が咲きます。もちろんこの高遠城も桜が一面に咲き、城が見えなくなってしまうほどに。また秋になると、葉が色づき、あたり一面赤色の景色に。
そう、高遠城は、「お城にあまり魅力を感じない」、「自然を感じたい」、「インスタ映え!」といった方にもお勧めできるお城なのです!
ぜひ、行ってみてください!
名所名:高遠城址公園
アクセス:JR伊那市駅からバス「高遠駅」下車後、徒歩20分
HP:高遠(たかとお)城址公園:伊那市公式ホームページ (inacity.jp)
今回は4つのお城を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
武田や真田を始めとした戦国武将が拠点とし、織田、豊臣、徳川へと様々な武将に渡っていった土地なだけあって、都心にはまずないとても歴史の情緒あふれるお城が知れたと思います。
ただ今回紹介したのは、わずかに4つ。実は長野にはまだまだたくさんのお城があります。
興味を持っていただいた人は、ぜひ色々調べたうえで、長野へ足を運び、当時の雰囲気を味わってみては!