卒業生からの声

卒業生#1

自分で動ける力を身に付けよう
青野 祐馬 (2018年度・学部卒)

なぜこのゼミを選びましたか?

 今となっては誰もが口を揃えて"SDGs"と唱える時代ではありますが、私が在学していた当時は環境に精通した人以外ではそれほど有名な言葉ではありませんでした。そんな中で出会ったのが、SDGsとも関わりの深い産業エコロジーという概念です。レジ袋を廃止する、ペットボトルをリサイクルする、といった一般的に「環境にいい」とされる行動がもたらす具体的な影響に疑問を持っていた自分にとって、様々なデータを比較しながら、広い視野で物事を捉える必要のあるこの分野は、非常に魅力がありました。


どんなことを研究しましたか?

 日本の気候変動緩和に関して、生活時間別の温室効果ガス排出量を見える化し、効果的な排出量の削減に役立てる研究を行いました。簡単に説明すると、睡眠や食事といった日々の行動毎の環境負荷を調べ、どういった行動を行えば温室効果ガスを減らせるのかといった研究です。そのために、3EIDや、エネルギーバランス表、全国消費実態調査、社会生活基本調査といった様々な経済統計データを用いて解析を行いました。


このゼミの印象について教えてください

 このゼミは自主性を非常に重んじており、自分で考える・調べる・まとめるといった力を養うことができます。週毎のゼミでは、自分が興味のある論文などを要約してスライドで発表する時間がありましたが、社会に出てからプレゼン能力を磨く機会はそう多くはない為、ゼミでその学びを得ることができたのは非常に大きいです。

 また、学外での活動も豊富で、他大学との合同合宿や、学会発表といった、学部生では滅多にできない経験もすることができました。望めば多くの機会を用意していただける重富先生の手腕には本当に感謝しています。


後輩へのメッセージ

 社会に出てみると、意外と「自分で調べることができる」人って少なかったりします。でも、それができるだけで随分仕事がスムーズに運ぶ事も多いです。わからないことがあれば自分で調べる。このゼミでは、日頃からそんな癖を付けることができたように思います。

 研究や学内での活動だけにとどまらず、様々なことへのチャレンジが、このゼミには用意されています。そんな活動に少しでも興味がある方はぜひ、重富ゼミの門を叩いてみてください。

卒業研究では、日常の生活時間と温室効果ガスの関係を「見える化」することで、人々の時間の使い方から温暖化対策を考察しました。


いつも凝ったプレゼンテーションをしてくれた青野君。恒例の夏の合同ゼミ合宿では優秀発表賞に!また卒業前には、当ゼミ初の学部生として全国規模の学会 (第14回日本LCA学会研究発表会) に参加し、立派に口頭発表も行いました。