木炭の種類は大きく分けて白炭(しろずみ)と黒炭(くろずみ)に分かれます。
違いは火の消し方、炭化の温度で、
白炭はまだ火が着いている炭を炭窯の外に出し、灰を被せて消します。(窯外消火)
黒炭は炭窯の入口・煙突を密閉して空気を遮断して消します。(窯内消火)
白炭の代表は備長炭で、とても硬く着火はしにくいものの、燃焼時間が長いのが特徴です。
黒炭の代表は茶道に用いられる茶の湯炭で、一般的にはクヌギで作られ、着火がしやすく菊の花のような断面を持ちます。
また、原料の違いによる呼び方もあり、
竹で作れば「竹炭」(たけずみ・ちくたん)、
ナラの木で作れば「ナラ炭」(ならずみ)、
おがくずを固めて作れば「オガ炭」(おがたん)となります。オガ炭にも白炭と黒炭があります。
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炭ができる最終段階で、木炭が炭窯の中に入っている状態で木炭が炭窯(すみがま)の中に入れたまま、窯口、排煙口を閉めて完全に空気が入らないようにして消火して作る炭が黒炭です。
黒炭には次のような特徴があります。
樹皮が着いている
たたくと鈍くやわらかい音がする
表面が黒く、ざらざらしている
断面には割れ目が多い
火つきがよいが火もち(燃焼時間)は短い
黒炭に使われる木はコナラ、ミズナラ、クヌギ、イタヤカエデなどです。
石と粘土などで作られた白炭窯で作られる炭です。炭ができる最終段階で、火の着いた木炭を炭窯から引き出し、灰と砂を混ぜた消し粉(けしこ)をかぶせて消火します。
白炭には次のような特徴があります。
樹皮が着いていない
たたくと硬い金属音がする
表面に灰が着いて白っぽく、硬い
断面には割れ目は少なく、光沢がある
火つきは悪いが火もちがよい
白炭に使われる木は、ウバメガシなどのカシ類、ナラなどです。
オガくずを成型器で圧縮しながら表面を加熱して棒状にしたオガライトを炭にしたもの。オガくずに含まれるリグニンが粘結剤の役割を果たすので、デンプンなどの添加物は入っていません。
オガ炭には次のような特徴があります。
成型のため形状が同じ
爆ぜない
コストは安い
灰が天然炭より多め
火つき・火もちは白炭と黒炭の中間
オガ炭にも黒炭と白炭があり、普通の木炭よりも安価なため、焼き肉店などで広く利用されています。